37 / 40
37、父の過去
しおりを挟む
王子からすぐに会うと返事が来た。今日のドレスは、アンが選んだドレスにした。フリルで飾られた花柄のかわいいドレスは、子供の頃に戻ったような気がした。いい服を着たことはなかったけど。アンはその姿を見て、「かわいいです!」と喜んだ。
ニナリアはアンの後に付いて、応接室に入った。丸テーブルのほうに座って待つと、王子と王女が入ってきて席に着いた。
(今日は、私が話す番だわ……)
ニナリアは決心して顔を上げた。
「すぐに時間を取っていただき、ありがとうございます」
「ああ。アレンもじきに着くからね。大事な話ということだから、早いほうがいいと思ったんだ」
王子も少し緊張していた。ニナリアは視線を落として、話し始めた。王子の反応を見るのが辛かった。
「これは誰にも話さなかったことです。母から聞いた父のことを話します。父がなぜ侯爵邸を出たのか、それは、叔父が父を毒殺しようとしたからです」
『!』
二人は驚いた。王女は口を押さえた。ニナリアはそのまま続けた。
「父が毒に気が付いたのは、料理長が倒れたからでした。父の体はすでに弱っていました」
父は、他の料理人に話を聞きました。
「料理長は何か入れてなかったかい?」
「ああ、そういえばマーゴットから、クリストファー様のために滋養剤を入れるように頼まれてたよ。
『量の調節が難しいんだ。入れすぎると味が変わるからな』
って言ってたな」
「それはどこにある?」
「マーゴットが取りに来て持って行ったよ」
(マーゴットが自分からそんなことをするはずがない。毒を入手するのも、お金を用意することもできないだろう。マコールに指示されたんだ)
気が付いた時にはすでに、自分も足に力が入らないほど毒を飲んでいた。自分が弱るまでは、マーゴット自身が毒を入れて、その後は料理長に入れさせていたんだ!
それから父は念のため、食事をお粥にしてもらい、食べたふりをしてボロ布に包むと、ゴミ箱に捨てて焼却処分していました。人が少ない時間を狙っては、調理場で食べられるものをもらって食べていました。その時に見つけたんです。滋養剤の瓶を。マーゴットはまた他の料理人に毒を渡していたんです。父はそこから少量の毒を取り出すと、主治医以外の医者に何の毒か見てもらいました。毒は、少量ずつ摂取することで弱っていくものでした。父は、料理人に滋養剤の量を指定して、入れてからは絶対に味見をしてはならないと言いつけました。
その後も、父は誰にも言わずにその生活を続けました。外でも食事をしていました。そこで、母と出会ったんです。
父の体は回復していきましたが、侯爵邸では弱ったふりを続けました。この生活を続けられるはずもないので、父は家を出る計画を母に相談しました。母は田舎から出てきて、旅をしたことがあったので母に旅の案内を頼みました。
主治医にも頼んで、自分が余命が少ないと祖父に言ってもらいました。診療所に場所も借りて、旅の相談を続けて、そして旅ができるぐらいに回復した頃に出て行ったのです。
「父は、最後まで叔父を突き出すことはできませんでした。それでも、自分の弟だからです。自分も祖母と同じように家から出たかった。それなら自分が消えたほうがいいだろうと思ったんです。叔父がいれば祖父も諦めるだろうと考えていました。でもそうではなかった。
叔父の嫉妬は子供のころからで、祖母がいくらかわいがっても、それが消えることはなかったそうです」
マコールが物心ついたころから、いつも注目されるのは兄のクリストファーだった。それをずっと面白く思っていなかった。クリストファーもそれに気が付いていて、自分のせいだと思っていた。
