1×∞(ワンバイエイト) 経験値1でレベルアップする俺は、最速で異世界最強になりました!

マツヤマユタカ

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4巻

4-3

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「そうだな……ゼークル伯爵が気に入らないということだが、何かあったのか?」

 レノアに問われ、ワイズマンが語り出した。

「いやなに、出会った当初から鼻持ちならなかったぜ。貴族であることを鼻にかけていてな。まあ俺がこんなボロいなりをしていたってのもあるが、ずっと汚いものでも見るような目つきをしやがってな。雇用契約がまとまった途端、こう片手で追い払うようにしっしってやりやがったんだ」

 ワイズマンは右手の甲を僕らに向け、手首を振った。
 それは確かに腹が立つな。ゼークル伯爵は人間を犬猫のように扱う人物ってことか。
 ただ、ワイズマンのボロボロの格好かっこうもどうかと思うけど。
 でも、だからといって手で人を追い払うのは言語道断だ。
 やっぱりゼークル伯爵っていうのは、会ったことはないけれど、たぶん嫌なやつだと思う。
 僕はうんうんとひとりでうなずきつつ、ワイズマンに軽く同情した。
 だが、ベルトールはまったくそうではなかった。

「それだけかな?」

 冷徹な物言いだった。
 それは短い言葉ではあったが、たかがそれだけの話では到底お前のことなど信用できはしない、と雄弁に語っている。
 どうやらワイズマンもそう受け取ったらしく、何度も小刻みにうんうんとうなずいてから、口を開いた。

「そうだな。それだけじゃ信用できないよな。いいだろう」

 ワイズマンはそう言うと、くるっときびすを返した。そしてゆったりとした足取りで歩きながら、肩越しに指をくいくいっと折り曲げ、僕らについてくるよう指図した。
 僕は咄嗟とっさにレノアを見た。レノアは僕の視線に気づくとコクンと首を縦に振った。そしてワイズマンのあとを追いはじめた。それを見て僕もついていった。他の者たちも同様であった。
 ワイズマンは廊下ろうかの角を左にすっと曲がった。
 僕は若干警戒し、すすっとみんなの前に進み出て、廊下ろうかの曲がり角を確認した。だが特にわながあるわけではなかった。その先にあったのは階段だった。ワイズマンは無言で歩き、階段にたどり着いた。僕らもそのあとを追う。
 ワイズマンは階段に到達するも、上の階へは行かなかった。
 それどころか、僕らが来た下の階へと無言で下りていった。
 僕はまたレノアを見た。どうする?
 だがレノアは気にせずワイズマンを追って階段を下りていった。他の者も続く。せっかく上ってきたけど、まあいいか。僕はわななどがないか警戒するために階段を一気に駆け下り、みんなを追い抜いた。そして、ワイズマンのすぐ後ろの位置を取った。
 ワイズマンは一階フロアに到着した。しかし、足は止まらない。
 無言でくるっと角度を変えると、さらに地下へと通じる階段へ向かい、躊躇ちゅうちょなく下りていった。
 地下に何かあるのか? まさか、待ち伏せか?
 僕は警戒心MAXとなり、緊張した面持ちで階段を下りていく。
 地下は薄暗く、一応明かりは灯っているが、あまり見えない。だが、とりあえず待ち伏せの危険はないようだ。地下は床も壁もごつごつとした石でできている。コツコツとワイズマンのくつが石の床をたたく。さっきまでのふかふかのカーペットとの差がすごい。
 僕も足を踏み出し、コツンと床をたたく。途端になにやらひんやりとした空気が僕にまとわりつく。なんか嫌な予感がするんだけど……霊的なものとか僕は信じていないものの、さっきから背筋が……僕は全方位を警戒しながら、ワイズマンを追っていった。
 すると突然、女のか細い悲鳴のような声が……
 僕は首をグルンと回して、すぐ後ろにいるレノアに対して声を出さずに口だけ動かした。

〝聞こえた?〟

 レノアは眉根まゆねをギュッと寄せ、ゆっくりとうなずいた。僕は生唾なまつばをゴクンと飲み込んだ。
 僕は心霊現象とかは信じない……信じたことはない……いや、信じたくないんだけど……
 ここで、ひゅーっという風の音とともに、またもか細い女の悲鳴が聞こえた。

「んぐきゅっきゅ……」

 僕は思わず奥歯をギュッとみしめ、さらにのどの奥をキュッとめたことで、ものすごく変な音を出してしまった。その変な音に気づいたのか、今まで無言で歩き続けてきたワイズマンが、振り返りつつ片眉かたまゆをピンとね上げた。

