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悪役令嬢編ー完結ー
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「はぁ………何故こうもリバーと違い変態のクズに育ったのか。教育を間違えたようだな。こんなもの廃嫡だ、廃嫡」
「そ、そんな………ち、父上、本当に、本当にしてないんです………!信じてください………っ」
飛び蹴りされたお腹を押さえながら陛下に告げられた言葉に何かの間違えだとばかりにすがろうとする王太子殿下だが………
パサリ………と何かが王太子殿下のポケットから布のようなものが落ちた。一瞬ハンカチかと思ったがあれは………
「パンツ…………?」
誰が呟いた言葉だったか。みんながその布……どう見ても男児用のパンツに釘付けになった。
「へ………なっちが!こ、これは私のでは…………!」
「あー!ぼくのぱんつだー!おきにいりのだからどこいったのかとおもったらおにいしゃまがもってたんだね!どろぼうしゃんはだめなんだよ?」
否定する王太子殿下にすかさずきらっきらの笑顔でリバース殿下が指摘する。気のせいかな、その笑顔にどこか黒いものが見えるのは。
うん………気のせいよね。
「は、は………っはははははっ!確かに貴様の物ではないようだな?」
陛下は笑って見せたが、当然目は笑っていない。まあ、実の息子が弟のパンツ持ち歩いていればそりゃ神経疑う。
「なんであらってないぱんつもってったのー?めいどしゃんこまってたよ?」
これは痛恨の
「そうかそうか、弟の使いたてがよかったのだな?そうなんだなあああ?」
一撃。
「ちが、なんで、え、え、え……?」
すごい動揺してる。そりゃ、ポケットから弟の使用済みパンツが出てくればそうなるよね。
「衛兵!このど変態も牢へ連れていけ!ったく何を考えとるんだ!」
「ではご変態様、抵抗ないようにお願いします」
「ご変態!?わ、私は変態じゃなあああああい!」
「最後まで抵抗して情けないこと」
「あんな変態が将来国王になっていたと思うとぞっとするな」
最後まで諦めず否定していたことには感心しながらも、時には諦めも肝心なことを王太子殿下は学んでこなかったのだろう………。あ、廃嫡されるなら変態子?いや、変態が頭にこびりついて名前が思い出せないわ……!
まあ、必要ないから別にいっか。
「皆の者、この度は騒がせたことわしから謝罪しよう。王太子の称号はまだ幼くはあるがこの勇敢なる可愛いを具現化したリバー………こほん、リバースに授けようと思うが、いかがか」
「おうたいちー?」
「「「「「ぐふっ異議なしです!」」」」」
なんか周囲がダメージを………。目をきらきらさせて首を傾げるあざとさ。可愛いの見せ方をよく理解してる………!
「ふむ、とはいえここはまだ爵位を譲られてないものが多数だろう。改めて日を設けて発表するとしよう。………と、忘れてはならんかったな。アマリア嬢」
「は、はい!」
急に陛下に呼ばれ、ぴんっと背筋が伸びた。
「あの変態との婚約はもちろん白紙に戻すから安心してほしい。リバーがもう少し大きければそのまま王太子の婚約者としてもよかったのだが………」
「い、いえ!婚約を白紙にいただけるだけで十分にございます!」
さすがにリバース殿下との年の差は10歳以上。ここで婚約の話になればあの変態とヒロインの二の舞になりかねない。
「えー!ぼく、おねえしゃまとけっこんしゅゆー!」
なのに、なのにぃぃぃっ!リバース殿下は私の味方ではなかったの!?