「メイドたちの話によると、メイド長のマーゴットはマコールの最初の女性だという話です。マーゴットが結婚してないのは、叔母に何かあったときに、自分が内縁の妻になるつもりじゃないかと、みんなが言っていました」
マコールにとって、メイド長はただのメイドでしかなかった。マーゴットもまた、貴族に取り入ることを考えている平民でしかなかった。二人の縁は毒で結びついている。ブレンダもそれに気が付いていた。
「二人はまだ毒を持っています」
ニナリアは自分が狙われたことで、確信があった。話し終わると、魔法袋から父の日記を取り出して、王子に渡した。
「父の日記です。ワレントに着いてから書いたものです」
王子は黙って目を通し、クリストファーの過去を遡った。時間が経ち王子は日記を閉じると、額に手を当てて目を隠し、涙を流した。王女は王子の背中と腕に手を添えた。その姿を見てニナリアは席を立とうとした。
「私は席を外します」
「いや、ここにいてくれ」
王子がそれを、手で制した。王子は嗚咽を漏らしたが、何とかこらえようとしていた。王子は落ち着くと涙をハンカチで拭いた。
「……クリスは悪くない。悪いのは、おぞましいことを考えた者たちだ」
そして、力強い目でニナリアを見て静かに言った。
「もうこんなことは終わらせよう。君が侯爵を告訴してくれたら侯爵を捕らえることができる。これで終わりにするんだ」
「!」
それを聞いてニナリアは驚いた。法律では、貴族の無用なお家騒動を防ぐために、家族間であっても危害を加えようとしたものは罰せられる。
「君の背中の傷は治っているが、ブレンダや知っている使用人が証言してくれるだろう。それ以外の不正の証拠も、すべては侯爵家にある。侯爵を抑えることで、それらも暴くことができる」
背中の傷のことは、侯爵がした聖女の話から聞いていた。
(私が、父のできなかったことを代わりにする)
ニナリアは決心し、目は強い光を放っていた。
「分かりました。祖父を告訴します。父の日記は王子に預けます」
「ありがとう」
午後にアレンが到着した。アレンは鎧姿のまま、王子宮から少し離れて、前の通路で一人で待っていた。
ニナリアは廊下を走った。後から、マリーとアンが息を切らしながら走ってついてくる。ニナリアは玄関を出ると、横にある庭を見ていたアレンに手を振った。
「アーレーン!」
アレンはニナリアに気が付いて、笑顔を見せた。
(アレンは、いつ見ても素敵だ)
ニナリアは遠くから見て、そう思った。ヒールは低めだが、ニナリアは転ばないようにゆっくり走った。アレンの前で止まる。王宮なので飛びつくのを我慢した。アレンにもニナリアが、うずうずしているのが分かる。
(まるで、リスみたいに飛びつきそうだ)
アレンはそう思って笑った。ニナリアのドレス姿を眺める。
「ニナリア、またきれいになったんじゃないか?」
「もう、何言ってるんですか」(今日は子供っぽいと思ったのに、お世辞かしら)
アレンはどんな姿でもそう言いそうなので、ニナリアはちょっと頬を膨らませた。ニナリアは相変わらずだなと思って、アレンは優しく微笑んだ。
「元気そうで良かった」
「アレンも。シェイラを追い出す任務、ありがとうございます」
「問題ない」
アレンに任せっぱなしだったので、悪いなと思った。
二人は2週間近く会っていなかった。メイド二人は、その様子を玄関のほうからドキドキしながら見守っていた。
「お義母さんがストラルトに到着した。無事で問題ない。元気にしている」
「良かった!」
ニナリアは安心して泣いた。アレンは優しくニナリアを抱きしめた。
「一生分泣いたというのは嘘でしたね」
先日も泣いたし、涙はまた出てくる。アレンがハンカチで、ニナリアの涙を優しく拭いた。アレンが少し悲しい顔をしていたので、ニナリアはあっと思った。
「俺の問題だ」
アレンは、きまりが悪そうに前と同じことを言った。
