異世界で異分子の俺は陰に干渉する

Pisutatio

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8.グラディウスside

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黒髪の青年の存在を聞いたとき、俺は今回も偽物だと思った。
この国では、一部の層で黒の保持者の人気が高い。
その為か、髪を黒に染め偽り、黒の保持者と名乗るアホ共が時々出現する。
俺は、黒の保持者の噂が出れば必ずそこへ確認を入れていた。
あの子を探すために。


俺とあの子は屋敷の近くの川辺で出会った。
そこは広く開けているし魔物が寄ってこない場所で1人で訓練するには丁度良かった。
あの子は、俺が魔法の訓練をしているところへ空から降ってきたのだ。
最初は天使かと思った。漆黒の髪と黒曜石のような瞳はこの世の人間とは思えないほど美しかった。
だが、そいつは顔が可愛いだけのクソガキだった。
俺が魔法の訓練をしていれば、勝手に真似て俺に向かって魔法を打ってくる。
悪戯を楽しむようにキラキラな笑顔をして。
そのうち一緒に訓練をするようになった。
剣術や体術を習い始めてからは直ぐ俺に追いつき、俺といい勝負をするほどの腕前になった。
親父や先生はこいつを俺の側近として育てるつもりのようだった。
この国では黒髪は珍しく一部では疎まれる存在だが、公爵家では代々黒に近い色を持つ子供が産まれる。そして皆、魔力持ちなのだ。
だから、この家で保護すれば迫害の対象にはならないし、小さいうちは存在を隠すこともできた。
聞けば、ここに来る前の記憶がないらしい。
なら余計にこの家にいるほうが安全だろう。
俺もそのつもりだった。
大人になってもずっと一緒にいられると思ってた。
あの日が来るまで。



今回、黒髪の青年はグラティア村に突然現れたという。
俺は、期待を持たずにいつも通りロンに向かわせた。
そして、ロンから報告を受けたときは、驚きと共にやっと見つけたという嬉しさが溢れた。
その青年はレイ。あの子と同じ名前だった。
美しい黒髪黒目、魔力も多すぎるほどの量を持ち、年齢も俺が探している人と当てはまるという。

ただ、記憶をなくしているらしいと…。
記憶をなくしているということは、昔のことも覚えていないだろう。

俺は、ロンに引き続きレイの監視と護衛を任せた。
本人が記憶をなくしている以上、レイがあの子であるという確証が持てなかった。


ロンが監視と護衛をし始めてから1週間が経った頃、レイの周りに怪しい集団が彷徨いている、と報告が上がった。
1度、店で絡まれたレイは怪我を負うことなく相手を倒したらしい。
俺は、複数人相手に勝ったレイはあの子なのだと増々信じたくなった。
公爵家の跡取りとなる俺と訓練をしていたんだ、余程のことがない限り負けはしないだろう。が、危険に晒されるには違いないから、レイが絡まれる前に処理をしろとロンを諌めた。
それから、レイの周りを彷徨く輩はロンによって問答無用に処理された。

ある日、ロンから気になる報告を受けた。
レイが魔力を使った形跡があったという。
内容までは分からなかったが、絵を描いているときに反応があったらしい。
絵を描いていたのか…。
あの子も絵を描くのが好きだった。男は皆剣が好きなのかと思っていたが、あの子は違った。剣が嫌いという訳でもなかったらしいが、それ以上に絵を描くのが楽しいといった感じで、訓練の合間を見つけては絵を描いていた。
俺は、レイのことを知れば知るほどあの子であってほしいという願望に変わっていった。


そして、あの事件が起きた。
ロンが彷徨く輩を処理している間、その隙に、レイが拉致にあった。
どうやらことごとくロンに邪魔をされ学んだのか二手に分かれて実行したらしい。
ロンは今までにない焦りを見せていた。

流石のロンと言ったものか。
直ぐに犯人に追いつき処理後、レイを保護したと報告を受けた。
俺は、安堵と共にレイが危険な目にあったという事実に憤りを感じた。
何故、もっと早くこちらに迎え入れなかったのかと。

