ダンジョンチケット

８章託されし秘宝

ダンジョンチケット６８

キーメイスとバーダの女の戦いはここに決着した。

悔しそうなキーメイスではあったが！くよくよせずに拓武に自分が思っていたことを聞いてみたのだ。

キーメイス『それにしても？ご主人様？さっきのは何』

キーメイスは拓武が話も聞かずいきなり斬り合いになったにも関わらず勝てたことや全身を覆うように現れた黒い炎そして赤く輝いた槍の事全て聞きたがっていた。

だが今は少しでもクリュメノスの遺産に近づきたかったので簡単に説明した。

拓武『さっきのはこの槍を手に入れたときに倒したやつの分身なんだよ、力は最初に倒したやつの半分くらいしか無かったと思う』

キーメイス『そんなに？強いのをたおしたの！？』

キーメイスは口をポカンと開けていた。

拓武達は歩きながら会話をしていく。

拓武『その時にバーダとハデスと……』

グランガイム【主様、私の事は内緒に願います】

拓武『まぁ、力を貸してくれて何とか勝てたんだ』

そんな話をしていると最下層にたどり着いたら、その間は罠などはなく逆に不気味なくらいあっさりとこれた。

キーメイス『いよいよだね！ご主人様』

そして拓武はゆっくりと最後の扉をあけたのだ。

そこには追憶のオルゴールが６個置いてあった。

一つ一つに違うマークが刻まれていた。

剣・短刀・斧・槍・弓・魔法の６種類だ

そしてオルゴールの前には小さなテーブルがあり手紙が置かれていた。

『この手紙を読みし者は今まさに力をかざし此処にたどり着いたのだろう、仲間を失いながら来たものもいるだろう。

我が名はクリュメノスノ冥界の王である、我が力の一部を此処に置いていく、好きなものを一つ選ぶがよい。

この力が私以外の者に託されることに成らないことを心より願う。』

クリュメノスは自信の力を何十にも分けて封印したのだ、これは自信がいなくなった時の保険だったのだろう。

そしてクリュメノスの願いも虚しくクリュメノスがこのオルゴールを開けることは出来なかったのだ。

そして拓武の前には６個のオルゴールが並んでいた。

キーメイス『どれにするの？ご主人様』

キーメイスの問いに拓武は悩んだ今使っている槍と合わすならば剣や斧は除外するべきだろう、短刀、弓、槍、魔法、だが拓武はギルガデムとの稽古の際に短刀を使ったが全く使いこなせなかったのだ、その為一番最初に稽古から姿を消したのが短刀だった。
拓武『短刀も無しだな、俺には宝の持ち腐れになる』

キーメイス『ご主人様？いっそのこと全部もって帰る？』

拓武『いや、それはダメだ！そんな事したらきっとよくないことになる！』

キーメイスはあまりの険しい拓武の顔をみて考えを改めた。
この神殿はちゃんとしたルールやたどり着くまでのピースがちゃんとあったつまりルールを破れば先が無くなるのを理解したうえでキーメイスを止めたのである。