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悪役令嬢編ー完結ー
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あの断罪劇から約10年と数ヶ月。26歳の誕生日を控えた私は、学園を同級生たちより一足先に卒業を果たしし、15歳と成人したリバース殿下と結婚式をし、王家に籍を入れることとなった。
「いや、なんで?」
つい夫となったリバース口車に乗せられ、言われるがまま流れに任せていれば、あれ?あれれ………?と思っている間に結婚していた。とても不思議である。
「今更何を言っているの?アマリア」
「だってリバースからしたら私なんて年増よ?それに、なんかすごい歓迎されてなかった………?」
そう、10歳も離れていながら反対が全くなく歓迎されまくって訳がわからないのだ。陛下についで王妃に関してもどちらともリバースに対して親バカを拗らせているようなのでこの際数にいれないにしても、歓迎のされ方が異常すぎた。
結婚式は誰もが拝むようにしながら尊い尊いと呟きながら号泣していて不気味だったし、誰もが聖書のような本を抱き抱えているかと思えば私とリバースの姿絵が表紙で………正直見間違えかなと見直すもやはり誰もが持っている不思議。
何の本なのか酷く気になったが、リバースは気にしなくていいと輝かんばかりの綺麗な容姿を全力できらきらさせて笑顔で言うため追求は不可能だった。幼いからこそとんでもないかと思っていたのに成長したらしたで自分の使い道を誰よりも理解していて怖い。
最近の舞踏会はリバースを拝み、黙祷する時間があるくらいには断罪劇以降確実に味方というかリバース崇拝者を増やしていっているくらいなのだから。
「うーん………僕が小さい頃からアマリアはとっちゃだめだよって一途に恋してたからじゃないかな?」
そうかもしれないなんて思うのは幼い間は可愛さ全力アピールで
『おねえしゃまとっちゃやだ!』
で私の婚約話を尽く男相手だろうと関係なくデレデレさせたかと思えば、少し成長してきて可愛さが通用しなくなると
『僕は年齢によりアマリア嬢に恋を抱くことしかできません。どうか、成人するまで待ってはいただけませんか?』
と美形を生かして、少年期の色気とは思えないなんだか危ない香りを漂わせ、私の縁談を尽く潰した。あれには勝てないのでというお断りを見て、可愛いも罪だが、美形も罪だななんて呑気にも思いながら婚約を諦めた瞬間でもあった。
でもそれを嫌がらせととらなかったのはリバースが王太子として大変だろうに、それでも私に会いに来てあらゆるものから私を守ろうとしてくれているのがわかったから。
同じ転生者と済ませるにはあまりにも一途が過ぎた。それでもそれを受け入れれば年齢などにより周囲がなんというか、リバースの負担になりかねないのではと悩んでいたのに………。あらまあらまと話が進んで学園を飛び級してまで結婚を急いで、もう悩みを思い返す暇もなかった。
「もう悩んでた自分がバカみたいじゃない」
「ふふ………ネタばらしをするとね。僕、アマリアの悩みに気づいてたよ。だからアマリアが悩まないように色々話を作ったんだ」
「え?」
「知ってる?今、流行りなんだよ?年の差結婚。なんかロマンチックなお話があるみたいでね」
「ま、まさかあのみんなが持ってた本………」
「僕、昔から話をつくるの得意なんだ。気がつけば嘘が真実になることもあるから言動には気を付けなくちゃいけないけどね。でも、アマリアは知ってるでしょ?」
にっこりと笑ったリバースの笑顔は不思議と4歳の頃の姿と重なる。にしても貴族なら年の近いもの同士の結婚が望まれやすい風潮の中で、真逆の話を受け入れさせ、ヒットさせる辺りさすがは4歳にして嘘をも真実にさせた人物である。
「もう、どれだけ私のこと好きなのよ……」
「まあ……前世から………かな」
「え?」
「あー…………もう、この話は終わりね!」
「えぇ?聞きたい!私たち前世でも知り合いだったのよね?というか何歳で死んだの?ずっとはぐらかしてきたけどそろそろいいよね?なんで私たちが前世で知り合いだってわかったの?」
「あぁっもう、口滑らすんじゃなかった………秘密!」
「えー?」
でもまあ、常に腹黒だし、黒に、黒を塗りつぶした黒さで、敵に認定した人はとことん元王太子こと変態子に継ぐ晒し者扱いにするし、人たらしもお手のものでとんでもない人だけど、こっちから積極的にいくとすぐ顔を赤くして隠そうとする可愛いところもあったり、私が笑顔でいるためなら悩みもすぐに気がついて手を回したりと、こんなにも私を想ってくれる人はいないと思えるから結婚したことに対しては、なんだかんだ混乱はしたけれど後悔はしてない。
義弟になるはずだった子は気がつけば今では私の夫。
そういうわけで悪役令嬢で断罪されるはずだった私アマリアは、小さなヒーローに救われたおかげでこれからも今は成長した黒さ拡大ヒーローと共に幸せに生きていけそうです!