「お母さんはどうでした?」
「ああ、お前に目の輝きが似ていた」
「輝きだけ? それれって似てないってことじゃないですか。お母さんは美人なのに」
ニナリアは残念に思って、プンプンと頬を膨らませた。アレンは笑った。
「父が言うには、私は祖母に似ているそうです。私は父に少し似ているから」
父も祖母に似ているそうだ。だから私はお祖母さん似だろう。
「髪の質は母に似たんですけどね」
ニナリアの髪はくせっ毛でフワフワしていた。
「お義母さんに、ニナリアの部屋を見せた。いい暮らしをさせているのを見せて、安心してもらいたかったんだ」
「そうなんですか。ちょっと恥ずかしいですね。でも、ありがとうございます」
シェイラに見られるのは絶対嫌だが、お母さんなら大歓迎だ。
「俺は、お義母さんに気に入ってもらえただろうか?」
「——! そうに決まってるじゃないですか。アレンを気に入らない人がいるはずないですよ」
「そうか?」
(なんか嫁バカな気もするが……)
「リーダーも来ている。お前に会いたがっていた」
「おお~、最強のリーダー。私も会ってみたいです」
リーダーはアレンのお父さんだ。そしてお母さんもできた。アレンの家族がまた増えて、ニナリアはうれしかった。
「アレンにも、お母さんができました。大事にしてくださいね」
「ああ、もちろんだ」
二人はしばらく抱き合った。
「さて、俺は王子から新たな作戦があるとのことで呼ばれている。まだ一緒にはいられない」
「はい」
二人は顔を見合わせる。ニナリアも予定は聞いているが、詳しいことは聞かされていなかった。
「私も参加します」
「心強いな」
アレンは微笑んだ。ニナリアはちょっとムッとした。
「本当にそう思ってます?」
「え?」
アレンは、ニナリアの反応が予想外で、少し焦った。束の間の逢瀬が終わった。ニナリアがメイドのもとに戻ると、二人の目はキラキラして頬を赤く染めていた。二人は胸の前で両手を握り、口々に言った。
「アレン様って素敵ですね」
「メイドたちの間でも、王子に継ぐ人気なんですよ。平民から貴族になった逸材ですものね♡」
(ほらね……)
ニナリアはアレンの人気ぶりに、目を細くしてちょっと呆れた……。
ニナリアはアンの後に付いて、応接室に入った。丸テーブルのほうに座って待つと、王子と王女が入ってきて席に着いた。
(今日は、私が話す番だわ……)
ニナリアは決心して顔を上げた。
「すぐに時間を取っていただき、ありがとうございます」
「ああ。アレンもじきに着くからね。大事な話ということだから、早いほうがいいと思ったんだ」
王子も少し緊張していた。ニナリアは視線を落として、話し始めた。王子の反応を見るのが辛かった。
「これは誰にも話さなかったことです。母から聞いた父のことを話します。父がなぜ侯爵邸を出たのか、それは、叔父が父を毒殺しようとしたからです」
『!』
二人は驚いた。王女は口を押さえた。ニナリアはそのまま続けた。
「父が毒に気が付いたのは、料理長が倒れたからでした。父の体はすでに弱っていました」
父は、他の料理人に話を聞きました。
「料理長は何か入れてなかったかい?」
「ああ、そういえばマーゴットから、クリストファー様のために滋養剤を入れるように頼まれてたよ。
『量の調節が難しいんだ。入れすぎると味が変わるからな』
って言ってたな」
「それはどこにある?」
「マーゴットが取りに来て持って行ったよ」
(マーゴットが自分からそんなことをするはずがない。毒を入手するのも、お金を用意することもできないだろう。マコールに指示されたんだ)
気が付いた時にはすでに、自分も足に力が入らないほど毒を飲んでいた。自分が弱るまでは、マーゴット自身が毒を入れて、その後は料理長に入れさせていたんだ!
