ダンジョンチケット

９章 力の欠片

ダンジョンチケット８３

デゥラはその光景が信じられなかった。

キーメイスが晩御飯の為に捕まえた猪は村人総出で捕まえようとしても捕まえられないであろう立派な牙の大物だったのだ。

デゥラ『！……うそ、こ、これ？捕まえたの？』

キーメイス『なんか上手く捕まえたんだよね？』

キーメイスは大したことではないとデゥラに話したがデゥラは大興奮だった。

此処等の猪はビッグボアと言う大型種で性格が攻撃的で皮膚は厚く槍や剣を通さないと三拍子揃った最悪の猪のはずだったが、それを意図も容易く捕食するキーメイスを見てデゥラはある事を閃いたのだ。

デゥラ『あなた！今から１週間私と一緒にパーティーを組みましょうよ』

キーメイス『いや、僕はそんな事より早く代表に成るための作戦を考えたいんだよ』

そう言うとデゥラはとりあえず聞いてほしいとキーメイスの隣に座ったのだ。

デゥラ『あなたは、はっきり言うと余所者なのよ？そのあなたがこの村で代表に成るならそれなりの事をしないといけないわ』

そう言われキーメイスは確かにと考えてしまった。

デゥラ『そこで！私と一緒にパーティーを組んで！村人に認めさせるのよ！』

デゥラはやけにウキウキしながらキーメイスの腕を掴み楽しそうに回り始めた。
キーメイスとデゥラは今パーティーになったのだった。

自身の事も名前もわからないキーメイスからしたらそれはある意味助け船であった。
その日デゥラはキーメイスと一緒に晩を明かしたのであった。

そして朝の日の光が二人を照らした。

キーメイスはゆっくりと目を覚ますと横をみる、デゥラがキーメイスの服を掴みながら、スヤスヤと寝息をたてていた。

キーメイス『とりあえず？先に狩り始めるか！』

デゥラの話では村に危害を加えるモンスターが森には多いらしい、狩りをすることで村から危害を被害を無くすことが受け入れられる近道だと言われたのたった。


キーメイス『何から狩るかな？』