「なんだ今の音は?」

 僕は顔を引きつらせてワイズマンを見た。
 ワイズマンは片眉かたまゆね上げたまま、僕の顔を見つめる。

「うん? お前どうした? ここは薄暗いが、それでもわかるくらいに顔色悪いぞ」

 僕は返答にきゅうした。すると、ワイズマンがピンときた顔をした。

「ははーん。わかったぞ。お前、幽霊とか信じるタイプだろ?」

 それは、明らかに馬鹿にしたような言い方だった。
 僕は鼻を大きくふくらませ、憤然と言い放つ。

「そんなことない!」

 だがその瞬間、またも女の悲鳴が……
 僕はそれを聞いた瞬間、背筋がこおり、身体をキュッと縮めてしまった。
 それを見てワイズマンが腰を折り、腹を抱えて爆笑した。

「ぶわーっはっはっはー。英雄のくせに幽霊が怖えのかよ。本当かよ、ざまあねえな」

 ワイズマンは涙を流して笑っている。僕はこれ以上ないくらいにほおをぴくぴくと引きつらせ、ひんやりとした石畳いしだたみの上でじっと立ちつくした。
 ちぇっ! 笑われた。でもまあいいや。
 ワイズマンの様子を見れば、そういうことじゃないみたいだし。
 いや別に、僕は幽霊なんて信じてないけど……ていうか、いつまで笑ってんだろう。
 僕はさすがに腹が立ち、腰をかがめて笑っているワイズマンをにらみつけた。

「ちょっと! いくらなんでも笑いすぎだよ!」

 ワイズマンはようやく笑うのをやめた。

「いやあ、悪い悪い。お前さんが怖がりだとは思ってもいなかったもんでね。つい、笑ってしまったぜ。悪いな」
「別に僕は怖がりなんかじゃないよ」

 ワイズマンは、口元を大きくゆがめて笑いかけた。だがそこで踏ん張り、なんとか笑うまいと耐える。その結果、ワイズマンの顔全体が大きく引きゆがみ、かなりの変顔となった。いや、そんなになるまでおかしいことを言ったかな……
 僕は軽くせきばらいをし、この話題を終わらせるべく、真顔となって言った。

「それよりも先へ進もうよ。一体この先に何があるっていうの?」

 言ったそばから、再びか細い女の声が聞こえた。
 僕は今度はびくつくまいと、身体を緊張させて耐えようとした。それを見て、ワイズマンがまたもや笑いかける。そこを、レノアが割って入った。

「待て! 先ほどから女性の声がしているのは間違いない。ワイズマン、この先に一体何がある……いや、まあ大体想像はつくんだが……」

 え? 想像がつく? この先に何があるか、それに女性の正体も?

「本当? レノアはわかっているの?」

 僕は眉根まゆねを寄せてレノアに問いかけた。
 レノアは僕をちらりと見て軽くうなずくも、すぐにワイズマンに向き直った。

「ワイズマン、言え。この先には何がある」

 ワイズマンが肩をすくめて口を開いた。

「お察しのとおりさ。まあ、あまり気分のいいものじゃないから、ここで引き返すのも手だな」

 レノアは大きく首を横に振った。

「いや、ここまで来て後戻りするつもりはない」
「それはつまり、彼女たちを助け出そうってことかい?」

 ワイズマンが問いかける。
 彼女たちを助け出す? じゃあ、この先にいるのは幽霊なんかじゃなくて……

「当然だ。案内しろ、ワイズマン」

 レノアは敢然と言い放った。だが、ワイズマンは口をへの字に曲げて首をかたむける。

「まあな、俺もできればそうしたいのはやまやまなんだ……しかし、そいつはできない」

 レノアの表情が凶悪なものへと突然変わった。

「なぜだ? なぜできないんだ? 答えようによっては、考えがあるぞ」

 レノアにすごまれてびっくりしたような顔をしたワイズマンは、両手をひらひらと振った。

「いやいや、そういうつもりじゃない。俺だって助けてやりたいと思うさ。だができないんだよ」
「なぜだ!」

 レノアの怒気が飛ぶ。
 ワイズマンはさらに大きく口をへの字に曲げた。

「彼女たちには特殊な手錠てじょうがかけられているんだ。そいつを外すことはどうやってもできない。だから、俺は仕方なくあきらめているってわけなのさ」
「特殊な手錠てじょうだと?」