それから父は念のため、食事をお粥にしてもらい、食べたふりをしてボロ布に包むと、ゴミ箱に捨てて焼却処分していました。人が少ない時間を狙っては、調理場で食べられるものをもらって食べていました。その時に見つけたんです。滋養剤の瓶を。マーゴットはまた他の料理人に毒を渡していたんです。父はそこから少量の毒を取り出すと、主治医以外の医者に何の毒か見てもらいました。毒は、少量ずつ摂取することで弱っていくものでした。父は、料理人に滋養剤の量を指定して、入れてからは絶対に味見をしてはならないと言いつけました。
その後も、父は誰にも言わずにその生活を続けました。外でも食事をしていました。そこで、母と出会ったんです。
父の体は回復していきましたが、侯爵邸では弱ったふりを続けました。この生活を続けられるはずもないので、父は家を出る計画を母に相談しました。母は田舎から出てきて、旅をしたことがあったので母に旅の案内を頼みました。
主治医にも頼んで、自分が余命が少ないと祖父に言ってもらいました。診療所に場所も借りて、旅の相談を続けて、そして旅ができるぐらいに回復した頃に出て行ったのです。
「父は、最後まで叔父を突き出すことはできませんでした。それでも、自分の弟だからです。自分も祖母と同じように家から出たかった。それなら自分が消えたほうがいいだろうと思ったんです。叔父がいれば祖父も諦めるだろうと考えていました。でもそうではなかった。
叔父の嫉妬は子供のころからで、祖母がいくらかわいがっても、それが消えることはなかったそうです」
マコールが物心ついたころから、いつも注目されるのは兄のクリストファーだった。それをずっと面白く思っていなかった。クリストファーもそれに気が付いていて、自分のせいだと思っていた。
「メイドたちの話によると、メイド長のマーゴットはマコールの最初の女性だという話です。マーゴットが結婚してないのは、叔母に何かあったときに、自分が内縁の妻になるつもりじゃないかと、みんなが言っていました」
マコールにとって、メイド長はただのメイドでしかなかった。マーゴットもまた、貴族に取り入ることを考えている平民でしかなかった。二人の縁は毒で結びついている。ブレンダもそれに気が付いていた。
「二人はまだ毒を持っています」
ニナリアは自分が狙われたことで、確信があった。話し終わると、魔法袋から父の日記を取り出して、王子に渡した。
「父の日記です。ワレントに着いてから書いたものです」
王子は黙って目を通し、クリストファーの過去を遡った。時間が経ち王子は日記を閉じると、額に手を当てて目を隠し、涙を流した。王女は王子の背中と腕に手を添えた。その姿を見てニナリアは席を立とうとした。
「私は席を外します」
「いや、ここにいてくれ」
王子がそれを、手で制した。王子は嗚咽を漏らしたが、何とかこらえようとしていた。王子は落ち着くと涙をハンカチで拭いた。
「……クリスは悪くない。悪いのは、おぞましいことを考えた者たちだ」
そして、力強い目でニナリアを見て静かに言った。
「もうこんなことは終わらせよう。君が侯爵を告訴してくれたら侯爵を捕らえることができる。これで終わりにするんだ」
「!」
それを聞いてニナリアは驚いた。法律では、貴族の無用なお家騒動を防ぐために、家族間であっても危害を加えようとしたものは罰せられる。
「君の背中の傷は治っているが、ブレンダや知っている使用人が証言してくれるだろう。それ以外の不正の証拠も、すべては侯爵家にある。侯爵を抑えることで、それらも暴くことができる」
背中の傷のことは、侯爵がした聖女の話から聞いていた。
(私が、父のできなかったことを代わりにする)
ニナリアは決心し、目は強い光を放っていた。
「分かりました。祖父を告訴します。父の日記は王子に預けます」
「ありがとう」
午後にアレンが到着した。アレンは鎧姿のまま、王子宮から少し離れて、前の通路で一人で待っていた。
ニナリアは廊下を走った。後から、マリーとアンが息を切らしながら走ってついてくる。ニナリアは玄関を出ると、横にある庭を見ていたアレンに手を振った。
「アーレーン!」
アレンはニナリアに気が付いて、笑顔を見せた。
(アレンは、いつ見ても素敵だ)
ニナリアは遠くから見て、そう思った。ヒールは低めだが、ニナリアは転ばないようにゆっくり走った。アレンの前で止まる。王宮なので飛びつくのを我慢した。アレンにもニナリアが、うずうずしているのが分かる。