ロンが屋敷にレイを連れ帰り、俺はそこで初めて実物をみた。
陶器のような白い肌、それは美しい黒い髪の毛をより一層際立たせる。
気を失って動かないレイは、それだけでもう完成している人形のようでもあった。
その美しさに一瞬見惚れて身動きが取れなかった。
我に返り、レイを部屋で休ませようと誘導する。

俺は、レイがあの子なのだと確信した。
年をとり、顔立ちは大人になってきているがあの子の面影があった。魔力の波長もあの子と同じだ。


指には切り傷、手首と足首にはロープの跡がくっきりと残っていた。
俺は、また守ることが出来なかったと自責の念に駆られる。

俺はレイをベッドに寝かせ目が覚めるまでロンと2人で見守っていた。
ベッドの中で眠るレイは動かない。その姿を見てもう目を覚まさないのではないか、という恐怖に支配されそうになる。


すると、レイは突然飛び起きた。
黙ったまま辺りを見渡している。まだ混乱しているようだ。
「目が覚めたか?」
レイはその声に反応したのかこちらに視線をうつす。
その瞳は黒曜石のように美しい黒だった。
俺とロンの存在を確認したのか、瞳が左右に揺れる。
レイは静かに頷いた。
会話を続ける。
「そうか、話はできそうか?」
「話くらいなら。」
「では、俺がそちらに行こう。」
この距離では少し遠い。
俺は、ソファを動かしレイの側による。

「レイ、お前は今日、男2人に襲われ拉致された後にロンに助けられた、とういうのは覚えているか?」
レイは何も言わず頷く。
「お前は今後もきっと同じ様に狙われ続ける。」
「な、なんで俺が?」
「なんだ?自覚ないのか?」
「今まで何度も襲われかけているだろ。」
「は?いつ!」
俺はどういうことかとロンを静かに睨んだ。
ロンにはレイが自分で危険な方へ行かないように、今の状況を説明しておけと指示を出していた。
レイも説明が欲しいとロンに目で訴えている。
「やれやれ。分かったから2人して睨まないでください。」
「お前が説明してないからだ。」
「レイ。彼の言う通り、レイは今まで何度も襲われかけています。何故今まで無事でいられたのか、それは私が事前に防いでいたからです。」
レイはそのことについて本当に知らなかったようだ。
「レイもその気配に気付いていたはずです。」
「確かに気づいてはいた。でも、今回以外は実害があったわけじゃなかったし。それに、何故俺が狙われるのか分からない。」
実害がなければ良いのかよ、呆れた。

「それはお前が、黒の保持者で魔力持ちだからだ。」
「え?」
レイは目を丸くして驚いている。
「俺が魔力持ち…?んなわけ!そんな冗談面白くなiっ…。」
何を言ってんだこいつは。こんな量の魔力を垂れ流しておいて。
魔力持ち同士なら相手の魔力の量や色、波長を視認し感じることができる。魔力持ちであれば覚醒した瞬間から自然と分かるようになる。

「え…。まじ?」
「まじだ。」「まじです。」
俺とロンは声を被せた。
「レイ、貴方は既に魔力を使ったことがあります。貴方の周りで不思議な現象が起きたことはなかったですか?」
「不思議なこと…。」
「…あ、あるかも。」
「はぁ、貴方のその鈍感さは心配になりますね。」
ロンの言う通りだ。
こいつは自分のことに関して無頓着すぎる。

「その起こった不思議なこと、お聞きしても?」
ロンがレイに問いただす。
「どうせそれも知ってるんだろ。」
レイは自分より自分のことを知っている俺たちに対して投げやりに返した。

