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１３章 王の戦い

ダンジョンチケット１５９

拓武は直ぐにオクシードに作戦決行をの合図を送る。
オクシードと海王族、そしてフライングフィッシュが一斉に空飛ぶ船目掛けて海水を発射した。
高圧で発射される海水が船体を傷つける度に再生していく。
拓武はキーメイスに時間魔法を発動するように言った、1度効かなかった魔法であったが拓武の言葉を信じ、“デスタイム”を発動した。
「ご主人様の命令なら、ボクは全力だよ、いけぇぇぇ“デスタイム”ゥゥゥ！」
デスタイムが発動するも何一つ変化はなかった。拓武はモシュネに痛覚解放をするように言ったのだ。
「わかりました！“痛覚解放千倍万倍”！」
次の瞬間、船体が凄まじい音と共に大きく震えたのだ。

「バーダ！竜也！全力で船を叩ききる！ハアァァァ！」
拓武は船に向けガザ=アッサルに黒炎をまとわせるとフライングマンターから飛び降りたのだ！

拓武の一撃が船に炸裂した瞬間に船体が中からひび割れたのだ。
続いて攻撃したバーダと竜也の攻撃した箇所も同様のひび割れが起きた。
船は再生する処か、その船体を傾け高度をおとし始めたのだ。
拓武は金属が再生する際にスライムの様に混ざり合い形を形成しているのを見逃さなかった。
それは、拓武の腕についているメビウスの弓を造る際にクリュメノスが使っていた金属と同じであると拓武は考えたのだ。
海水を使った水圧の刃や高圧の水鉄砲の傷を再生する際に大量の海水を金属に混ぜ込ませたのだ。
そこに“デスタイム”を発動し中から錆びさせる事で内部からひび割れを誘発させた。

モシュネの“痛覚解放”を使用することで金属の反応を確認したのだ。
本当に生きた金属なら中から錆び始めれば、反応があると考えたのだ。
思った以上の反応を確認した拓武は直ぐに攻撃に転じた。
三人で攻撃したのは、推測の範疇を出ていないと言う懸念要素が合ったからだが、攻撃が成功した今悩む必要はなかった。

「みんなで船を地上に引っ張るんだ！今なら落とせる」
「おおおおおゥゥゥゥ！」
拓武の指示に全種族が一斉に船に延び乗り縄を結び着けると地上に向け次々に飛び降りていく。
船の船体が徐々に地上に近づきネクロがボーンナイツ達を使い一気に地上に叩きつけた。

凄まじい地響きと砂ぼこりが舞い散り、船は沈黙した。

「日本人嘗めんな！よしゃぁぁ！」
その場に居た全種族が勝利の雄叫びをあげた。