【R18】酔ってイケオジ社長にセクハラしてしまったら責任を取られました

Nuit Blanche

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「こっちも凄いだろう?」

 見せつけられるソレは太くて、硬そうで、血管ビキビキ……今更さっきの発言が恥ずかしくなった。時を戻してほしい。全然そんなつもりじゃなかったのに……!
 こんなに大きいものなの……?

「あっ……」
「力を抜くんだ」

 心の準備はできないし、戸惑ってる内に主輝さんがそれをそこに押しつけてきたから余計に焦る。
 熱くて硬くて、でも、怖くはない。

「あ、あの、ゴム……!」
「既成事実を作ると言っただろう?」

 どうにか一度主輝さんに待ってほしかったけど、無駄だった。
 そうだった、そう言われてた。つまりそういうことだった。

「私は今すぐ君と結婚したいと思っている。指輪は用意できなかったが、明日一緒に買いに行こう。私が何でも買ってやる」

 それはプロポーズ? そもそも、どこから?
 わからないけど、ただ一つ確かなのはキュンとしたってこと。
 そして、それは主輝さんにもわかって、その隙を見逃してはくれなかったってこと。

「っく、ん、ぅぁ……」

 入り口を限界まで広げられて、中に入ってくるのがわかった。
 苦しいし、全然痛くないわけじゃない。でも、抜いてほしいとは思わなかった。

「大丈夫だ、先が入った」

 あの手に頭を撫でられるなんて夢にも思わなかったけど、でも、それどころじゃない。
 先っぽだけとは思えない存在感。だけど、奥は切なく疼いてる。
 それに、主輝さんも苦しそうなんて思った瞬間だった。

「うっ、ああぁぁぁっ!」

 奥まで押し込まれた衝撃に悲鳴のような声が出る。
 だって、凄すぎた。苦しいのに、痛いのに、体が震えるのは何より嬉しかったからなのかもしれない。私の中の空っぽな部分を埋めてくれた気がしたから。
 遠くにいるように感じていた憧れの人と繋がっている。その事実が嬉しくて与えられる苦痛さえ愛おしかった。
 何より私を見る主輝さんの目はとても優しかった。

「……ありがとう、真紀」

 汗で髪が張り付く頭を撫でられて、そんな一言が嬉しかった。そこに全てが込められてると思った。
 謝られたって困るし、大丈夫かって聞かれたら大丈夫じゃなくても大丈夫だって言うし。

「主輝さん」

 やっと呼べた。それだけに私も全てを込めたつもりだった。
 こうなったことを後悔したりはしない。酔いも夢も覚めたとしても。

「んっ……」

 繋がったまま口づけられて、主輝さんの背中に腕を回す。
 熱く、じっとりした肌が触れ合うのさえ心地いい。愛し合う、そんな行為をしてると実感できた。

「ふ、ぁっ……ん、んんっ…………ぁ、んぁっ!」

 舌を絡め合いながら、腰を動かされて上からも下からもぐちゃぐちゃになりそう。とろけそうなんて生易しいものじゃなかった。
 どちらのものともわからない唾液が垂れるのも構わずに、この時ばかりは獣になりたかったのかもしれない。だけど、貪るような愛情表現なんてできずに、されるがまま。

「ぁ、ふっ……はっ、ぁあんっ!」

 次第に早くなる腰の動きに翻弄されて、溺れるみたいに。
 そう、私はこの人に溺れたいのかもしれない。その腕の中で。

「そろそろ出すぞ……!」

 奥を突かれて、チカチカして、自分も果てが近いことに気づく。
 既成事実作られちゃうんだって思うとキュンとして、この一回で妊娠するかもわからないのに、それでもいいなんて思ってる。体はそれを求めるみたいに足を絡めて離さない。理屈じゃない。

「くっ……!」
「あっ――――ァッ!」

 ビクンビクン、お互いの体が跳ねる。
 ドクドク、脈打つソレから何か出ているのがわかる。
 恋愛をしても性行為に至る前に終わってたし、アラサーになって危機感と同時に諦めもあった。
 だけど、抱き締められる腕の強さに全てを委ねたくて、何も怖くなかった。



「初めて見た時から君に心を奪われていた」

 最中は何か凄かった社長はやっぱり紳士だった。
 ピロートークってやつ……? 頭を撫でられて、とても甘い雰囲気。
 って言うか、一目惚れ……?

「まさか君が私の腕に夢中になるとは思っていなかったが」

 苦笑いする社長だけど、腕枕をしてくれていたりする。夢みたい。うっとり。
 聞きたいことはあるけど、もう疲れてしまった。

「だが、こうして釣り上げた以上、逃がすつもりはない。覚悟しておくように」

 はっきりと、どこか重々しく告げられて、またお腹の奥がキュンとした。社長の目はやっぱり猛獣だった。
 もうどうにでもして、と思いながら落ちてくる瞼と戦うのをやめた。幸せな夢に期待しながら。
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