【本編完結済み/後日譚連載中】巻き込まれた事なかれ主義のパシリくんは争いを避けて生きていく ~生産系加護で今度こそ楽しく生きるのさ~

みやま たつむ

文字の大きさ
89 / 1,443
第5章 新しいお姉ちゃんと一緒に生きていく

62.事なかれ主義者はまた呼び出しを食らう

しおりを挟む
 ラオさんとルウさんが魔石をたくさん持って戻ってきた。

「やっぱお前の魔道具おかしいわ。これなら亡者のダンジョンも踏破いけるかもしれねぇな」
「この魔道具、私も欲しいのよねー。魔石集め頑張るから作ってくれないかしら?」

 ラオさんが呆れた様子でこちらを見ながら神聖ライトを弄っている。
 ルウさんもラオさんと同じで肉弾戦が主体らしいので、ゾンビに近づかず倒せるライトが欲しいらしい。
 神聖魔法のホーリーライトとかいう魔法と魔石を動力とする魔法陣を付与するだけなので問題なく作れる。というか、今の今まで存在忘れてたけど、あれを鉄の床に仕込めば簡単にアンデッド倒せるのでは??
 魔石の消費とどこに罠を設置するかが問題になるけど、そこら辺に乱立させているオブジェが光るようにしたらなんか面白そう。目からビーム! 的な。

「また変な事考えてんなこいつ」
「失敬な。アンデッド対策を考えてただけだよ。いちいち相手するの面倒臭いから自動的に倒せないかなぁ、って。その神聖ライトってどのくらい強いアンデッド倒せるの?」
「Eランクのゾンビはなんか勝手に燃えるし、実体を持たないレイス等は魔石を残して消滅するな。グールやリッチ、デュラハンとかCランク以上の魔物は相手にした事がねぇから分からんが、一定の効果はあるだろうよ」
「大量に湧いて迫ってきて、魔石切れになったら倒した魔物の魔石を使えばしばらくは使えるから便利なのよね。シズトくん、魔石たくさん使うから市場で買ってもらうよりも私たちが集めてきた方が安くすむと思うわ」
「魔石高騰してる」
「主にシズトのせいだけどな」

 浮遊ランプやその他の魔石を使うタイプの魔道具が市場に出回るようになり、低級の魔石の供給量が減っているらしい。冒険者たちは自分で取った魔石を売る量が減っているし、冒険者以外の裕福な商人たちは魔道具を使う事が一種のステータスのような物になっているらしく、魔石の需要が増しているんだとか。
 劣化版の沸騰魔石とかノエルが量産している事も関係しているんだと思う。

「何よりホムラが買い集めているからな」
「冒険者ギルドからの収入が十倍になったから、お金どんどん使わせないと無駄に増えちゃうんだよね。だから好きな物買ってくるように言っておいたんだけど、魔石ばかり買ってくるんだよ。あって困るものじゃないからいいんだけど、そろそろ魔石専用のアイテムバッグを作るべきか悩む」

 以前までは一ヵ月金貨三枚くらいで寝泊まりできてたから月の収入が金貨三十枚もあると何に使えばいいか困るんだよね。冒険者ランクと収入が釣り合ってないからギルドに顔を出すとなんかじろじろ見られるし。
 定期的に納入依頼をこなしているので昇格試験をもう少しで受ける事ができるらしいから余計なちょっかいを出されないように冒険者ランクを上げておくのも考えておく必要があるとは思うんだけど……。

「店は出さねぇのか? 年会費は払えるくらいにはなっただろ」
「どこにお店を出すべきか、って所が問題かな。お店を出すために建物を借りる事も視野に入れてるんだけど、なかなかなお値段がするからね。お店を持っちゃったら税金とかも諸々かかってくるだろうし。まあ、自分で作って売るだけだから材料費の事だけ考えればいいから他の魔道具店とは違ってぼろ儲けできそうだけど」
「シズトは店を持ちたい?」

 ドーラさんが眠たそうな目で僕を見上げながら聞いてきたけど、悩むね。
 お店の大きさによっては人手が足りなくなりそうだし。お店に魔道具を置くなら防犯面でまた頑張らないとだめだろうし。
 いや、魔道具をそこに置きっぱなしにする必要はないのか。

「まあ、お店持てばもっと収入が安定するだろうし、持てるなら持とうかな。ちょっとホムラにお金貯めるように言わなきゃ」
「必要ない。任せて。シズトは魔道具を作ってればいい」

 そう言うとドーラさんは転移陣で屋敷に戻っていった。
 ホムラに伝えるのはドーラさんに任せて、僕は魔道具について考えとけばいいか。
 とりあえず神聖ライトをせっせと作ると、ルウさんに渡し、次は何を作るか考える。
 魔力残量的にオブジェの目にホーリーライトをすべて付与するのは無理。
 っていうか、無駄に作りすぎたから現実的ではないと思う。
 そんなに大量にアンデッドが湧き出た事ないし。
 まあ、今も足元からたくさん出てこようとしてるみたいだけど。
 とりあえず魔力残量的にもう一、二個作ったら屋敷に戻ろう。
 アンデッド臭くて近づきたくないって言ってたし、臭いを感じなくなるマスクとか?
 布あったかなぁ……。



