人間嫌いの公爵様との契約期間が終了したので離婚手続きをしたら夫の執着と溺愛がとんでもないことになりました

荷居人(にいと)

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「異質……とは言っても父上から聞いた話では未来を見通すような存在なんだとか」

「未来を?」

そんな夢物語のような話でバーン伯爵が異質扱いなんて、当時の公爵様は何を証拠にそう思ったんだろうか?余計理解ができない。

「それと聞きたかったことがあってバーン伯爵にどこまで君たちの状況を話した?離婚の後、最近婚約という形になったこととか、離婚理由とかやけに詳しかったんだけど」

「え?」

僕はリードからの話に驚きを隠せなかった。だって僕と公爵様の今の現状についてどころか、離婚理由なんて話してはいない。いや、婚約してることは気づいて言葉にしてたけど……でもそれだって、そもそも田舎だと情報が遅いからと言いながら、僕らが結婚してるものだと思っている様子だった。

なのになんで話してないことまで知ってたんだろうか?僕らと話していた時にとぼけていたとすると、なぜわざわざ知らないふりをしていたのかがわからない。

「やっぱり話してないよね」

「あ……顔に出てた……?」

「それもあるけど、あまりに説得力というか……納得できそうな訴えをされたものだから、今回会って異質と言われる一端を見た気分だったんだ」

「一体何を言われたの?」

「大まかに言えばこれ以上今のバンデージ公爵にシャロンを任せていればシャロンの自由を奪うことになるって感じかな」

「自由を奪う……?」

大まかすぎてあまりぴんと来ない僕にリードは気づいて言葉を付け足してくれる。

「わかりやすく言うなら監禁だね」

「監禁……」

「最悪のシナリオはシャロンの命を奪ってバンデージ公爵自らも死ぬっていう心中という意味で生きる自由を奪う可能性も言われたよ」

「そ、それはさすがに……」

思った以上に過激な想像という名の可能性に、バーン伯爵はこれをどうリードに納得するように説得したのか気になる。よっぽど口が上手いのか、その根拠になる何かを持っていたりするのだろうか?

でもバーン伯爵の当たりは公爵様に対して強かった気がするから、そもそも身内として公爵様をよく知るが故に、リードを納得させられたのかもしれない。それが僕との結婚を望んでのことを理由に、リードが納得するくらいの言葉を考えてきたのだと思うと素直に嬉しいと思う。

でももしもそれが実現したとして僕は今の公爵様を捨てることができるだろうか。離婚したときのようにもう一度捨てることが。


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