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突然だが、相思相愛って聞くだけで羨ましく思う人もいるだろう。俺も最初はそう思っていた。しかし、相思相愛は行きすぎると大変な思いをするのは近くに居る人間だと知ったのはいつからだったろうか。
まずは話を聞いてほしい。
この国の王太子であるソウシ・ソーウ殿下と、その婚約者である公爵令嬢アイ・ハート様の婚約破棄寸前の喧嘩中という現状になった経緯を。
あ、ちなみに俺はクロウ・ニィンで殿下の側近……って俺の自己紹介はどうでもいいか。
とりあえず話を戻すが、それは今から1時間前の出来事。
喧嘩は突然始まった。俺と殿下とアイ様の三人しかいない殿下の執務室で。
「殿下!ひどいですわ!浮気なんて!」
「浮気!?私には君しかいないと言うのに浮気なんてするわけがないだろう!」
執務室で殿下が書類整理をしている時に突然現れたのはアイ様。アイ様も殿下の婚約者として王妃教育で王宮に来ており、王妃教育を終えたあとは必ず俺を空気にしながら殿下といちゃついていくのが当たり前とも言える日常。
殿下の仕事が終わってなければリア充爆発しろという言葉を抑え込み、注意と称した邪魔をするのに、アイ様がくる頃には終えてある辺り優秀すぎて気にくわない。
殿下は尊敬できるお方だが、婚約者どころか恋人のいない俺には目の毒だ。ついでにリア充爆発しろという言葉は誰が言い出したのかはわからないが、いつの間にか貴族社会に浸透していた。最初はよくわからなかったが、考えたやつは天才だと思う。
さて、つい妬みが表に出てしまったがそんなわけで二人は周りを空気にしてしまうほど相思相愛なことは理解していただけただろうか?いちゃつき具合を教えてほしいと言ったやつ。砂を吐きたいのか?そういう性癖か?違うなら口を閉じるんだ。
とはいえ、たまにこの二人は互いを想いすぎ合うためか、くだらない喧嘩をする。そうくだらない喧嘩を。しかも何故か毎回俺を巻き込んで。
しかし今回は浮気と来たかあと俺はあまりのありえないアイ様の怒りにしばらく思考が停止しかけた。あれだけ暇あれば惚気る殿下が浮気など国が滅ぼうとありえないだろう。寧ろあれだけ惚気て俺の精神すり減らしたくせに、浮気したってならアイ様の代わりに俺が不敬罪覚悟で殿下を殴れる。
「目撃者もいますのよ!?私だって見ましたもの!すぐ何もなかったと話してくれるのを待っていたのに………」
そんな思考に陥っていればさらに続くアイ様の言葉。アイ様が人づてに聞いたことをすんなり信じるような人ではないはずだとは思っていたけど、アイ様も見た浮気現場にはて?と考えた。アイ様以上に殿下と共に居るのは俺だったから。
この数日殿下が関わった女性はアイ様を除いて王妃様とお茶だしで現れたベテラン62歳のおばちゃんメイドくらい。勘違いされるような場面は思い浮かびもしなかった。
「君を不安にしたことは謝る。だが、心当たりが………」
「シラを切りますのね!あのメス猫と戯れていたではありませんか!」
「メス猫………?あ!あれは違うんだ!」
さて、殿下はメス猫で思い当たったようだ。ついでに言うとメス猫と聞いて俺も思い当たるところがあった。
しかし、あれが浮気に当てはめるのはさすがに無理があるんじゃ?と思えるもの。とはいえアイ様は真剣に悩んでいた様子で…………相思相愛は行きすぎると大変だなあと思う他なかった。
しかも殿下の態度もまるで浮気がバレた夫みたいな態度だから……二人の喧嘩は止まらない、止められない。
いや、メス猫って比喩でもなんでもなく本当の白い毛のメスの猫だぞ?
