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22、深夜の訪問
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夜、シェイラは客間の鏡の前で自分の寝間着姿を見ていた。胸元が開いて胸の谷間が見える。ニナリアに比べれば、シェイラのほうが大人っぽい体つきだった。シェイラもそれを自覚している。
(ニナリアに比べれば、はるかに私のほうがきれいよね)
二人が結婚してしばらくたつが、男は妻に飽きてしまうこともある。子爵も気が変わるかもしれないと、シェイラはアレンを誘って反応を見ようと思った。
主寝室に小さなノックが聞こえる。暗い部屋の中、ベッドの上の二人はビクッとして動きを止めた。
「子爵様、起きていますか?」
シェイラの小さい声が聞こえた。ニナリアは驚いて布団をかぶった。アレンが魔法石のランプをつけると、ベッドの周りが黄色く仄明るくなった。アレンはさっと白いガウンを羽織るとドアを開けた。
「こんな夜更けにどうされたのですか?」
「ええ、子爵様とお話をしようかと思って」
ガウンの下から、アレンの厚い胸板が見えて、シェイラは赤くなった。
「申し訳ないが、妻と一緒なんです。日のあるうちに会いましょう」
それを聞いてシェイラは、男女のことを思い浮かべて眉をひそめた。部屋の中は小さい灯がついているが、アレンがドアに立ちふさがっているので、中は見えなかった。
「分かりました。失礼します」
シェイラは顔を背けて行ってしまう。アレンは聞こえないようにため息をついた。シェイラが見えなくなってから、ドアを閉めてベッドに戻った。ニナリアはまだ布団をかぶっていた。
(シェイラはなんでここに来たの? まさかアレンを誘惑しようとしているのかしら?)
「行ったぞ」
アレンが布団を上げる。ニナリアは顔だけ向けてアレンを見ると、ガウン姿にキッと視線が鋭くなった。
「アレンの、いやらしい恰好を見ていいのは私だけです」
「……妬いているのか?」
「当然です」
ニナリアは裸のままアレンのほうを向いて座りなおす。
「私は、アレンの奥さんですよ!」
「お前に妬いてもらえるのはうれしいな。妬くのは俺だけかと思っていた」
「アレンは知らないんです。女性はみんな、アレンを見ると顔が赤くなるんですよ」
「お前は、俺を見るとどうなるんだ?」
「それは……」
にはっ、とニナリアは緩んだ笑顔になる。
「俺を俺のまま見てくれるのはお前だけだ。俺が小さいころから、他の女性は俺を捕食者の目で見てくるからな」
「やっぱり。美形だと大変ですね」
「……お前は自分のことを分かっていないな。隠されていたからそんな目にも合わなかったんだろう」
「私はアレンとは違いますよ」
ニナリアは後ろを向く。アレンは後ろからニナリアを抱きしめて、肩にキスをする。
「冷たいです」
「温めてくれ」
ニナリアは振り返ると、アレンを抱きしめて、キスをした。それから、二人は熱くキスをし始めた。
部屋の外で、戻ったはずのシェイラは中の声を聞いていた。よく聞こえなかったが、営みの声が聞こえるとビクッとして不快な顔をした。急いでドアから離れて、小走りに部屋に戻っていった。二人の仲の良さを見せつけられた気がした。
日中に見たニナリアのゆがんだ表情を思い出す。
(ニナリアからあの男を奪うのもいいわね)
シェイラは焦りながらもそう思った。
翌朝、風呂に入った後、シャツを着ながらアレンは提案した。
「しばらく俺たちは離れて過ごさないか? 俺がシェイラの相手をする。俺たちが別々に過ごせば、シェイラも満足して、ニアに近寄ることもないだろう」
「え?」
突然の話にニナリアは驚いた。
「こちらが乗れば、シェイラも目的を話しやすい。そうしたら断って、さっさと帰ってもらうつもりだ。部屋も離そう。隣の部屋を出て四階を使うといい。もちろんこの部屋に入れたりはしない」
「はい、……分かりました」
釈然としないが、シェイラがやって来るので仕方がない。アレンはニナリアの腰に両腕を回して額にキスをした。
アレンはセルマンに、ニナリアとは別行動をして、シェイラをもてなすことを話した。このことを使用人にも周知させる。
ニナリアは早速、荷物を持って部屋を移動した。この城は三階と四階が客間になっていて、普段は空き部屋だ。シェイラは三階に滞在している。領主家族の居住スペースが二階だ。執務室など仕事に関係する部屋は一階にある。
ニナリアは部屋を回って、見晴らしのいい部屋を選択した。違う部屋を使うのもいいものだと思った。アレンと離れて過ごすのは変な感じだが、お互い一緒にいた時間より他人と過ごした時間のほうが長いからか、意外と寂しいとは思わなかった。
(前は離れたがっていたからかな? これを機に一人の時間を過ごしてみよう)
アレンが自分のためにしてくれるのだからと、ニナリアは握りこぶしを作って、鼻息をフンと出して気合を入れた。メイドたちは部屋を整えながらも不安な気持ちだったが、ニナリアの様子を見て心配無用だなと思った。
シェイラのもとにセルマンが来て、アレンからの昼食の招待を受けた。シェイラは驚いた。
(昨日のことが効いたのかしら?)
