(タイトル変更予定あり)前世悪役令嬢だった私が前世の婚約者に溺愛されています

荷居人(にいと)

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3章(真面目版)悪役令嬢とそれぞれの出会い

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目が覚めた時、保健室には私、タナカ、保健室の先生以外もいてその人物を知って混乱した。しかも保健室の先生は以前父が心配して手配した不思議な問いをしたあの医師だったのだから驚きだ。

まさか父が?とは思うもののさすがに偶然だと思う。伯爵家といえど学園の先生まで勝手はできないだろうから。事情だけ伝えとくならまだしも。

とりあえず私は気を失ってから数時間もかけずに目が覚めたらしい。どちらにしろ入学式は終わった時間ではあった。

ベッドで目を覚まして一番に見たのはタナカで、カーテン越しに人影が何人か。タナカが私の目が覚めたことをその人影に言えば慌てたように大丈夫かと心配するのは私と背丈の似た顔の似た二人で、最後に見た双子の王子様とお姫様、それと明らかに上級生のインコを肩に乗せた青年がひとり。

ご心配をおかけしましたと返すよりも何故?という気持ちが大きい。ああ、でも双子の王子様とお姫様に関しては目の前で倒れてしまったのだから放っておけなかったのかもしれない。見ず知らずの私に対して心優しい人たちだ。

と自分なりに解釈したりもした。

だけど、この明らかにぴしっとした真面目そうな上級生は知らない。え、誰?と一番ここにいる意味がわからなかった。しかも肩にインコを乗せているから余計に不思議な人。

この学園はペットを連れていい学園だっただろうか?と気にしなくてもいい疑問まで浮かぶ始末。

「初めましてこの学園生徒会長のクライム・チェインです。私がわかりますか?」

「え、あ、初めまして………メモーリア・シンフーです」

急な自己紹介についで私がわかりますか?とはどういうことだろうかと戸惑いながら自分も名を告げる。わからないという意味を込めて初めましてと言えば生徒会長と名乗った彼は悲しげに瞳が揺れた気がした。その隣のインコもまた元気がないように思えるけれど、気のせいだろうか?

と思った瞬間インコがばっと羽を広げて

「ワタシハトリニー」

と元気よく喋った。それに戸惑いながらも反応を返そうとしたが………

「えっと可愛い名前ですね、トリニー様よろ………」

「ナマエボシュウチュウウルーズシャーンスモナムールエテルネルモントレゾーシャーンスジョワシャーンス」

まさかのまだ名前は続いていた。いや、これは本当に名前だろうか?同じような言葉が三つほどあったような。トリニーが名前として認識したとたんに言葉渡られて続いた名前らしきそれに全員が生徒会長へ疑問の目を向ける。

「長い名前よく覚える賢いインコでしょう?」

本当に名前だった。でもとりあえず言いたいことはそうじゃない。そう思ったのは私だけじゃないと思う。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

トリニーの長い名前設定は変えたくないですな。長い名前募集中。

by作者
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