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13章 王の戦い
ダンジョンチケット163
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悲しみを隠せない拓武にスルトはある質問をした。
「拓武よソナタは何故、幻想界に来たのだ、本来ならば他の世界に足を踏み入れる事は宣戦布告と見なされる行為だが、ソナタはそうではあるまい?」
拓武は自分の住んでいた人間界で起きた出来事をスルトに話したのだった。
そして、アインによる冥界への侵略があった事実、其れにアイヨロス達が加担した事、全てを話終わるまでにどれ程の時間を使ったのだろうか、辺りは日がくれ始めていた。
そして、スルト達巨兵族はその時、初めて人間界が月の守護下から外れた事実と幻想界の種族がアインにより他世界に侵攻した事実を知る事となった。
「拓武、いや、冥界の王よ、此度の幻想界からの侵略を事前に阻止できず、アインにより身動きを封じられた我等の落ち度は謝罪では済まされないだろう、本当に申し訳なく思っている」
拓武に対し幻想界の王スルトは深々と頭を下げるとその場は静まり返った。
それに続き巨兵族も次々に頭を下げていったのだ。
拓武は直ぐにスルトと巨兵族に頭をあげるように言ったのだ。
「スルト王、頭をあげてください、全てはアインによる侵攻なのは火を見るより明らかなのですから」
「しかし、其れでは我等、巨兵族の気がすまないのだ!」
スルトはそう言うと拓武は少し困った顔をしていた。
そんな時二人の会話にモシュネが割り込んできたのだ。
「久しいなスルトよ!クリュメノス様と共に戦って以来になるか、相変わらずの石頭が」
モシュネは一世界の王に対し、いきなり暴言を吐いたのだ。
「久しいな!ムネモシュネ、貴様は相変わらず口の聞き方を知らんらしいな!」
「口より拳で話すのが巨兵族のやりかたであろう?それともアインに本能まで凍らされたか!」
モシュネは強い口調でスルトにそう言うとスルトはその巨大な拳をぐっと握りしめた。
「スルトよ、悔しいだろう、だがな!起きた事実は事実なのだ!ならばどう償うかを考えよ、我等が貴様ら巨兵族を助けたのもまた事実なのだ!その恩をどうするべきかは、分かっているであろう」
スルトは口をぐっと締め、拳を地面に下ろした。
「貴様にそこまで言わせる拓武とは其れほどの人物か?モシュネよ」
スルトの言葉にモシュネは拓武を指差したのだ。
「拓武よソナタは何故、幻想界に来たのだ、本来ならば他の世界に足を踏み入れる事は宣戦布告と見なされる行為だが、ソナタはそうではあるまい?」
拓武は自分の住んでいた人間界で起きた出来事をスルトに話したのだった。
そして、アインによる冥界への侵略があった事実、其れにアイヨロス達が加担した事、全てを話終わるまでにどれ程の時間を使ったのだろうか、辺りは日がくれ始めていた。
そして、スルト達巨兵族はその時、初めて人間界が月の守護下から外れた事実と幻想界の種族がアインにより他世界に侵攻した事実を知る事となった。
「拓武、いや、冥界の王よ、此度の幻想界からの侵略を事前に阻止できず、アインにより身動きを封じられた我等の落ち度は謝罪では済まされないだろう、本当に申し訳なく思っている」
拓武に対し幻想界の王スルトは深々と頭を下げるとその場は静まり返った。
それに続き巨兵族も次々に頭を下げていったのだ。
拓武は直ぐにスルトと巨兵族に頭をあげるように言ったのだ。
「スルト王、頭をあげてください、全てはアインによる侵攻なのは火を見るより明らかなのですから」
「しかし、其れでは我等、巨兵族の気がすまないのだ!」
スルトはそう言うと拓武は少し困った顔をしていた。
そんな時二人の会話にモシュネが割り込んできたのだ。
「久しいなスルトよ!クリュメノス様と共に戦って以来になるか、相変わらずの石頭が」
モシュネは一世界の王に対し、いきなり暴言を吐いたのだ。
「久しいな!ムネモシュネ、貴様は相変わらず口の聞き方を知らんらしいな!」
「口より拳で話すのが巨兵族のやりかたであろう?それともアインに本能まで凍らされたか!」
モシュネは強い口調でスルトにそう言うとスルトはその巨大な拳をぐっと握りしめた。
「スルトよ、悔しいだろう、だがな!起きた事実は事実なのだ!ならばどう償うかを考えよ、我等が貴様ら巨兵族を助けたのもまた事実なのだ!その恩をどうするべきかは、分かっているであろう」
スルトは口をぐっと締め、拳を地面に下ろした。
「貴様にそこまで言わせる拓武とは其れほどの人物か?モシュネよ」
スルトの言葉にモシュネは拓武を指差したのだ。
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