人間嫌いの公爵様との契約期間が終了したので離婚手続きをしたら夫の執着と溺愛がとんでもないことになりました

荷居人(にいと)

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あの日は雨が激しい日だった。風も強くて休んでた人も多かったけれど、嫌がらせさえ我慢すれば家より学園の方がマシで、憂鬱さはあれど僕はいつも通り学園に行っていた。あまりに天気が悪いせいか、いつも以上に人の少ない静かな日だったのは今も覚えている。こう言う日は嫌がらせをしてくる人たちも休みがちだから、寧ろ天気が悪い日は何事もなく過ごせる可能性が高い日だと油断していた。

普段なら人もいる場所でも、その日は人気のない場所となっていたのが災いしたんだろう。嫌がらせをしてきた人物の一部の人たちは結託したようで、わざわざ学園に来て僕を囲み嫌がらせどころかいじめの範疇を超えた行動に出た。

「第二王子殿下に気に入られてるからって調子に乗りすぎ」

「警告を無視してまで媚び売るとか何様」

「君、男が好きなんでしょ?男に媚び売るのが好きなようだから手伝ってあげるよ」

「な、何を……離して!」

僕に対して怒りを見せる人たち以上に、にやにやした大男たちを見て嫌な予感しかなくて逃げようとはしたけど、多勢に無勢な状態で、二人がかりで拘束までされたら抵抗したところでどうしようもなくて、恐怖でいっぱいになったのは言うまでもない。

「暴れんなよ!」

「う……っ」

容赦なくお腹を殴られても痛みで蹲ることすら許されず、それを見て笑う人はいても助けてくれる人なんてその時には誰もいなかった。痛かったけれど、それでも暴力だけならまだいいと思えたのは、殴られる前に言われた言葉の意味にこそ恐さがあったから。

「おいおい傷つけすぎたら萎えんだからほどほどにしろよ」

「元々そんないい容姿でもねーだろ」

「これ以上不細工になられたら犯す楽しみなくなるってことだよ。ただでさえ男に興味ねーのに」

「おいおいそんなこと言うから、こいつ震え出してんぞ」

「震えてないで君の媚び売りを発揮するところじゃないの?」

「それ、だけは……っ」

やっぱりそういうことなのだと思ったら怖くて仕方なかった。僕は男だけど、男が好きでも相手が誰でもいいわけじゃない。どんなに酷い目にあったって我慢はできる。けど、そこだけは穢されたくはないと思う心はあった。

最初は……いや最初から最後まで僕の身体と心は好きになった人にって。それだけが僕の唯一の……夢だったから。

でもそんなことで逃がしてもらえるはずもなく、寧ろ僕が一番傷つく部分をようやく見つけたことを喜ぶように凌辱は始まった。

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