ダンジョンチケット

１２章 新たなる世界・幻想界へ

ダンジョンチケット１４４

ダリアムはそう言うと更に羽を羽ばたかせ、竜巻はその勢いを増していく。
拓武「話せる奴が見つかったと思えば、こんな奴かよ」

拓武は出来れば話し合いでと考えていた。メビウスの矢にしても命中した飛竜達は眠っているだけで一匹も死んでいない。

拓武「ダリアム！お前の仲間達は眠っているだけだ！死んでない」
ダリアム「あはは！お優しい事で、だがな、戦いにそんな情けは要らないんだよ！」
ダリアムは羽を休めること無く、竜巻は次第にその威力を増していく。

拓武「仕方ないか」
そして拓武はメビウスの弓を構えた。

その時モシュネが一気に前に出たのだ！
モシュネの後ろには、キーメイスの姿があった。

モシュネ「キーメイス私が隙を作る！“エアースラッシュ”」
キーメイス「了解。僕も頑張るよ！」

モシュネは、ダリアムの羽、目掛けて風の刃を打ち出したのだ！
その攻撃はダリアムの羽を一瞬遅らせた。そしてその一瞬の隙にキーメイスが攻撃に出たのだ！

キーメイス「風はね！こうやって使うんだよ！凪ぎ払え“デゥラ”そして、全てを凍り付かせろ“フロストロス”最後に！全てを消し飛ばせ“ホルボロス”いけーー！」

キーメイスの三段魔法がダリアムに炸裂したのだ！
ダリアムの羽は最初の一撃で千切れ、２撃目で凍り付けになると、最後の一撃で粉々になり散りに替わったのだ。

拓武「助かった後始末しないとな！紋章よ」
そして拓武はダリアムの魂を強制的に自身に吸収したのだ。
拓武はダリアムの魂を吸収した事により、飛竜達は、拓武の命令に従ったのだ。

そして飛竜達は巨兵城を後にした。
拓武は飛竜達に元の住みかに帰るように命令したのだ。

その異変に真っ先に気づいたのはリュトルであった。
リュトル達はアインの命令で知界のゲート奪還の為に移動している最中であったが、空を移動する飛竜の数を見て直ぐに進路をゲートから巨兵城へと変えたのだ。

リュトル「此れより、部隊を別ける！部隊の半分は此のままゲート奪還、余りは俺に続け、巨兵城に向かう！」

拓武は巨兵城の巨大な扉を開けんと必死になっていた。
そんな時、リリスが拓武達と合流したのだ。
更にリリスはギガンテス一族を引き連れてきたのだ！

拓武「あはは…ギガンテスって、あのギガンテスだよな？」
リリス「どのギガンテスか知らないけど、彼等ならスルト様達の氷を砕けるわ！」