………いけるよね?
END
ーあとがき+宣伝とリバース王子視点公開についてー
これにて完結となります。7ページにて完結でもよかったのですが、思った以上に読んでくださった方々が多く嬉しかったため、あえてリバース王子の(ここの世界観での)成人後を書く形で1ページ増やして完結することにいたしました。
変態子とヒロインの最後についてはご想像にお任せします。私の中ではそんなにパンツ好きならパンツ食らっとけと民の見せしめにされいらなくなったパンツを投げられる毎日を想像しております。
さて、それはそれとして今回は(たぶん)新たな冤罪返しざまぁとして、よくある真実を追求する形ではなく、あえて嘘をぶちこむことで手玉にとり、追い詰めていく私なりの新ざまぁをお届けしたつもりです。
ちょっとやりすぎてかなりの倍返しな気がしなくもないですが………。
とはいえ、この冤罪返しざまぁは、周囲が味方になることが前提になるためヒーローがショタに………。
そんな短い話だけど読んでもらえたらいいなぁから気がつけばすっごい読んでもらえてるとびっくりです!最後まで読んでいただきありがとうございました!
『悪役令嬢に転生したみたいですが、すでに婚約者は攻略されているみたいなので死んでみることにしてみました』も只今連載中ですので、既に読んでる方もいらっしゃるかもしれませんが、まだ読まれてない方いらっしゃいましたらお手隙の時間に読んでいただければ幸いです!
感想でも応援ありがとうございました!
この後も、視点を変えてのお話が続きますのでお楽しみくださいませ!
「いや、なんで?」
つい夫となったリバース口車に乗せられ、言われるがまま流れに任せていれば、あれ?あれれ………?と思っている間に結婚していた。とても不思議である。
「今更何を言っているの?アマリア」
「だってリバースからしたら私なんて年増よ?それに、なんかすごい歓迎されてなかった………?」
そう、10歳も離れていながら反対が全くなく歓迎されまくって訳がわからないのだ。陛下についで王妃に関してもどちらともリバースに対して親バカを拗らせているようなのでこの際数にいれないにしても、歓迎のされ方が異常すぎた。
結婚式は誰もが拝むようにしながら尊い尊いと呟きながら号泣していて不気味だったし、誰もが聖書のような本を抱き抱えているかと思えば私とリバースの姿絵が表紙で………正直見間違えかなと見直すもやはり誰もが持っている不思議。
何の本なのか酷く気になったが、リバースは気にしなくていいと輝かんばかりの綺麗な容姿を全力できらきらさせて笑顔で言うため追求は不可能だった。幼いからこそとんでもないかと思っていたのに成長したらしたで自分の使い道を誰よりも理解していて怖い。
最近の舞踏会はリバースを拝み、黙祷する時間があるくらいには断罪劇以降確実に味方というかリバース崇拝者を増やしていっているくらいなのだから。
「うーん………僕が小さい頃からアマリアはとっちゃだめだよって一途に恋してたからじゃないかな?」
そうかもしれないなんて思うのは幼い間は可愛さ全力アピールで
『おねえしゃまとっちゃやだ!』
で私の婚約話を尽く男相手だろうと関係なくデレデレさせたかと思えば、少し成長してきて可愛さが通用しなくなると
『僕は年齢によりアマリア嬢に恋を抱くことしかできません。どうか、成人するまで待ってはいただけませんか?』
と美形を生かして、少年期の色気とは思えないなんだか危ない香りを漂わせ、私の縁談を尽く潰した。あれには勝てないのでというお断りを見て、可愛いも罪だが、美形も罪だななんて呑気にも思いながら婚約を諦めた瞬間でもあった。
でもそれを嫌がらせととらなかったのはリバースが王太子として大変だろうに、それでも私に会いに来てあらゆるものから私を守ろうとしてくれているのがわかったから。