(まるで、リスみたいに飛びつきそうだ)
アレンはそう思って笑った。ニナリアのドレス姿を眺める。
「ニナリア、またきれいになったんじゃないか?」
「もう、何言ってるんですか」(今日は子供っぽいと思ったのに、お世辞かしら)
アレンはどんな姿でもそう言いそうなので、ニナリアはちょっと頬を膨らませた。ニナリアは相変わらずだなと思って、アレンは優しく微笑んだ。
「元気そうで良かった」
「アレンも。シェイラを追い出す任務、ありがとうございます」
「問題ない」
アレンに任せっぱなしだったので、悪いなと思った。
二人は2週間近く会っていなかった。メイド二人は、その様子を玄関のほうからドキドキしながら見守っていた。
「お義母さんがストラルトに到着した。無事で問題ない。元気にしている」
「良かった!」
ニナリアは安心して泣いた。アレンは優しくニナリアを抱きしめた。
「一生分泣いたというのは嘘でしたね」
先日も泣いたし、涙はまた出てくる。アレンがハンカチで、ニナリアの涙を優しく拭いた。アレンが少し悲しい顔をしていたので、ニナリアはあっと思った。
「俺の問題だ」
アレンは、きまりが悪そうに前と同じことを言った。
「お母さんはどうでした?」
「ああ、お前に目の輝きが似ていた」
「輝きだけ? それれって似てないってことじゃないですか。お母さんは美人なのに」
ニナリアは残念に思って、プンプンと頬を膨らませた。アレンは笑った。
「父が言うには、私は祖母に似ているそうです。私は父に少し似ているから」
父も祖母に似ているそうだ。だから私はお祖母さん似だろう。
「髪の質は母に似たんですけどね」
ニナリアの髪はくせっ毛でフワフワしていた。
「お義母さんに、ニナリアの部屋を見せた。いい暮らしをさせているのを見せて、安心してもらいたかったんだ」
「そうなんですか。ちょっと恥ずかしいですね。でも、ありがとうございます」
シェイラに見られるのは絶対嫌だが、お母さんなら大歓迎だ。
「俺は、お義母さんに気に入ってもらえただろうか?」
「——! そうに決まってるじゃないですか。アレンを気に入らない人がいるはずないですよ」
「そうか?」
(なんか嫁バカな気もするが……)
「リーダーも来ている。お前に会いたがっていた」
「おお~、最強のリーダー。私も会ってみたいです」
リーダーはアレンのお父さんだ。そしてお母さんもできた。アレンの家族がまた増えて、ニナリアはうれしかった。
「アレンにも、お母さんができました。大事にしてくださいね」
「ああ、もちろんだ」
二人はしばらく抱き合った。
「さて、俺は王子から新たな作戦があるとのことで呼ばれている。まだ一緒にはいられない」
「はい」
二人は顔を見合わせる。ニナリアも予定は聞いているが、詳しいことは聞かされていなかった。
「私も参加します」
「心強いな」
アレンは微笑んだ。ニナリアはちょっとムッとした。
「本当にそう思ってます?」
「え?」
アレンは、ニナリアの反応が予想外で、少し焦った。束の間の逢瀬が終わった。ニナリアがメイドのもとに戻ると、二人の目はキラキラして頬を赤く染めていた。二人は胸の前で両手を握り、口々に言った。
「アレン様って素敵ですね」
「メイドたちの間でも、王子に継ぐ人気なんですよ。平民から貴族になった逸材ですものね♡」
(ほらね……)
ニナリアはアレンの人気ぶりに、目を細くしてちょっと呆れた……。
6
あなたにおすすめの小説
追放された地味なメイドは和菓子職人の記憶に目覚める 〜王子たちの胃袋を『あんこ』で掴んだら、王宮で極甘に溺愛されています〜
あとりえむ
恋愛
「起きなさい、この穀潰し!」
冷たい紅茶を浴びせられ、無実の罪で男爵家を追放された地味なメイド、ミア。
泥濘の中で力尽きようとしたその時、彼女の脳裏に鮮やかな記憶が蘇る。
それは、炊きたての小豆の香りと、丁寧にあんこを練り上げる職人としての誇り……
行き倒れたミアを救ったのは、冷徹と恐れられる第一王子ミハエルだった。
バターと生クリームの重いお菓子に胃を痛めていた王族たちの前に、ミアは前世の知恵を絞った未知のスイーツ『おはぎ』を差し出す。
「なんだ、この食感は……深く、そして優しい。ミア、お前は私の最高のパートナーだ」
小豆の魔法に魅了されたミハエルだけでなく、武闘派の第二王子やわがままな王女まで、気づけばミアを取り合う溺愛合戦が勃発!
