少女探偵ヒカリ

杉野桜姫

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タロット殺人事件

人繋ぎのカード

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ヒカリはエンナに
「だったらあのタトゥーを揃えれば謎が解けると思った犯人は」
エンナは首をかしげた
「問題は首なし遺体の説明よ」
鑑識は二人を見て
「見つかった遺体ですが」
ヒカリは思わず興味がそそられた
「タトゥーがありましたが」
「タトゥーがあったと?」
鑑識はうなずいた
「首の後ろで頭の付け根あたりでした」
ヒカリは考えた
「どうしてあの女子高生がいるんだ?」
ベテラン刑事はヒカリをにらんだ
「また彼女に手を貸したのよ」
ヒカリは部屋を出た
「どうしたの?」
エンナは心配そうにヒカリを見た
ベルは携帯を見た
「早いですね」
ヒカリはぎょっとした
「なにが?」
「今、調査している事件です」
エンナはあちゃーと思った
ダイゴはエンナに
「何者かが」
ヒカリは冷静に言った
「報道協定ね」
ダイゴはうなずいた
ヒカリは外を見た
「すごい数だわ」
エンナはうなずいた
「ここまでとは」
ヒカリは裏口から出た
「Hicariさんが事件を解決しようとしているのではないかと」
記者が声を荒らげた
ヒカリは耳を塞いだ
「聞こえないわ」
エンナはありゃまと思った
Nは考えた
「鳥兜で思い当たる伏があるんだけど?」
「あるの?」
Nはうなずいた
「近くの花屋で大量に鳥兜を人を見たが」
ヒカリは考えた
Nはヒカリに
「確か、人に話しかけられるのに嫌っていた気がしたが」
「本当に?」
Nはうなずいた
「あの娘、犯罪に巻き込まれて話しかけられることを嫌っているわ!」
エンナは思い出したように言った
ヒカリは少し核心部だと思った
「犯人は彼女の過去を知っている人間だってことよ」
エンナは驚いた
「野毛山あたりだよね」
ヒカリは思わず聞いた
「あの坂を登るの?」
ベルは想わず口をついた
エンナはうなずいた
ヒカリは考えた
「以前本を読んでいたわ」
「確か似たようなトリックが」
「トリックが?」
ヒカリはうなずいた
「島田荘司の本よ」
ヒカリは図書館に入った
「中区の遺体発見場所が目立つ場所とは」
「公園や廃ビル等だから」
チェレンの携帯が鳴った
「演目変更?」
「すまないな、チェレンにでも出てほしいんだ」
チェレンは複雑そうな顔をした
「村木志津嘉右衛門?」
チェレンはうなずいた
「三代目だが」
警官はチェレンを見て
「まさか村木屋の」
チェレンは驚いた
「そ、そうだけど」
ヒカリは警官を止めた
「ファンだと思うって」
警官はうなずいた
「鳥兜中毒で調べて!」
エンナはうなずいた
ヒカリはオートバイに股がった
「あれは?」
「中山コンツェルンの孫であれは特注だと」
「横浜市大に入った祝いでとれる年齢になってとったわ」
「エンナの出身もすごいって」
ヒカリはうなずいた
「あたしは桜蔭女学院でエンナは確か」
「横浜英和だけど」
エンナはきっぱりと言った
ヒカリはため息をついた
「その前に蒔田で見たってNが」
Nは驚いた
「いきなりだから」
ヒカリは土を舐めた
「つ、土を食べた!」
巡査は驚いた
「土から食べてわかったわ」
「なにが?」
ヒカリは懐紙に吐いた
「花や野菜を植える土だと」
「ヒカリ、まさかこれを特定するために」
ヒカリはムッとした
「かなり痩せていたわ」
「確か土をなめて地質を?」
「さすがね」
「この方法は友人から聞いて」
ヒカリはきっぱりと答えた
「いろんな友人いるんですね」
ベルは少し驚いた
「でも言えることがあるわ」
「なにが?」
エンナは言った
「捜査の撹乱をするためだと」
