ダンジョンチケット

夏カボチャ

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7章新たなる目覚め

ダンジョンチケット59

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どれ程の時間を打ち合ったのだろうか、拓武は時間の感覚がなくなっていた、稽古でも修行でもない、真槍を使った戦い、拓武はギルガテムの一言一言に感謝した、もし槍をギルガテム以外に習っていたならこの結果にはならなかっただろう。

戦いと言うにはあまりに御粗末な結末だが彼女は自分の主にしてもよいと拓武を認めたのである。

槍から現れた角の生えた女の子

名は【バーダニョキル】護衛やその他の雑務と何でもこなすらしい。

バーダ『私はバーダニョキルだ。よろしくな!それより?お前やるな』

バーダは楽しそうに笑った

神経を研ぎ澄ませ一撃、一撃を全て一点に集中したからこその結果であり拓武はヘトヘトになっていた。

バーダ『まさか?こんなんでへばったのか!情けないぞ?』

拓武『すまない、特訓を受けはじめて一月になるけど、こんなに激しい打ち合いは、なかったから』


バーダ『お前?1ヶ月にしかならないのに私に槍を喰らわしたのか!?』

拓武『全神経を集中させてやっとかすっただけだけどな』

バーダ『お前はたいしたやつだよ!改めてよろしく頼むぞ!えっと?名前なんだっけ?』

拓武『ああ、拓武だよ』

バーダ『早速だが!拓武少し頭をこっちにかしな』
拓武『え?頭』
そう言うと強引に拓武の頭を自分に向ける

拓武『ちょっと!バーダ』

バーダ『し!少しだまってな!気が散る、すぐにすむから待っててね』

額が暖かくなる感覚と共に何か流込んできた!バーダの記憶なのか?段々とハッキリ見えてきた。

バーダがある男と戦う様子が見てとれた、バーダは今以上に早い槍さばきで男に向かい猛攻をするも当たる気配はなかった。
そして一太刀も当たらぬままバーダが男の一撃をくらい膝をついたのが見えた。

バーダ『どうだ?奴の姿が見えたか?あの男には手も足も出なかった、あげくのはて敗者に情けまで掛けやがるからどうしようもない奴だったよ』

拓武『あれがクリュメノスなのか?』

バーダ『そうかも知れないし違うかもしれない』
拓武『どういう事だ?説明してくれ』

バーダ『私が戦いを挑んだ時の主は名をルーと名乗っていたからな、そして私や他の何人かと共に何度も時間を渡った、時間を渡った者は歳をとらなくなるからな、だから私の姿もこのままと言うわけさ』

バーダ『さあ、続きだいくよ!』

そうすると額がまた暖かくなったそしてバーダは小さな紅い宝石を取り出した。

バーダ『私の槍に付いているのと同じ物だ!利き手を出すがよい』
言われるままに手をだすとバーダは宝石を拓武の手に当てたそして拓武の手と宝石は一体化したのだ!

バーダ『これでお前は私と一心同体だ!これからも頼むぞ!』

拓武の手には確りと宝石が融合していたのだ、そしてバーダは嬉しそうに笑った

バーダ『私はお前が気に入ったぞ、拓武♪』

拓武は少しドキッとしてしまった。

その顔をバーダはニヤニヤと見てまた笑ったのであった。
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