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後日譚
後日譚554.事なかれ主義者は先に動いておいた
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オールダムにやってきた僕がする事と言えば、オールスターまでわざわざ僕に会いに来た人たちと顔を合わせて繋がりを持つ事だ。
こういう事はエルフたちの国であればジューンさんが、ファマリアではレヴィさんやホムラが、そしてほとんどないけどドランではモニカがしてくれている事だ。
でも、今回はあくまで僕の影響力を強める事の一環なので、同席はしてもらう事は問題なくても、代わりにやってもらうと少々問題が生じるので僕が対応する事になった。
レヴィさんのお母様で、僕の義母でもあるパールさんには「これまで身につけた事を実践するいい機会です」と言われ、義父であるリヴァイさんには「まあ失敗しても特に問題はないだろう」と言われた。
精々陽太の立場が悪くなる程度だったら問題はないけど……とりあえず国際問題にならないように頑張ろうとは思っている。思っているんだけど、なかなかうまく対応するのが難しい。
怒らせて帰らせてしまった、という事は今の所ないけど、こちらの交換条件の一つである教会の設置を二つ返事で認めてくれるところは半数もいなかった。
「やっぱり僕の話の持って行き方が問題なのかなぁ」
「そんな事は御座いません。宗教に関しては慎重な所が多いだけでしょう」
「そうかなぁ」
「そうですとも。ホープの件で交渉に来ているのはその多くが領地貴族です。宗教に関してだけは国の許可を貰ってからじゃないと即答ができない爵位の低い貴族ばかりだったのだと思われます。今までシズト様が二つ返事で承諾してもらっていた相手は国のトップかそれに近しい高位貴族、もしくは事前に対価としてどこまで提示して良いか話し合っていた相手が殆どだった。ただそれだけです」
「そうだったのかなぁ」
これまで交渉らしい交渉をした事がないから分からないけど、こういうものだと言われたらそう納得するしかないだろう。
そんな事を考えながらカップに入れられた紅茶を飲み干すと、それらはすぐにジュリウスによって片付けられた。
「陽太。再開するけど大人しくしてね」
「わーってるよ」
「ドライアドたち、お澄ましだよ」
「「「お澄まし!」」」
キリッとした表情で陽太のすぐ隣に並んで立っているドライアドたち。そこにはレモンちゃんは含まれていない。彼女は僕の膝の上できりっとした表情で「レモモン」と言っていたからだ。
……肩の上に居座られると座り辛かったからお互い譲歩してこの体勢になったけど、幼女趣味とかなんとか思われてないかちょっと心配になるけど、離れようとしないんだから仕方がない。
レモンちゃんの事は諦めて、次の面会希望者を部屋に通してもらうのだった。
僕に会いに来る人の半数ほどがホープの件で来ている人だった。話が早く終わって助かるけど、残りの半数ほどはとりあえず僕がどういう人物か品定めに来た、という印象を受けた。
彼らの目に僕がどういう人物に映ったのか、それは今後の彼らの動き次第だろう。
転移門で各国が繋がっているわけじゃないから、その動きもそんなに早くはないはずだ。
ただ、彼らに提示した条件がどこまで受け入れられるかは分からないけど、ホープの移植に関しては返答を待っていては時間がかかりすぎるので、とりあえず聞いた場所に向けて行商人に扮したエルフたちを向かわせる事にした。
彼らの馬車には当然のように植木鉢が積まれている。褐色肌のドライアドたちが育てている植木鉢である。
話がまとまったらすぐに動けるように彼女たちに道を繋げておいてもらおうと思い、馬車に一緒に乗せてもらった。ただ、彼女たちの様子が少々おかしい。
「いつもみたいにはしゃがないの?」
「なんか違う」
「これじゃない感が強い~」
「こっそり冒険するのが楽しいの」
「どうぞ載せてください、じゃなくてこっそり載せたかったって事?」
「「「そういうこと~」」」
そういうものなのか。
次からはそうしてもらう事にして、とりあえず今回は一度植木鉢を下ろしてから出発までの間に好きなタイミングで載せてもらう事にした。
それはそれでなんか違うような気もするようで、うんうん唸っていたけど、結局荷馬車が出発する頃には植木鉢は載せられていたらしいので問題はないだろう。
こういう事はエルフたちの国であればジューンさんが、ファマリアではレヴィさんやホムラが、そしてほとんどないけどドランではモニカがしてくれている事だ。
でも、今回はあくまで僕の影響力を強める事の一環なので、同席はしてもらう事は問題なくても、代わりにやってもらうと少々問題が生じるので僕が対応する事になった。
レヴィさんのお母様で、僕の義母でもあるパールさんには「これまで身につけた事を実践するいい機会です」と言われ、義父であるリヴァイさんには「まあ失敗しても特に問題はないだろう」と言われた。
精々陽太の立場が悪くなる程度だったら問題はないけど……とりあえず国際問題にならないように頑張ろうとは思っている。思っているんだけど、なかなかうまく対応するのが難しい。
怒らせて帰らせてしまった、という事は今の所ないけど、こちらの交換条件の一つである教会の設置を二つ返事で認めてくれるところは半数もいなかった。
「やっぱり僕の話の持って行き方が問題なのかなぁ」
「そんな事は御座いません。宗教に関しては慎重な所が多いだけでしょう」
「そうかなぁ」
「そうですとも。ホープの件で交渉に来ているのはその多くが領地貴族です。宗教に関してだけは国の許可を貰ってからじゃないと即答ができない爵位の低い貴族ばかりだったのだと思われます。今までシズト様が二つ返事で承諾してもらっていた相手は国のトップかそれに近しい高位貴族、もしくは事前に対価としてどこまで提示して良いか話し合っていた相手が殆どだった。ただそれだけです」
「そうだったのかなぁ」
これまで交渉らしい交渉をした事がないから分からないけど、こういうものだと言われたらそう納得するしかないだろう。
そんな事を考えながらカップに入れられた紅茶を飲み干すと、それらはすぐにジュリウスによって片付けられた。
「陽太。再開するけど大人しくしてね」
「わーってるよ」
「ドライアドたち、お澄ましだよ」
「「「お澄まし!」」」
キリッとした表情で陽太のすぐ隣に並んで立っているドライアドたち。そこにはレモンちゃんは含まれていない。彼女は僕の膝の上できりっとした表情で「レモモン」と言っていたからだ。
……肩の上に居座られると座り辛かったからお互い譲歩してこの体勢になったけど、幼女趣味とかなんとか思われてないかちょっと心配になるけど、離れようとしないんだから仕方がない。
レモンちゃんの事は諦めて、次の面会希望者を部屋に通してもらうのだった。
僕に会いに来る人の半数ほどがホープの件で来ている人だった。話が早く終わって助かるけど、残りの半数ほどはとりあえず僕がどういう人物か品定めに来た、という印象を受けた。
彼らの目に僕がどういう人物に映ったのか、それは今後の彼らの動き次第だろう。
転移門で各国が繋がっているわけじゃないから、その動きもそんなに早くはないはずだ。
ただ、彼らに提示した条件がどこまで受け入れられるかは分からないけど、ホープの移植に関しては返答を待っていては時間がかかりすぎるので、とりあえず聞いた場所に向けて行商人に扮したエルフたちを向かわせる事にした。
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「いつもみたいにはしゃがないの?」
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「どうぞ載せてください、じゃなくてこっそり載せたかったって事?」
「「「そういうこと~」」」
そういうものなのか。
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それはそれでなんか違うような気もするようで、うんうん唸っていたけど、結局荷馬車が出発する頃には植木鉢は載せられていたらしいので問題はないだろう。
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