何故本当の浮気による喧嘩を目の前で繰り広げてるんだ?お二方は。
つまりこれがたまにあるくだらない喧嘩である。毎回思うんだけどお二方優秀だからすることが多すぎて疲れた結果がこれなんだろうなと思っていたり。
でもさ、毎回俺を巻き込むの何なんだ?
まずは話を聞いてほしい。
この国の王太子であるソウシ・ソーウ殿下と、その婚約者である公爵令嬢アイ・ハート様の婚約破棄寸前の喧嘩中という現状になった経緯を。
あ、ちなみに俺はクロウ・ニィンで殿下の側近……って俺の自己紹介はどうでもいいか。
とりあえず話を戻すが、それは今から1時間前の出来事。
喧嘩は突然始まった。俺と殿下とアイ様の三人しかいない殿下の執務室で。
「殿下!ひどいですわ!浮気なんて!」
「浮気!?私には君しかいないと言うのに浮気なんてするわけがないだろう!」
執務室で殿下が書類整理をしている時に突然現れたのはアイ様。アイ様も殿下の婚約者として王妃教育で王宮に来ており、王妃教育を終えたあとは必ず俺を空気にしながら殿下といちゃついていくのが当たり前とも言える日常。
殿下の仕事が終わってなければリア充爆発しろという言葉を抑え込み、注意と称した邪魔をするのに、アイ様がくる頃には終えてある辺り優秀すぎて気にくわない。
殿下は尊敬できるお方だが、婚約者どころか恋人のいない俺には目の毒だ。ついでにリア充爆発しろという言葉は誰が言い出したのかはわからないが、いつの間にか貴族社会に浸透していた。最初はよくわからなかったが、考えたやつは天才だと思う。
さて、つい妬みが表に出てしまったがそんなわけで二人は周りを空気にしてしまうほど相思相愛なことは理解していただけただろうか?いちゃつき具合を教えてほしいと言ったやつ。砂を吐きたいのか?そういう性癖か?違うなら口を閉じるんだ。
とはいえ、たまにこの二人は互いを想いすぎ合うためか、くだらない喧嘩をする。そうくだらない喧嘩を。しかも何故か毎回俺を巻き込んで。
しかし今回は浮気と来たかあと俺はあまりのありえないアイ様の怒りにしばらく思考が停止しかけた。あれだけ暇あれば惚気る殿下が浮気など国が滅ぼうとありえないだろう。寧ろあれだけ惚気て俺の精神すり減らしたくせに、浮気したってならアイ様の代わりに俺が不敬罪覚悟で殿下を殴れる。
「目撃者もいますのよ!?私だって見ましたもの!すぐ何もなかったと話してくれるのを待っていたのに………」
そんな思考に陥っていればさらに続くアイ様の言葉。アイ様が人づてに聞いたことをすんなり信じるような人ではないはずだとは思っていたけど、アイ様も見た浮気現場にはて?と考えた。アイ様以上に殿下と共に居るのは俺だったから。
この数日殿下が関わった女性はアイ様を除いて王妃様とお茶だしで現れたベテラン62歳のおばちゃんメイドくらい。勘違いされるような場面は思い浮かびもしなかった。
「君を不安にしたことは謝る。だが、心当たりが………」
「シラを切りますのね!あのメス猫と戯れていたではありませんか!」
「メス猫………?あ!あれは違うんだ!」
さて、殿下はメス猫で思い当たったようだ。ついでに言うとメス猫と聞いて俺も思い当たるところがあった。
しかし、あれが浮気に当てはめるのはさすがに無理があるんじゃ?と思えるもの。とはいえアイ様は真剣に悩んでいた様子で…………相思相愛は行きすぎると大変だなあと思う他なかった。
しかも殿下の態度もまるで浮気がバレた夫みたいな態度だから……二人の喧嘩は止まらない、止められない。
いや、メス猫って比喩でもなんでもなく本当の白い毛のメスの猫だぞ?
何故本当の浮気による喧嘩を目の前で繰り広げてるんだ?お二方は。
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