 夕方になってアンデッドが活発になるからとルウさんによって屋敷にお持ち帰りされた。
 夕食の準備はすでにエミリーが終わらせていて、狐耳と尻尾が得意げに立っていた。
 ホムラが帰ってきたので一緒にご飯を食べていたのだが、ドーラさんがいない。

「ドーラさんどうしたの?」
「ドーラ様はお昼ごろにどこかにお出かけをしてます。まだ帰ってきてないです」

 エミリーがそう答えた丁度その時、ドーラさんが戻ってきたのだが、いきなりよく分かんない事を言ってきた。

「シズト、お店手に入った。明日、領主の館に行けば貰える」
「………領主?」
「話してみたいらしい」

 神さまの次は領主様から呼び出しとか……そのうち王様からも呼び出しされそう。
 いや、レヴィさんがいるからその内そういう事になるとは思うんだけどね?
 後ろ盾は欲しいけど、面倒臭いなぁ……。
しおりを挟む
感想 4

あなたにおすすめの小説

45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる

よっしぃ
ファンタジー
コミカライズ企画進行中です!! 2巻2月9日電子版解禁です!! 紙は9日に配送開始、12日発売! 【書籍版 大ヒット御礼!オリコン18位&2巻出版!】 皆様の熱狂的な応援のおかげで、書籍版『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』が、コミカライズ決定いたしました!現在企画進行中!!そしてオリコン週間ライトノベルランキング18位、そしてアルファポリス様の書店売上ランキングでトップ10入りを記録しました! 12日には、楽天koboにおいてファンタジー5位となりました!皆様のおかげです! 本当に、本当にありがとうございます! 皆様の応援が、最高の形で「続刊(2巻)」へと繋がりました。 市丸きすけ先生による、素晴らしい書影も必見です! 【作品紹介】 欲望に取りつかれた権力者が企んだ「スキル強奪」のための勇者召喚。 だが、その儀式に巻き込まれたのは、どこにでもいる普通のサラリーマン――白河小次郎、45歳。 彼に与えられたのは、派手な攻撃魔法ではない。 【鑑定】【いんたーねっと?】【異世界売買】【テイマー】…etc. その一つ一つが、世界の理すら書き換えかねない、規格外の「便利スキル」だった。 欲望者から逃げ切るか、それとも、サラリーマンとして培った「知識」と、チート級のスキルを武器に、反撃の狼煙を上げるか。 気のいいおっさんの、優しくて、ずる賢い、まったり異世界サバイバルが、今、始まる! 【書誌情報】 タイトル: 『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』 著者: よっしぃ イラスト: 市丸きすけ 先生 出版社: アルファポリス ご購入はこちらから: Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/4434364235/ 楽天ブックス: https://books.rakuten.co.jp/rb/18361791/ 【作者より、感謝を込めて】 この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。 そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。 本当に、ありがとうございます。 【これまでの主な実績】 アルファポリス ファンタジー部門 1位獲得 小説家になろう 異世界転移/転移ジャンル(日間) 5位獲得 アルファポリス 第16回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞 復活の大カクヨムチャレンジカップ 9位入賞 オリコンランキングライトノベル 週間BOOKランキング 18位(2025年9月29日付)

ダンジョンを拾ったので、スキル〈ホームセンター〉で好き勝手リフォームします

ランド犬
ファンタジー
 異世界に転移した佐々木悠人は、召喚でも勇者でもなかった。ただ迷い込んだ先で見つけたのは、王都を望む郊外にひっそりと口を開けるダンジョン。足を踏み入れた瞬間、発動したスキルは ――〈ホームセンター〉 壁を張り替え、部屋を増やし、畑や牧場、カフェまで作れる不可思議な力だった。 気ままに始めたリフォームは、もふもふなネコミミ獣人の少女との出会いをきっかけに、思わぬ変化を呼び始める。 拡張され続けるダンジョンの先で、悠人が作り上げる“住める迷宮”とは――?

底辺から始まった俺の異世界冒険物語!