「一応の確認です。」
ロンのやつ笑顔に圧が乗っかってるのバレバレだぞ。
レイは諦めたのか、ため息をつき話し始めた。



その後、俺たちはレイにその場に起こったことを説明してもらった。
それは、基本的にロンから報告を受けたものと一致した。


「ただ、絵を描いたあと、強い疲労感に襲われるんだ。睡魔と脱力感で暫く動けなくなるから気軽には使えないんだよね。」

その言葉を聞いて俺は、頭を抱えた。
レイが言った症状は魔力の覚醒をした直後、魔力をうまく扱えない幼い子供が起こすものだ。
つまり、レイは記憶を失ったせいか魔力の扱いが覚醒直後の子供と同じレベルということだ。
レイの魔力量で使い切ることはないだろうが、一気に使うとまた症状を出すだろう。


「それは、魔力の使いすぎで起こるものだ。お前の魔力は強大過ぎるが故にコントロールできていない。つまりは、お前が魔力をコントロールさえできれば問題ないことだ。」

幼い頃、俺と遊んでいた頃は症状も出さず見様見真似で、魔法を使っていた程の人間だ。
すぐにコントロールできるようになるだろう。


「魔力量が多いくせにろくに魔法を使わないから、お前の中で溢れ出ている魔力が行き場をなくした末に、自身のもとからあるスキルを向上させ勝手に消費しているようなもんだな。現に、今も魔力がだだ漏れしているし。」

そう。だだ漏れだ。
人の魔力には色があり、自分のものは見えないが、相手のものは見える。
レイは、白。髪の色とは正反対の魔力は神々しいほど白い光を放っていた。
そしてそれが、常に溢れ出ている。常にだ。
常人であれば、既に魔力切れを起こしても可笑しくない量がでている。それでも、魔力切れを起こさないということは、それだけレイの魔力量が多いということになる。

「えーっと要は、俺が自分で魔法を使えるようになればいいってこと?」
「そういうことだ。」
「魔法って自然に使えるようになるもの?」
「魔力持ちなら普通はそうだろうが、お前は聞いたところ最近覚醒したみたいだし訓練が必要だろうな。」
記憶がないせいで、コントロールが出来ていないことは言わないでおこう。
記憶がないことはどうしようもないから。
覚醒直後の症状だと分かれば、こいつも余計な心配しなくて済むだろ。

「というわけで、レイには暫くの間こちらに滞在してもらうことになります。」
ロンが口を開く。
これはレイが眠っている間に決めたことだ。

「えぇ!?なんで急にそんな話に!?」
「ここなら、レイが襲われることもないですし、訓練場もあるので魔法の訓練をするには丁度いいと思うのですが。」

「あぁ、こんな北部にまで来て襲おうとするやつなんてまずいない。」
公爵家は森に囲まれていて、一般の人がここまでたどり着くことはない。
それに、森がなくともこの公爵家のことを知っている人は近づこうともしないだろう。
北部の化け物と呼ばれている俺たちに。



「今更だけど、ここってどこなの?勝手に決めちゃってるけど。やたら装飾品多いし、どっかの知らないお金持ちに世話になるの気持ち的に憚れるんだけど。」
そういえば、目が覚めてから話し続けていて自己紹介してなかったな。

「ん?あぁ、言っていなかったか。ここは、ヴォルグ公爵家の屋敷で、俺はグラディウス・ルイ・ヴォルグ。この家の主だ。」

俺の名前を聞いた途端レイは顔色を悪く変えていく。
それどころか、呼吸も早く浅くなっていく。
その急激な変化に俺は焦りを覚えた。

「おい、どうした?顔色が悪いが。」
「まって!それ以上近づかないでくれ!それより近寄られると困る…。」

俺は、ふらつくレイの体を支えようと手を出そうとしたが、俺を拒む言葉で止まる。

…あぁ、そうか。
記憶のないレイにとって、俺は北部の化け物なんだと理解した。
レイが昔のように接してくれるとばかり思っていたが、俺は期待しすぎたようだ。
俺がレイに恐怖を与える存在だとしても、今危険な屋敷の外に出すわけにはいかない。
たとえ、レイが嫌がっていたとしても。


「わかった。気持ちの整理も必要だろう。今日はここまでにして休むといい。今後の説明はまた改めて。レイのこと頼んだぞ。」
俺はロンにレイを託し部屋をあとにした。








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