同じ転生者と済ませるにはあまりにも一途が過ぎた。それでもそれを受け入れれば年齢などにより周囲がなんというか、リバースの負担になりかねないのではと悩んでいたのに………。あらまあらまと話が進んで学園を飛び級してまで結婚を急いで、もう悩みを思い返す暇もなかった。
「もう悩んでた自分がバカみたいじゃない」
「ふふ………ネタばらしをするとね。僕、アマリアの悩みに気づいてたよ。だからアマリアが悩まないように色々話を作ったんだ」
「え?」
「知ってる?今、流行りなんだよ?年の差結婚。なんかロマンチックなお話があるみたいでね」
「ま、まさかあのみんなが持ってた本………」
「僕、昔から話をつくるの得意なんだ。気がつけば嘘が真実になることもあるから言動には気を付けなくちゃいけないけどね。でも、アマリアは知ってるでしょ?」
にっこりと笑ったリバースの笑顔は不思議と4歳の頃の姿と重なる。にしても貴族なら年の近いもの同士の結婚が望まれやすい風潮の中で、真逆の話を受け入れさせ、ヒットさせる辺りさすがは4歳にして嘘をも真実にさせた人物である。
「もう、どれだけ私のこと好きなのよ……」
「まあ……前世から………かな」
「え?」
「あー…………もう、この話は終わりね!」
「えぇ?聞きたい!私たち前世でも知り合いだったのよね?というか何歳で死んだの?ずっとはぐらかしてきたけどそろそろいいよね?なんで私たちが前世で知り合いだってわかったの?」
「あぁっもう、口滑らすんじゃなかった………秘密!」
「えー?」
でもまあ、常に腹黒だし、黒に、黒を塗りつぶした黒さで、敵に認定した人はとことん元王太子こと変態子に継ぐ晒し者扱いにするし、人たらしもお手のものでとんでもない人だけど、こっちから積極的にいくとすぐ顔を赤くして隠そうとする可愛いところもあったり、私が笑顔でいるためなら悩みもすぐに気がついて手を回したりと、こんなにも私を想ってくれる人はいないと思えるから結婚したことに対しては、なんだかんだ混乱はしたけれど後悔はしてない。
義弟になるはずだった子は気がつけば今では私の夫。
そういうわけで悪役令嬢で断罪されるはずだった私アマリアは、小さなヒーローに救われたおかげでこれからも今は成長した黒さ拡大ヒーローと共に幸せに生きていけそうです!
………いけるよね?
END
ーあとがき+宣伝とリバース王子視点公開についてー
これにて完結となります。7ページにて完結でもよかったのですが、思った以上に読んでくださった方々が多く嬉しかったため、あえてリバース王子の(ここの世界観での)成人後を書く形で1ページ増やして完結することにいたしました。
変態子とヒロインの最後についてはご想像にお任せします。私の中ではそんなにパンツ好きならパンツ食らっとけと民の見せしめにされいらなくなったパンツを投げられる毎日を想像しております。
さて、それはそれとして今回は(たぶん)新たな冤罪返しざまぁとして、よくある真実を追求する形ではなく、あえて嘘をぶちこむことで手玉にとり、追い詰めていく私なりの新ざまぁをお届けしたつもりです。
ちょっとやりすぎてかなりの倍返しな気がしなくもないですが………。
とはいえ、この冤罪返しざまぁは、周囲が味方になることが前提になるためヒーローがショタに………。
そんな短い話だけど読んでもらえたらいいなぁから気がつけばすっごい読んでもらえてるとびっくりです!最後まで読んでいただきありがとうございました!
『悪役令嬢に転生したみたいですが、すでに婚約者は攻略されているみたいなので死んでみることにしてみました』も只今連載中ですので、既に読んでる方もいらっしゃるかもしれませんが、まだ読まれてない方いらっしゃいましたらお手隙の時間に読んでいただければ幸いです!
感想でも応援ありがとうございました!
この後も、視点を変えてのお話が続きますのでお楽しみくださいませ!
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