ダンジョンチケット

９章 力の欠片

ダンジョンチケット８７

キーメイス達がクジャナバードの住みかを探していると、大きな熊に遭遇したのだ！

ドレン『うわぁぁぁビッグベア！！』

体長が３メートルをこえる巨大なモンスターでキーメイス達が戦ってきた猪より遥かに強いモンスターであった。

キーメイス『落ち着いてドレンさん！任せて！ってあれ？』

ビッグベアは此方に襲ってくる気配はなくむしろ弱りきっているようだった。

デゥラが魔法を使い攻撃すると呆気なく倒れ込んでしまったのだ。

キーメイス『デゥラ？そんなに強力な魔法を使ったの？』

キーメイスの問いにデゥラは首を横にふった。

デゥラ『むしろ？小手調べ程度の軽い魔法を使ったんだけど？』

そのままビッグベアは動かなくなってしまった。

キーメイス『とりあえず？朝御飯だね！ラッキー』

キーメイスがビッグベアに触れようとした時にドレンが叫んだのだ。

ドレン『待ってくれ！ナッシさん。触らないでくれ！』

ドレンの余りの焦りようにキーメイスは驚き手を止めたのだ。
そしてドレンはカバンから手袋とマスクを取り出すと確りと何重にも重ねてつけたのだ。

ドレン『二人とも少し下がってて』

二人は言われるがままに後ろに下がるとドレンはビッグベアの身体にナイフを入れていく。

その瞬間ビッグベアの体から少量のガスが吹き出したのだ。

ドレン『ヤッパリだ！このビッグベアはクジャナバードを食べたんだ』

ビッグベアはクジャナバードを攻撃しその死骸を捕食し全身を毒におかされていたのであった。
逆に言えばクジャナバードの住みかは近くにあると言う事である。

三人は急ぎクジャナバードを探す為に森を進んでいくと泉がありその上をクジャナバードが円を書くように回っていた。

キーメイスは急ぎクジャナバード生け捕り大作戦を発動する準備を始めたのである。

キーメイスは先ず木の上に止まっていたクジャナバードから空を飛ぶことを封印するために羽の筋力を封印したのだ。

封印され飛べなくなったクジャナバードを空かさず！デゥラの風魔法を使いキーメイスの方に引っ張り込むとキーメイスが毒袋を破裂させないようにクジャナバードの全身をロックする。
そしてデゥラの風魔法をクッションがわりにしてクジャナバードを受け止めたのである。
そうすることにより安全にそして確実に捕獲することができたのだ。

ドレンは何故？最初からロックしなかったのか気になっていたがそれには理由があった。

いきなりロックを使うとクジャナバードが木から落ちてしまう可能性があったからだ、そうなれば他のクジャナバード達が攻撃をしてくる事になり捕獲が困難になるからだった。

作戦は見事に成功したのであった。