「リバーは本当にアマリア嬢を慕っているのだなぁ、大きくなってもそう思えるなら考えてやろう!」
あ、大丈夫そうだ。あの幼児特有のパパママと結婚したい!みたいな雰囲気が流れている。もしかしてわかっててやったのだろうか?周囲から可愛らしいなぁなんて癒し空間みたいな空気が………。
「わあい!おねえしゃま、おおきくなったらおよめしゃんになってね!やくしょくね!」
「ふふ………ええ、約束ね」
そんなリバース殿下の満面の笑顔と共に私と周囲も笑顔になって断罪劇は終わりを告げた。
しかし、私は安心感ですっかり忘れていたのだ。いくら可愛くてもリバース殿下は転生者であり中身は幼児でないことを。ついさっきまで理解していたというのに魔性の笑顔に気がつけばやられてしまっていたようだ。
これこそがリバース殿下にとっての始まりであったというのに。今の私にはわかるはずもなかった。
「そ、そんな………ち、父上、本当に、本当にしてないんです………!信じてください………っ」
飛び蹴りされたお腹を押さえながら陛下に告げられた言葉に何かの間違えだとばかりにすがろうとする王太子殿下だが………
パサリ………と何かが王太子殿下のポケットから布のようなものが落ちた。一瞬ハンカチかと思ったがあれは………
「パンツ…………?」
誰が呟いた言葉だったか。みんながその布……どう見ても男児用のパンツに釘付けになった。
「へ………なっちが!こ、これは私のでは…………!」
「あー!ぼくのぱんつだー!おきにいりのだからどこいったのかとおもったらおにいしゃまがもってたんだね!どろぼうしゃんはだめなんだよ?」
否定する王太子殿下にすかさずきらっきらの笑顔でリバース殿下が指摘する。気のせいかな、その笑顔にどこか黒いものが見えるのは。
うん………気のせいよね。
「は、は………っはははははっ!確かに貴様の物ではないようだな?」
陛下は笑って見せたが、当然目は笑っていない。まあ、実の息子が弟のパンツ持ち歩いていればそりゃ神経疑う。
「なんであらってないぱんつもってったのー?めいどしゃんこまってたよ?」
これは痛恨の
「そうかそうか、弟の使いたてがよかったのだな?そうなんだなあああ?」
一撃。
「ちが、なんで、え、え、え……?」
すごい動揺してる。そりゃ、ポケットから弟の使用済みパンツが出てくればそうなるよね。
「衛兵!このど変態も牢へ連れていけ!ったく何を考えとるんだ!」
「ではご変態様、抵抗ないようにお願いします」
「ご変態!?わ、私は変態じゃなあああああい!」
「最後まで抵抗して情けないこと」
「あんな変態が将来国王になっていたと思うとぞっとするな」
最後まで諦めず否定していたことには感心しながらも、時には諦めも肝心なことを王太子殿下は学んでこなかったのだろう………。あ、廃嫡されるなら変態子?いや、変態が頭にこびりついて名前が思い出せないわ……!
まあ、必要ないから別にいっか。
「皆の者、この度は騒がせたことわしから謝罪しよう。王太子の称号はまだ幼くはあるがこの勇敢なる可愛いを具現化したリバー………こほん、リバースに授けようと思うが、いかがか」
「おうたいちー?」
「「「「「ぐふっ異議なしです!」」」」」
なんか周囲がダメージを………。目をきらきらさせて首を傾げるあざとさ。可愛いの見せ方をよく理解してる………!
「ふむ、とはいえここはまだ爵位を譲られてないものが多数だろう。改めて日を設けて発表するとしよう。………と、忘れてはならんかったな。アマリア嬢」
「は、はい!」
急に陛下に呼ばれ、ぴんっと背筋が伸びた。
「あの変態との婚約はもちろん白紙に戻すから安心してほしい。リバーがもう少し大きければそのまま王太子の婚約者としてもよかったのだが………」
「い、いえ!婚約を白紙にいただけるだけで十分にございます!」
さすがにリバース殿下との年の差は10歳以上。ここで婚約の話になればあの変態とヒロインの二の舞になりかねない。
「えー!ぼく、おねえしゃまとけっこんしゅゆー!」
なのに、なのにぃぃぃっ!リバース殿下は私の味方ではなかったの!?
「リバーは本当にアマリア嬢を慕っているのだなぁ、大きくなってもそう思えるなら考えてやろう!」
あ、大丈夫そうだ。あの幼児特有のパパママと結婚したい!みたいな雰囲気が流れている。もしかしてわかっててやったのだろうか?周囲から可愛らしいなぁなんて癒し空間みたいな空気が………。
「わあい!おねえしゃま、おおきくなったらおよめしゃんになってね!やくしょくね!」
「ふふ………ええ、約束ね」
そんなリバース殿下の満面の笑顔と共に私と周囲も笑顔になって断罪劇は終わりを告げた。
しかし、私は安心感ですっかり忘れていたのだ。いくら可愛くてもリバース殿下は転生者であり中身は幼児でないことを。ついさっきまで理解していたというのに魔性の笑顔に気がつけばやられてしまっていたようだ。
これこそがリバース殿下にとっての始まりであったというのに。今の私にはわかるはずもなかった。
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