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第二章
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突如として、大蛇の首横から何かが飛び出たのだ。
それは、長く鋭利な反り返った鎌であった。
まずい!
そう思った時は遅かった。
激痛が右横腹に走る。
と同時に鮮血がほとばしった。
俺は着地すると同時に一旦その勢いで走り、敵との距離を取った。
途中、走りながら傷口を確認する。
やばい。かなりの深手だ。血の量が半端じゃない。だが不幸中の幸いで、内臓は上手いことよけられたようだ。とはいえ、治療の必要は間違いない。
だがその前に、この敵をなんとかしなければ。
見ると、草むらが急カーブを描いて倒れて込んでいく。
来る。
俺は腰を落として身構える。
どうするか。横はダメだ。なら――
そのとき、草の上に鎌首が持ち上がり、俺目がけて飛んでくる。
俺は両脚に力を込め、上に跳び上がった。
つま先が軽く大蛇の上あごに当たる。
だが俺のバランスが崩れるほどじゃない。
これなら問題ない――
そのとき、大蛇の首の後ろから、別の鋭い鎌が立ち上がった。
ちぃっ!?上もかよ!
俺は咄嗟に蒼龍槍を、迫りくる刃に当てる。
甲高い音が響き渡る中、その反動で俺の身体は空中で一回転する。
そして正面を向いたとき、凄まじい勢いで何かが迫り来た。
尻尾か!?
大蛇の鋭く尖った尻尾が、今にも俺を突き刺そうと迫りくる。
ならばと、俺は再びそれを蒼龍槍で受けようとするが――
それは突然、大きく割れた。
先端が開き、八本の刃に分かれたのだ。
まずい!逃げ場がない。
俺はとにかく、闇雲に蒼龍槍を横殴りに振るった。
何処でもいいから、まずは当てることだ。
甲高い音が辺りに響く。鎌と鎌の間に蒼龍槍が入り込んだ。
そして、弾くように振る!
「うおりゃああ――――!」
俺は渾身の力を蒼龍槍に込める。
身体のバランスが大きく崩れる。
だが構わず俺は、蒼龍槍を振り抜いた。
俺の身体が右方向にスライドする。
蒼龍槍を持つ手に、刃の先端が迫る。
だが――
なんとかすり抜けることに成功した。
俺はバランスを崩しているため、上手く着地出来ず、地面にしこたま身体を打ち付けた。
だが斬られるよりはましだ。
俺はすぐさま立ち上がり、臨戦態勢を整える。
だが敵もさるもの、すぐさま急旋回して俺に向かって突っ込んでくる。
この敵は強い。それに、とても速い。
参った。こっちは横腹から血がもの凄い勢いで噴き出しているっていうのに。
いや、弱音を吐いている場合じゃない。
俺は肺腑の中の空気を一気に吐き出すと、蒼龍槍を握る手に力を込めた。
だがそのとき、思いもかけぬ方向から殺気が。
背後に何かが!
すかさず振り向くと、そこには無数の蛇が、俺に向かって空中を滑べるように飛んできていた。
それは、長く鋭利な反り返った鎌であった。
まずい!
そう思った時は遅かった。
激痛が右横腹に走る。
と同時に鮮血がほとばしった。
俺は着地すると同時に一旦その勢いで走り、敵との距離を取った。
途中、走りながら傷口を確認する。
やばい。かなりの深手だ。血の量が半端じゃない。だが不幸中の幸いで、内臓は上手いことよけられたようだ。とはいえ、治療の必要は間違いない。
だがその前に、この敵をなんとかしなければ。
見ると、草むらが急カーブを描いて倒れて込んでいく。
来る。
俺は腰を落として身構える。
どうするか。横はダメだ。なら――
そのとき、草の上に鎌首が持ち上がり、俺目がけて飛んでくる。
俺は両脚に力を込め、上に跳び上がった。
つま先が軽く大蛇の上あごに当たる。
だが俺のバランスが崩れるほどじゃない。
これなら問題ない――
そのとき、大蛇の首の後ろから、別の鋭い鎌が立ち上がった。
ちぃっ!?上もかよ!
俺は咄嗟に蒼龍槍を、迫りくる刃に当てる。
甲高い音が響き渡る中、その反動で俺の身体は空中で一回転する。
そして正面を向いたとき、凄まじい勢いで何かが迫り来た。
尻尾か!?
大蛇の鋭く尖った尻尾が、今にも俺を突き刺そうと迫りくる。
ならばと、俺は再びそれを蒼龍槍で受けようとするが――
それは突然、大きく割れた。
先端が開き、八本の刃に分かれたのだ。
まずい!逃げ場がない。
俺はとにかく、闇雲に蒼龍槍を横殴りに振るった。
何処でもいいから、まずは当てることだ。
甲高い音が辺りに響く。鎌と鎌の間に蒼龍槍が入り込んだ。
そして、弾くように振る!
「うおりゃああ――――!」
俺は渾身の力を蒼龍槍に込める。
身体のバランスが大きく崩れる。
だが構わず俺は、蒼龍槍を振り抜いた。
俺の身体が右方向にスライドする。
蒼龍槍を持つ手に、刃の先端が迫る。
だが――
なんとかすり抜けることに成功した。
俺はバランスを崩しているため、上手く着地出来ず、地面にしこたま身体を打ち付けた。
だが斬られるよりはましだ。
俺はすぐさま立ち上がり、臨戦態勢を整える。
だが敵もさるもの、すぐさま急旋回して俺に向かって突っ込んでくる。
この敵は強い。それに、とても速い。
参った。こっちは横腹から血がもの凄い勢いで噴き出しているっていうのに。
いや、弱音を吐いている場合じゃない。
俺は肺腑の中の空気を一気に吐き出すと、蒼龍槍を握る手に力を込めた。
だがそのとき、思いもかけぬ方向から殺気が。
背後に何かが!
すかさず振り向くと、そこには無数の蛇が、俺に向かって空中を滑べるように飛んできていた。
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