ヒカリは立ち上がった
ヒカリはサスケの道場で正座した
「なにかあったんだ?」
サスケは心配そうにヒカリに声をかけた
「殺人事件よ」
ヒカリはあっさり答えた
サスケはまた悩んだなと思った
「事件の内容話せ」
ヒカリは少し不安になりながらサスケに話した
「まだ犯人には遠いな」
「やはりね」
ヒカリは冷静に答えた
「ヒカリが横浜地裁まで来るとはなんか大きな事件でもあったか?」
ヒカリはうなずいた
「殺人事件よ」
「確か体の一部がない遺体か?」
ヒカリは驚いた
「どうしてわかったの?」
サスケはおもむろに携帯を出した
「ネットニュースね」
ヒカリは驚いたのが損だと思った
チェレンは息を切らしていた
「神奈川県警本部から消えるなんて」
ヒカリはバレたかと思った
「手っ取り早くの話し、つかめたわ」
「まさか生首ですか?」
「ベル、それは違うわ」
ヒカリはすかさず突っ込んだ
チェレンは頭を抱えた
「言うと思ったが」
ヒカリは防犯ガメラを見た
「友人に頼むか」
「友人って?」
エンナは思わずヒカリに聞いた
「すご腕よ」
「まさかあのゴールデンキャット?」
ヒカリはうなずいた
「日本にいるって言っていたから」
「スケジュールが過密だって」
ヒカリはベルを見て
「大丈夫よ」
ヒカリはクスリと笑った
「彼女は私の友人で仕事でネットワークを使う時に頼っているから」
エンナは驚いた
「連絡取れないのに」
「彼女らしいわね」
ベルたちはうなずいた
「警察には素顔を出さないのに」
ヒカリはエンナに
「警察に会わない主義だから」
チェレンはうなずいた
「全員、知っているの?」
ベルはうなずいた
ヒカリは携帯を見て
「ホテルが指定されてるわ」
チェレンはヒカリの携帯をのぞいた
「横浜駅西口かよ」
「横浜ベイシェラトンに宿泊とは」
「ファッション業界でもけっこういいホテルに泊めるのが鉄則だから」
エンナは苦笑いした
「名前を言えば通してもらえるから」
「ヒカリ、行くのか?」
ヒカリはうなずいた
ヒカリは地図を見ながらホテルを探した
「絶対条件がすごすぎますよ!」
エンナは声をあげた
「このホテルにいるの?」
ヒカリはうなずいた
「デザイナー泣かせでも有名だから」
チェレンは驚いた
「横浜駅西口から行くとは」
ヒカリは苦笑いした
「まさかベイシェラトンにいるって言われても」
女性はパソコンを見て
「こんなところに抜け穴発見と」
女性は舌なめずりした
「最近のITは甘いわね」
ヒカリはノックした
「部屋がここだって」
ベルは部屋を見渡した
「すごい廊下ですね」
ヒカリは息を大きく吸った
「入るよ、カミツレちゃん」
カミツレは起き上がって
「来たわね、私の信頼人が」
エンナは驚いた
「すごい数のパソコンね」
カミツレは笑った
「こんなにないと仕事にならないわ」
ヒカリはうなずいた
「殺人現場近くの防犯カメラの解析は?」
カミツレはヒカリたちにパソコンを見せた
「速いわね」
エンナは驚いた
「こんなに速いとは」
ヒカリはうなずいた
「だから信頼できるのね」
「言われた通りだったわね」
「犯人が被害者に話しかけたあとそのまま行方不明に」
カミツレはうなずいた
「来週、ファッションショーあるけど見ないの?」
「事件解決次第だわ」
「だろうね」
カミツレはあっけらかんと見送った
ヒカリたちはホテルから出た
「まさか立派なホテルにいるとは」
「カミツレちゃんはホテル住まいで有名」
ヒカリは涼しげに答えた
「少しは見えたと思って」
エンナはヒカリに
「一度、休んでからね」
ヒカリはうなずいた
「神経使いすぎましたからな」
ベルは欠伸をした
「宮城県警に頼んでホヤにしてもらったから」
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