 レノアが凶悪な面相のまま、ワイズマンを問い詰めた。
 ワイズマンは相変わらず手のひらをひらひらさせて敵意がないことを示しつつ、答える。

「ああ、だから助けようにも助けられないんだ。むかつくことにな」

 ここで僕は、この先にいる女性たちの正体をはっきりと確かめようと思い、ワイズマンに対してたずねた。

「ねえ、この先にいる女性たちって、もしかして……その……」

 僕が言いよどむと、ワイズマンが助け舟を出してくれた。

「ああ、お前が思っている通りで間違いないと思うぜ。この先にいるのは、いわゆる性奴隷だな」

 性……奴隷……いや、それは……
 僕はあまりのことに二の句が継げないでいた。厳しい表情になったレノアが、僕に告げる。

「僕がこの屋敷に踏み込もうと考えたのは、彼女たちの存在について知っていたからなんだ」
「事前に知っていたの?」
「ゼークル伯爵を調べさせている段階で、そういう報告があった。女性たちをかどわかし、性奴隷にしているとね」
「そうだったんだ」
「ああ。ゼークル伯爵がいくら王女殿下暗殺の首謀者だとしても、いきなり踏み込むのは無謀だ。ゼークル伯爵はオルダナ王国の有力貴族。証拠もなしに踏み込むなんてことをしたら大問題だ。だけど、彼女たちの存在があったなら――」

 僕は納得した。

「彼女たちが犯罪の証拠になる」
「その通り。だから僕は、多少強引でも突入したってわけさ」

 そこへ突然、ワイズマンがにゅっと首を伸ばし、僕の顔をのぞき込んできた。

「お前……若く見えるけど、いくつなんだ?」

 僕は驚いたものの、それを悟られないよう胸を張って答えた。

「十五歳だよ」
「十五~? お前、十五歳なの~?」

 ワイズマンは驚いた様子で僕のことを指さしながら言う。
 なので、僕はその指を軽くパンとはたいた。

「そうだよ! 十五歳で悪いか!」
「いや、悪くはないけどさ~、十五~? 本当に? そんなに若くて英雄様かよ~」

 すると、今度はレノアが助け舟を出してくれた。

「年齢を重ねれば英雄になれるというものではないことくらい、お前だってわかるだろう」
「ま、そりゃあそうだろうけどさ。それにしても十五は若すぎだぜ。俺はてっきり童顔なんだと思ってたぜ。そうしたら、見たまんまじゃないかよ。いや、こいつは驚いたぜ」

 今度はレノアが、ワイズマンの言葉に違和感を持ったようだった。

「ちょっと待て、お前はカズマの存在を知っていたんだよな?」

 ワイズマンはうなずいた。

「ああ、知っていたぜ。アルデバラン脱出の英雄が襲ってくるから備えろってのが、ゼークルの雇用理由だったしな」
「ゼークルに言われる前はどうだ? カズマの存在は知っていたか?」

 ワイズマンはまたもうなずいた。

「ああ、知っていたぜ。だがそれがどうした?」

 ワイズマンの問いに、レノアが少しばかり考え込んだ。

「つまり、お前はカズマのことは知っていたものの、年齢については知らなかったということで間違いないな?」
「ああ、そうだよ。だからなんだってんだ?」

 ワイズマンが若干苛立いらだった様子で答える。
 レノアはにやりと笑った。

「いや、これは少し宣伝が足りないと思ってな」

 ワイズマンは眉根まゆねを寄せて首をかしげた。

「宣伝だって?」

 レノアは変わらずにやりと笑いながら、僕の方を見て言った。

「ワイズマンの話が本当ならば、カズマの英雄譚は話を盛るどころか、ずいぶんと矮小わいしょうに語られていることになる。ならば、もっとちゃんと大きく、それこそ話を盛るくらいにして宣伝しなければ、と思ってな」

 レノアの言葉に、ワイズマンが大きく首をひねった。

「お前は何を言っているんだ?」

 ワイズマンは、レノアの言っていることがまったくわからなかったらしい。
 僕もよくわからない。だから、僕もレノアに問いかける。

「もっと大きく宣伝するって、どういうこと?」

 レノアはすかさず答える。

「言葉のとおりだよ。もっと大々的にカズマの英雄譚を詳細に宣伝するのさ」
「詳細にって、どういう風に?」
「たとえば年齢さ。ワイズマンが今言っただろう? カズマの年齢を知らなかった、と。これは、ワイズマンだけの話なのか? それとも世間一般もそうなのか? もしも後者だとするならば、世間の人々はカズマの年齢を知らないことになる。でももしそこで、あのアルデバラン脱出の英雄がまだ十五歳の若者だと知ったらどうなる? ワイズマンが驚いたように、世間の人々も大いに驚くのではないか?」
「そう……なのかな?」

 僕自身のことなので、それはよくわからない。
 しかし、ワイズマンは理解したようだ。

「な~るほどな。矮小わいしょうされて伝わっているっていうのは、そういう意味か」

 レノアが大きくうなずいた。

「そうだ。現在流布るふされているカズマの英雄譚は、どうやら実際の話よりも矮小わいしょうされているようだ。なぜなら、カズマの年齢について触れていないわけだからな」
「俺が年齢を聞いて驚いたように、世間も聞けばそりゃあ驚くだろう。でも……変だな」

