(タイトル変更予定あり)前世悪役令嬢だった私が前世の婚約者に溺愛されています

荷居人(にいと)

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1章(真面目版)悪役令嬢の秘密

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「いい加減にしてくれないか、レヴェリー」

「何のことでしょう?」

余命から目的から全てティア様に話したあの日。真っ青な顔でティア様に謝られた。寧ろ感謝していることを伝えればティア様は戸惑いながらも、ロイエ様は私が浮気をしているかもとティア様に相談する内に互いに惹かれ合うようになったことを話してくれた。

それでも私に対する気持ちはあるとティア様は言ってくれていたけどきっとそれは優しいティア様による嘘だろう。

でもおかげでロイエ様にはティア様しかいないとわかった。ティア様ならきっとロイエ様を幸せにしてくれる。

そう信じて私はもういじめをするほど身体の体力もないことを告げ、ティア様に頼んだのは自作自演の私にいじめられたというそれをロイエ様に伝えること。そして話した真実の口止め。

ティア様は私にロイエ様に話すべきだと一度協力すると承認したにも関わらず何をしてもらうか話せば拒否をした。私が苦しむ必要はないと。

それでも私のことでロイエ様が自身を責めることがあればその方が辛いと言えば、ロイエ様の性格をよくわかっているだろうティア様は何とも言えない表情で納得してくれた。

『言う通りにします。ですが、無理はしないでください。生きることを諦めないでっ』

残酷で優しい言葉。でも私はまだ生きることを諦めてはいない。だって生きることを諦めてしまえばそれは死であり、今の時点で目的を果たせないということだから。

大丈夫、生きることをやめてしまう日はロイエ様から婚約の解消をされてから。それまでは意地でも生きたい。生きなければならない。

そして実行されたティア様の自作自演のいじめ。自分を殴る蹴るなんてことはできないから水を被ったり泥まみれになるなどできることをしてくれている。

汚れた制服等はちゃんと支払いをひそかにし、ティア様はその支払いを断ろうとするも協力料だと制服代を上乗せした金額を押し付けた。

どうせ私が使うことのないお金。まだ死なせるわけにはいかないと渡されている食事代だったが、既に食欲なんてないのだから惜しくもない。

しかし、下手に痩せすぎてバレてはならないと最低限は食べる努力はしている。だからまだ、気づかれてない。

気づかれてないからこそティア様が自作自演する度に遠くから見たロイエ様は顔をしかめて、ついに私に怒りを見せた。

それでも私はあきらかに自分がやったけど話すはずがないでしょうとばかりに知らないふりをする。下手な演技のように見せて。

足が震える、血の気が引いて化粧で隠せているかわからない顔をできるだけ隠すために手に持つ扇子も気をしっかり持たないと落としてしまいそうだ。

ロイエ様の前だけでは私は弱さを見せるわけにはいかない。もうまだロイエ様の前だけで泣けていた頃の子供でもないのだから。
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