シェイラは、ニナリアも一緒かもしれないと思ったが、もちろん招待を受けた。
(ニナリアに比べれば、はるかに私のほうがきれいよね)
二人が結婚してしばらくたつが、男は妻に飽きてしまうこともある。子爵も気が変わるかもしれないと、シェイラはアレンを誘って反応を見ようと思った。
主寝室に小さなノックが聞こえる。暗い部屋の中、ベッドの上の二人はビクッとして動きを止めた。
「子爵様、起きていますか?」
シェイラの小さい声が聞こえた。ニナリアは驚いて布団をかぶった。アレンが魔法石のランプをつけると、ベッドの周りが黄色く仄明るくなった。アレンはさっと白いガウンを羽織るとドアを開けた。
「こんな夜更けにどうされたのですか?」
「ええ、子爵様とお話をしようかと思って」
ガウンの下から、アレンの厚い胸板が見えて、シェイラは赤くなった。
「申し訳ないが、妻と一緒なんです。日のあるうちに会いましょう」
それを聞いてシェイラは、男女のことを思い浮かべて眉をひそめた。部屋の中は小さい灯がついているが、アレンがドアに立ちふさがっているので、中は見えなかった。
「分かりました。失礼します」
シェイラは顔を背けて行ってしまう。アレンは聞こえないようにため息をついた。シェイラが見えなくなってから、ドアを閉めてベッドに戻った。ニナリアはまだ布団をかぶっていた。
(シェイラはなんでここに来たの? まさかアレンを誘惑しようとしているのかしら?)
「行ったぞ」
アレンが布団を上げる。ニナリアは顔だけ向けてアレンを見ると、ガウン姿にキッと視線が鋭くなった。
「アレンの、いやらしい恰好を見ていいのは私だけです」
「……妬いているのか?」
「当然です」
ニナリアは裸のままアレンのほうを向いて座りなおす。
「私は、アレンの奥さんですよ!」
「お前に妬いてもらえるのはうれしいな。妬くのは俺だけかと思っていた」
「アレンは知らないんです。女性はみんな、アレンを見ると顔が赤くなるんですよ」
「お前は、俺を見るとどうなるんだ?」
「それは……」
にはっ、とニナリアは緩んだ笑顔になる。
「俺を俺のまま見てくれるのはお前だけだ。俺が小さいころから、他の女性は俺を捕食者の目で見てくるからな」
「やっぱり。美形だと大変ですね」
「……お前は自分のことを分かっていないな。隠されていたからそんな目にも合わなかったんだろう」
「私はアレンとは違いますよ」
ニナリアは後ろを向く。アレンは後ろからニナリアを抱きしめて、肩にキスをする。
「冷たいです」
「温めてくれ」
ニナリアは振り返ると、アレンを抱きしめて、キスをした。それから、二人は熱くキスをし始めた。
部屋の外で、戻ったはずのシェイラは中の声を聞いていた。よく聞こえなかったが、営みの声が聞こえるとビクッとして不快な顔をした。急いでドアから離れて、小走りに部屋に戻っていった。二人の仲の良さを見せつけられた気がした。
日中に見たニナリアのゆがんだ表情を思い出す。
(ニナリアからあの男を奪うのもいいわね)
シェイラは焦りながらもそう思った。
翌朝、風呂に入った後、シャツを着ながらアレンは提案した。
「しばらく俺たちは離れて過ごさないか? 俺がシェイラの相手をする。俺たちが別々に過ごせば、シェイラも満足して、ニアに近寄ることもないだろう」
「え?」
突然の話にニナリアは驚いた。
「こちらが乗れば、シェイラも目的を話しやすい。そうしたら断って、さっさと帰ってもらうつもりだ。部屋も離そう。隣の部屋を出て四階を使うといい。もちろんこの部屋に入れたりはしない」
「はい、……分かりました」
釈然としないが、シェイラがやって来るので仕方がない。アレンはニナリアの腰に両腕を回して額にキスをした。
アレンはセルマンに、ニナリアとは別行動をして、シェイラをもてなすことを話した。このことを使用人にも周知させる。
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アレンが自分のためにしてくれるのだからと、ニナリアは握りこぶしを作って、鼻息をフンと出して気合を入れた。メイドたちは部屋を整えながらも不安な気持ちだったが、ニナリアの様子を見て心配無用だなと思った。
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