一方で、有能なミアを失い、裏金のカラクリを解ける者がいなくなった男爵家は、自業自得の崩壊へと突き進んでいく。
泣いて謝っても、もう遅い。
彼らを待っていたのは、処刑よりも皮肉な「全土小豆畑の刑」だった……
これは、一粒の小豆から始まる、甘くて爽快な逆転シンデレラストーリー。
あなたの心も、あんこのように「まあるく」癒やしてみせます。
【完結】教会で暮らす事になった伯爵令嬢は思いのほか長く滞在するが、幸せを掴みました。
まりぃべる
恋愛
ルクレツィア=コラユータは、伯爵家の一人娘。七歳の時に母にお使いを頼まれて王都の町はずれの教会を訪れ、そのままそこで育った。
理由は、お家騒動のための避難措置である。
八年が経ち、まもなく成人するルクレツィアは運命の岐路に立たされる。
★違う作品「手の届かない桃色の果実と言われた少女は、廃れた場所を住処とさせられました」での登場人物が出てきます。が、それを読んでいなくても分かる話となっています。
☆まりぃべるの世界観です。現実世界とは似ていても、違うところが多々あります。
☆現実世界にも似たような名前や地域名がありますが、全く関係ありません。
☆植物の効能など、現実世界とは近いけれども異なる場合がありますがまりぃべるの世界観ですので、そこのところご理解いただいた上で読んでいただけると幸いです。
見た目は子供、頭脳は大人。 公爵令嬢セリカ
しおしお
恋愛
四歳で婚約破棄された“天才幼女”――
今や、彼女を妻にしたいと王子が三人。
そして隣国の国王まで参戦!?
史上最大の婿取り争奪戦が始まる。
リュミエール王国の公爵令嬢セリカ・ディオールは、幼い頃に王家から婚約破棄された。
理由はただひとつ。
> 「幼すぎて才能がない」
――だが、それは歴史に残る大失策となる。
成長したセリカは、領地を空前の繁栄へ導いた“天才”として王国中から称賛される存在に。
灌漑改革、交易路の再建、魔物被害の根絶……
彼女の功績は、王族すら遠く及ばないほど。
その名声を聞きつけ、王家はざわついた。
「セリカに婿を取らせる」
父であるディオール公爵がそう発表した瞬間――
なんと、三人の王子が同時に立候補。
・冷静沈着な第一王子アコード
・誠実温和な第二王子セドリック
・策略家で負けず嫌いの第三王子シビック
王宮は“セリカ争奪戦”の様相を呈し、
王子たちは互いの足を引っ張り合う始末。
しかし、混乱は国内だけでは終わらなかった。
セリカの名声は国境を越え、
ついには隣国の――
国王まで本人と結婚したいと求婚してくる。
「天才で可愛くて領地ごと嫁げる?
そんな逸材、逃す手はない!」
国家の威信を賭けた婿争奪戦は、ついに“国VS国”の大騒動へ。
当の本人であるセリカはというと――
「わたし、お嫁に行くより……お昼寝のほうが好きなんですの」
王家が焦り、隣国がざわめき、世界が動く。
しかしセリカだけはマイペースにスイーツを作り、お昼寝し、領地を救い続ける。
これは――
婚約破棄された天才令嬢が、
王国どころか国家間の争奪戦を巻き起こしながら
自由奔放に世界を変えてしまう物語。
物置部屋に追いやられた伯爵令嬢ですが、公爵様に見初められて人生逆転しました〜妹の引き立て役だったのに、今では社交界の花と呼ばれています〜
丸顔ちゃん。
恋愛
伯爵家の令嬢セレナは、実母の死後、継母と義妹に虐げられて育った。
与えられた部屋は使用人以下の物置、食事は残飯、服はボロ。
専属侍女も与えられず、家の運営や帳簿管理まで押し付けられ、
失敗すれば鞭打ち――それが彼女の日常だった。
そんなある日、世間体のためだけに同行させられた夜会で、
セレナは公爵家の跡取りレオンと出会う。
「あなたの瞳は、こんな場所に閉じ込めていいものではない」
彼はセレナの知性と静かな強さに一瞬で心を奪われ、
彼女の境遇を知ると激怒し、家族の前で堂々と求婚する。
嫁ぎ先の公爵家で、セレナは初めて“人として扱われ”、
広い部屋、美味しい食事、優しい侍女たちに囲まれ、
独学で身につけた知識を活かして家の運営でも大活躍。
栄養と愛情を取り戻したセレナは、
誰もが振り返るほどの美しさを開花させ、
社交界で注目される存在となる。
一方、セレナを失った伯爵家は、
彼女の能力なしでは立ち行かず、
ゆっくりと没落していくのだった――。
虐げられた令嬢が、公爵の愛と自分の才能で幸せを掴む逆転物語。
【完結】氷狼魔術師長様と私の、甘い契約結婚~実は溺愛されていたなんて聞いていません!~
雨宮羽那
恋愛
魔術国家アステリエで事務官として働くセレフィアは、義理の家族に給料を奪われ、婚期を逃した厄介者として扱われていた。
そんなある日、上司である魔術師長・シリウスが事務室へやってきて、「私と結婚してください」と言い放った!