 ワイズマンは話の途中で何かに気づいたらしく、最後は首をかしげた。
 その様子を見て、レノアが言った。

「ああ。変なんだよ」

 変? 何が? 僕はまったく意味が分からず、たまらず口を開いた。

「ねえ、変って何が? 僕にもわかるように言ってくれないかな?」

 すると、レノアが口元に笑みを浮かべた。

「世間一般に流布るふされているカズマの英雄譚に、年齢について言及している箇所がないとするならば、それは変なんだ。なぜかというと、こういった英雄譚というものは、基本的に話が大いに盛られて、原型をとどめないくらいになるものなんだ」
「つまり、伝言ゲームのように話が伝わっていくうちに、途中のひとが話をどんどん盛っちゃっていくから、最終的には元々の話と大きく変わっちゃうってことだね」
「そう。ところが、今回のカズマの英雄譚はどうやら逆の様相をていしている。本来ならばカズマの年齢が十五歳と若いことは、話の中でもかなり重要な要素であるはずなんだ。あのアルデバラン脱出行が四十歳くらいの歴戦の強者つわものによって成し遂げられたと聞くより、十五歳の少年によって成し遂げられたと聞いたときの方が、より驚きをもって迎え入れられるだろう」

 レノアは一度言葉を切る。僕がうなずいてみせると、再び話を続けた。

「ならばこの話を伝承する際、この年齢という要素は抜け落ちてはならない重要な部分であるはずだ。にもかかわらず、ワイズマンが聞いた話では、カズマの年齢が抜け落ちている。これはどういうことか」

 ああ、だから矮小わいしょうなのか。話を盛るどころか、話をつまらなくしているということだ。だけど……どういうことかと言われても、僕には考えもつかなかった。

「さあ? 僕にはわからないよ」

 レノアはにやりと口元をゆがめ、僕ら一同をぐるっと見回した。

「つまり、何者かが情報操作をしているってことさ」

 情報操作……でも誰が……すると、同じ疑問を持ったらしいベルトールがレノアにたずねた。

「それは、やはり帝国の仕業しわざでしょうか?」

 レノアは口元に手をやり、考えはじめた。すぐに考えをまとめたのか、手を離した。

「まず間違いなくそうだろう。カズマの英雄譚は、その敵役かたきやくである帝国からしてみれば、実に苦々しいものであるはず。ましてそのカズマが十五歳の若者だとなれば、さらにその苦みは増すだろう。帝国の威信が少しでも損なわれないようにしたいと考える者ならば、このような情報操作をしてもおかしくはない」

 レノアの言葉を受け、ベルトールがうなずいた。

「そうですな。おそらく帝国の情報機関が大挙して巷間こうかん流布るふしたのでしょう。カズマさんの年齢が十五歳と伝わっているが、あれは間違いだと」

 レノアもベルトールの考えに賛同する。

「そうだな。全体の話を否定したり完全に作り替えるよりも、重要なポイントだけを変える方が有効だろう。おそらくベルトールが言った通り、年齢の部分のみを訂正するように仕掛けたと考えるとしっくりくるな」

 なるほど。確かに、あの戦い全体をなかったことにするのは困難だと思う。かなりの目撃者がいるし、オルダナでの式典もあった。それを無視してなかったことにしようとしても、上手くはいかないだろう。だけど、一ヶ所だけを変えたなら……結構上手くいくような気がする。
 ここでワイズマンが口を開いた。

「で、あんたたちは逆に、アルデバラン脱出行を話を盛って流布るふし返すってわけだ」

 レノアがにんまりと笑う。

「そういうことだ。我らの最終目的はアルデバラン王国の再興だ。もちろん、お前にもこれから先存分に働いてもらうつもりだが、そのためには現状兵力が絶対的に少ない」

 レノアの言葉を、ワイズマンが引き取る。

「だがカズマという英雄はいるってわけだ。しかも、この英雄様は子供みたいな年齢ときていやがる。まあ、普通はそれを聞いたら驚き、次いで何やら神聖な力を想起するかもしれねえしな」

 レノアは首を縦に振った。

「その通り! カズマが非常のひとであればあるだけ人々の関心は集まり、その中から我らの力となってくれる者たちが現れるかもしれない。いや、必ず現れる。カズマの力は超常的なものだ。そこにかれる者が必ず一定数いるはずだ」
「だな。神的な存在が率いる軍団となりゃ、負ける気しないしな」
「そうだ。しかもカズマ麾下きかにはティラノレギオンもいる」
「ティラノレギオン? なんだそれは?」

 ワイズマンが眉根まゆねを寄せた。それに対し、レノアがまたもにやりと笑みを返すも、すぐに笑みを消して上階をにらみつけつつ言った。


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