ちかっぱ雪比呂
ファンタジー
 40歳の真島光流(ましまみつる)は、ある日突然、他数人とともに異世界に召喚された。  しかし、彼自身は勇者召喚に巻き込まれた一般人にすぎず、ステータスも低かったため、利用価値がないと判断され、追放されてしまう。  おまけに、道を歩いているとチンピラに身ぐるみを剥がされる始末。いきなり異世界で路頭に迷う彼だったが、路上生活をしているらしき男、シオンと出会ったことで、少しだけ道が開けた。  漁れる残飯、眠れる舗道、そして裏ギルドで受けられる雑用仕事など――生きていく方法を、教えてくれたのだ。  この世界では『ミーツ』と名乗ることにし、安い賃金ながらも洗濯などの雑用をこなしていくうちに、金が貯まり余裕も生まれてきた。その頃、ミーツは気付く。自分の使っている魔法が、非常識なほどチートなことに――

勇者召喚の余り物ですが、メイド型アンドロイド軍団で冒険者始めます

水江タカシ
ファンタジー
28歳独身、一般事務の会社員である俺は、勇者召喚に巻き込まれて異世界へと転移した。 勇者、聖女、剣聖―― 華やかな肩書きを持つ者たちがもてはやされる中、俺に与えられたのは聞いたこともないスキルだった。 【戦術構築サポートAI】 【アンドロイド工廠】 【兵器保管庫】 【兵站生成モジュール】 【拠点構築システム】 【個体強化カスタマイズ】 王は落胆し、貴族は嘲笑い、俺は“役立たず”として王都から追放される。 だが―― この世界には存在しないはずの“機械兵器”を、俺は召喚できた。 最初に召喚したのは、クールな軍人タイプのメイド型戦闘アンドロイド。 識別番号で呼ばれる彼女に、俺は名前を与えた。 「今日からお前はレイナだ」 これは、勇者ではない男が、 メイド型アンドロイド軍団と共に冒険者として成り上がっていく物語。 屋敷を手に入れ、土地を拠点化し、戦力を増強しながら、 趣味全開で異世界を生きていく。 魔王とはいずれ戦うことになるだろう。 だが今は―― まずは冒険者登録からだ。

勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!

よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です! 僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。 つねやま  じゅんぺいと読む。 何処にでもいる普通のサラリーマン。 仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・ 突然気分が悪くなり、倒れそうになる。 周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。 何が起こったか分からないまま、気を失う。 気が付けば電車ではなく、どこかの建物。 周りにも人が倒れている。 僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。 気が付けば誰かがしゃべってる。 どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。 そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。 想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。 どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。 一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・ ですが、ここで問題が。 スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・ より良いスキルは早い者勝ち。 我も我もと群がる人々。 そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。 僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。 気が付けば2人だけになっていて・・・・ スキルも2つしか残っていない。 一つは鑑定。 もう一つは家事全般。 両方とも微妙だ・・・・ 彼女の名は才村 友郁 さいむら ゆか。 23歳。 今年社会人になりたて。 取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。

転移特典としてゲットしたチートな箱庭で現代技術アリのスローライフをしていたら訳アリの女性たちが迷い込んできました。

山椒
ファンタジー
そのコンビニにいた人たち全員が異世界転移された。 異世界転移する前に神に世界を救うために呼んだと言われ特典のようなものを決めるように言われた。 その中の一人であるフリーターの優斗は異世界に行くのは納得しても世界を救う気などなくまったりと過ごすつもりだった。 攻撃、防御、速度、魔法、特殊の五項目に割り振るためのポイントは一億ポイントあったが、特殊に八割割り振り、魔法に二割割り振ったことでチートな箱庭をゲットする。 そのチートな箱庭は優斗が思った通りにできるチートな箱庭だった。 前の世界でやっている番組が見れるテレビが出せたり、両親に電話できるスマホを出せたりなど異世界にいることを嘲笑っているようであった。 そんなチートな箱庭でまったりと過ごしていれば迷い込んでくる女性たちがいた。 偽物の聖女が現れたせいで追放された本物の聖女やら国を乗っ取られて追放されたサキュバスの王女など。 チートな箱庭で作った現代技術たちを前に、女性たちは現代技術にどっぷりとはまっていく。

あなたは異世界に行ったら何をします?~良いことしてポイント稼いで気ままに生きていこう~

深楽朱夜
ファンタジー
13人の神がいる異世界《アタラクシア》にこの世界を治癒する為の魔術、異界人召喚によって呼ばれた主人公 じゃ、この世界を治せばいいの?そうじゃない、この魔法そのものが治療なので後は好きに生きていって下さい …この世界でも生きていける術は用意している 責任はとります、《アタラクシア》に来てくれてありがとう という訳で異世界暮らし始めちゃいます? ※誤字 脱字 矛盾 作者承知の上です 寛容な心で読んで頂けると幸いです ※表紙イラストはAIイラスト自動作成で作っています

転生したら領主の息子だったので快適な暮らしのために知識チートを実践しました

SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
不摂生が祟ったのか浴槽で溺死したブラック企業務めの社畜は、ステップド騎士家の長男エルに転生する。 不便な異世界で生活環境を改善するためにエルは知恵を絞る。 14万文字執筆済み。2025年8月25日~9月30日まで毎日7:10、12:10の一日二回更新。

処理中です...