詳しく話を聞けば、どうやらシリウスにも事情があるようで、契約結婚の話を持ちかけられる。
家から抜け出るきっかけだと、シリウスとの結婚を決意するセレフィア。
同居生活が始まるが、シリウスはなぜかしれっとセレフィアを甘やかしてくる!?
「これは契約結婚のはずですよね!?」
◇◇◇◇
恋愛小説大賞に応募しています。
お気に入り登録、♡、感想などいただければ、作者が大変喜びます( . .)"
モチベになるので良ければ応援していただけると嬉しいです!
※この作品は「小説家になろう」様にも掲載しております。
※表紙はAIイラストです。文字入れは「装丁カフェ」様を使用しております。
※小説内容にはAI不使用です。
辺境伯夫人は領地を紡ぐ
やまだごんた
恋愛
王命によりヴァルデン辺境伯に嫁ぐことになった、前ベルンシュタイン公爵令嬢のマルグリット。
しかし、彼女を待っていたのは60年にも及ぶ戦争で荒廃し、冬を越す薪すら足りない現実だった。
物資も人手も足りない中、マルグリットは領地の立て直しに乗り出す。
戦しか知らなかったと自省する夫と向き合いながら、少しずつ築かれていく夫婦の距離。
これは、1人の女性が領地を紡ぎ、夫と共に未来を作る「内政×溺愛」の物語です。
全50話の予定です
※表紙はイメージです
※アルファポリス先行公開(なろうにも転載予定です)
第四王子の運命の相手は私です
光城 朱純
恋愛
闇の魔力の持ち主が世界を滅ぼすと、見下される国カイート王国。
生まれてきた者は隠され、貶められ、蔑まれ、まともな生活を送ることは許されなかった。
圧倒的なその力に、いつ呑み込まれるかわからない闇の魔力の持ち主を救えるのは、聖の魔力の持ち主のみ。
そんな国に生まれ落ちた第四王子は闇の魔力を持つ。
聖の魔力を持って生まれた相手に恋をして、側にいることが叶えば、その愛はとどまることを知らない。
やがて運命の相手との力は国を守り、民を助ける。
聖と闇。その二つの魔力を持つ者がお互いを信じ結ばれた時、その力は何倍もの大きさになって国に繁栄をもたらすだろう。
闇魔法の使い手である第四王子。聖魔法の使い手の侍女エラ。運命の相手との立場を超えた恋愛のいく末はーー。
表紙はイラストAC様からお借りしました
妹の身代わりだった私に「本命は君だ」――王宮前で王子に抱き潰され、溺愛がバレました。~私が虐げられるきっかけになった少年が、私と王子を結び付
唯崎りいち
恋愛
妹の身代わりとして王子とデートすることになった私。でも王子の本命は最初から私で――。長年虐げられ、地味でみすぼらしい私が、王子の愛と溺愛に包まれ、ついに幸せを掴む甘々ラブファンタジー。妹や家族との誤解、影武者の存在も絡み、ハラハラと胸キュンが止まらない物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる