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第122話 ◯◯◯を踏む呪い
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亜弐羅を地面に叩き付けた際に発生して衝撃音はこだまし、岩地をくり貫いてつくられた迷宮内が揺れていた。
大きな波に揺られている小舟に乗っているような感覚だ。
人の気配がなくなってしまった100軒以上が軒を連ねている商業ギルドの建物は、地震のような揺れにより、軋み音を上げているようだ。
岩盤に体がめり込んでしまい泡を吹き失神している亜弐羅は、迷宮主の土竜が手持ちのスコップにて救出されており、少年神官の廉廉による介抱を受けていた。
護符の効果で隆起していたマッチョな筋肉は元へ戻り、華奢な姿へ戻っている。
静寂が戻ってきた頃、ようやくといった感じで亜弐羅が目を覚ますと、心配そうに少年神官が声をかけていた。
「亜弐羅ちゃん。大丈夫かい。僕のことは分かるかい。」
亜弐羅はまだ意識を朦朧とさせているようだ。
じきに自身に何が起きたのかを思い出すだろう。
衝動的に暴力行為に至ってしまう少女の性格であることを考えると、今のうちに可能な対処をしておくべきところか。
少年神官に支えられながら上半身を起こしていた亜弐羅に、自然な感じでそっと手に触れてみると、少女の中に獲得しているスキルの存在を感じる。
どす黒い心を持っている少女が獲得しているスキルは、今のうちに破壊しておくべきかしら。
————————少女のスキルへ『SKILL VIRUS』を発動させる。
亜弐羅が持つスキルの破壊が始まったことを確認した。
7日後にはそのスキルは完全消滅する。
私の様子に違和感を覚えた土竜がその正体について質問をしてきた。
「三華月様。今しがた亜弐羅へ触れた瞬間、何かのスキルを使用したように見えましたが、もしかして……」
土竜達には分からないようにスキルを発動させたつもりであったが、それに気がつくとは、なかなか出来るではないか。
さすがA級相当の魔物といったところか。
安全第一と書かれているヘルメットを被りサングラスをかけている土竜が、足元からグイっと下から見上げてきて、微妙にプレッシャーをかけてきているように感じる。
少女の背中をさすっていた少年神官は、土竜の言葉に困惑の表情を浮かべていた。
一瞬のためをつくった土竜が、言いにくそうな口調を演出しながら予測外の言葉を口にしてきた。
「三華月様。もしかして…」
「もしかして、何ですか。」
「今しがた亜弐羅に対してかけた呪いとは…」
「呪いとは、どう言うことですか。」
「三華月様は亜弐羅へ、『一定間隔でうんこを踏んでしまう』みたいな呪いをかけたられたのでしょうか。」
「…」
うんこを踏む呪いだと!
ある意味最強の精神的な苦痛を与える攻撃だ。
といいますか、その発想がどこから生まれきたのでしょうか。
私のことをうんこの神様とでも思っているのかしら。
少年神官からは、鋭い視線を送ってきており無言の抗議をしてきているように感じられる。
ちょっと待て。土竜からの言葉を鵜呑みにしたのかよ。
私は神聖職に頂点に立つ聖女なのだぞ。
「今しがた亜弐羅に発動させたスキルとは、うんこの呪いではなく、『SKILL_VIRUS』を撃ち込まさせてもらいました。」
「うんこを踏む呪いではなかったのですか。」
「なんだ。土竜君の早とちりだったのかよ。」
そうこうしているうちに、亜弐羅の目の焦点が定まり始めてきていた。
意識がクリアになってきているようだ。
ぼんやり遠くを見つめていた亜弐羅の顔に血の気が戻り始め、私を見る目からは恐れのようなものを感じる。
さすがに私との技量の違いを認識しているようだ。
亜弐羅は、119話にて商業ギルドへ強襲を仕掛けてきた際、『悪の巣窟を見つけたぞ』と言っていた。
一体なぜここが狙われたのか。
そして空間の隙間にある商業ギルドまで来た手段について少女本人に聞かなめればならない。
ダメージが深く、まだ起きることが出来ないでいる亜弐羅へ質問を開始した。
「亜弐羅に質問があります。この商業ギルドのことを悪の巣窟と言っていましたが、誰かにそう教えられたのでしょうか。」
「伐折羅提督だ。」
「何故、ここが悪の巣窟なのかその理由も教えて下さい。」
「ここにいた商人達は、食料不足で苦しんでいる七武列島の者達から金をむしり取る悪以外の何者でもないと言っていた。」
「つまり、伐折羅提督に商業ギルドを強襲するように命令されたわけですか。」
「私自身の判断だ。」
「あなたにはお仲間いると聞きましたが、一緒に行動する方が効果的だったのではないですか。」
「仲間とは、年増ババアと根暗女のことか。」
「その表現はともかく、仲間とは迷企羅と九毘羅のことです。」
「ここを見つけたのは私なんだ。あいつらに手柄を横取りされる真似なんてするかよ!」
ついさきほどまで、私に怯えていた少女が憎しみのこもった感情を現してきた。
九毘羅と迷企羅に対する強烈な怒りが感じられる。
少女が商業ギルドを強撃した行為については、伐折羅提督達は知らないということか。
とりあえず、知りたいことも聞けた。
ここで質問は終わりとして差し上げましょう。
話しによると、伐折羅提督は商人達が悪といっていたことを考慮すると、物事を短絡的に判断するのかもしれない。
何にしても、迷惑な奴等であることを認識した。
大きな波に揺られている小舟に乗っているような感覚だ。
人の気配がなくなってしまった100軒以上が軒を連ねている商業ギルドの建物は、地震のような揺れにより、軋み音を上げているようだ。
岩盤に体がめり込んでしまい泡を吹き失神している亜弐羅は、迷宮主の土竜が手持ちのスコップにて救出されており、少年神官の廉廉による介抱を受けていた。
護符の効果で隆起していたマッチョな筋肉は元へ戻り、華奢な姿へ戻っている。
静寂が戻ってきた頃、ようやくといった感じで亜弐羅が目を覚ますと、心配そうに少年神官が声をかけていた。
「亜弐羅ちゃん。大丈夫かい。僕のことは分かるかい。」
亜弐羅はまだ意識を朦朧とさせているようだ。
じきに自身に何が起きたのかを思い出すだろう。
衝動的に暴力行為に至ってしまう少女の性格であることを考えると、今のうちに可能な対処をしておくべきところか。
少年神官に支えられながら上半身を起こしていた亜弐羅に、自然な感じでそっと手に触れてみると、少女の中に獲得しているスキルの存在を感じる。
どす黒い心を持っている少女が獲得しているスキルは、今のうちに破壊しておくべきかしら。
————————少女のスキルへ『SKILL VIRUS』を発動させる。
亜弐羅が持つスキルの破壊が始まったことを確認した。
7日後にはそのスキルは完全消滅する。
私の様子に違和感を覚えた土竜がその正体について質問をしてきた。
「三華月様。今しがた亜弐羅へ触れた瞬間、何かのスキルを使用したように見えましたが、もしかして……」
土竜達には分からないようにスキルを発動させたつもりであったが、それに気がつくとは、なかなか出来るではないか。
さすがA級相当の魔物といったところか。
安全第一と書かれているヘルメットを被りサングラスをかけている土竜が、足元からグイっと下から見上げてきて、微妙にプレッシャーをかけてきているように感じる。
少女の背中をさすっていた少年神官は、土竜の言葉に困惑の表情を浮かべていた。
一瞬のためをつくった土竜が、言いにくそうな口調を演出しながら予測外の言葉を口にしてきた。
「三華月様。もしかして…」
「もしかして、何ですか。」
「今しがた亜弐羅に対してかけた呪いとは…」
「呪いとは、どう言うことですか。」
「三華月様は亜弐羅へ、『一定間隔でうんこを踏んでしまう』みたいな呪いをかけたられたのでしょうか。」
「…」
うんこを踏む呪いだと!
ある意味最強の精神的な苦痛を与える攻撃だ。
といいますか、その発想がどこから生まれきたのでしょうか。
私のことをうんこの神様とでも思っているのかしら。
少年神官からは、鋭い視線を送ってきており無言の抗議をしてきているように感じられる。
ちょっと待て。土竜からの言葉を鵜呑みにしたのかよ。
私は神聖職に頂点に立つ聖女なのだぞ。
「今しがた亜弐羅に発動させたスキルとは、うんこの呪いではなく、『SKILL_VIRUS』を撃ち込まさせてもらいました。」
「うんこを踏む呪いではなかったのですか。」
「なんだ。土竜君の早とちりだったのかよ。」
そうこうしているうちに、亜弐羅の目の焦点が定まり始めてきていた。
意識がクリアになってきているようだ。
ぼんやり遠くを見つめていた亜弐羅の顔に血の気が戻り始め、私を見る目からは恐れのようなものを感じる。
さすがに私との技量の違いを認識しているようだ。
亜弐羅は、119話にて商業ギルドへ強襲を仕掛けてきた際、『悪の巣窟を見つけたぞ』と言っていた。
一体なぜここが狙われたのか。
そして空間の隙間にある商業ギルドまで来た手段について少女本人に聞かなめればならない。
ダメージが深く、まだ起きることが出来ないでいる亜弐羅へ質問を開始した。
「亜弐羅に質問があります。この商業ギルドのことを悪の巣窟と言っていましたが、誰かにそう教えられたのでしょうか。」
「伐折羅提督だ。」
「何故、ここが悪の巣窟なのかその理由も教えて下さい。」
「ここにいた商人達は、食料不足で苦しんでいる七武列島の者達から金をむしり取る悪以外の何者でもないと言っていた。」
「つまり、伐折羅提督に商業ギルドを強襲するように命令されたわけですか。」
「私自身の判断だ。」
「あなたにはお仲間いると聞きましたが、一緒に行動する方が効果的だったのではないですか。」
「仲間とは、年増ババアと根暗女のことか。」
「その表現はともかく、仲間とは迷企羅と九毘羅のことです。」
「ここを見つけたのは私なんだ。あいつらに手柄を横取りされる真似なんてするかよ!」
ついさきほどまで、私に怯えていた少女が憎しみのこもった感情を現してきた。
九毘羅と迷企羅に対する強烈な怒りが感じられる。
少女が商業ギルドを強撃した行為については、伐折羅提督達は知らないということか。
とりあえず、知りたいことも聞けた。
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