悪役令嬢の義弟となるはずだった子は断罪の場でとんでもないことを言い出した

荷居人(にいと)

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へんた………王太子編ー完結ー

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「はぁ………何故こうもリバーと違い変態のクズに育ったのか。教育を間違えたようだな。こんなもの廃嫡だ、廃嫡」

「そ、そんな………ち、父上、本当に、本当にしてないんです………!信じてください………っ」

自分の信用のなさ故か、リバースに対しての異常な信用に対してか、もうなるようになれ………そう思わなくもなかった。

しかしそれは、まさかこんなことで王太子の資格を取り下げられるとまでは思わなかったからだ。無理だと心の底ではわかっているのにここまで陥れられてはすがってでも、なんとかせねばなるまい。

情けない姿を見せようと少しでももしかしたら誤解なのか?と思ってもらえれば真実を探してくれるものがでるかもしれないと、そう必死なる。そんなことをした証拠などあるはずもないのだからなんとか今だけでも疑いを薄めて調べてもらわなければ………

そんな必死になっているときだった。

「パンツ…………?」

誰かがそんなことを呟いたのは。そして周囲と私が向けた視線の先は距離的に明らかに私のポケットから出た………パンツ…………え、パンツ!?

「へ………なっちが!こ、これは私のでは…………!」

恐らく今日一番パニクった瞬間だった。何せ自分のポケットからパンツが出てきたのだ。しかも明らかに自分のではない小さいパンツが。

「あー!ぼくのぱんつだー!おきにいりのだからどこいったのかとおもったらおにいしゃまがもってたんだね!どろぼうしゃんはだめなんだよ?」

周囲は騙されているが4歳にして悪魔の笑みを見せるリバース。その瞬間犯人が誰かを知る。こんな場面でこんなものパンツを持ち歩いているとばかりに知られれば明らかに私はどうあがいても変態扱いを逃れられないだろう。この悪魔はいつの間に………一体いつから俺を陥れようとしていたのだ?

「は、は………っはははははっ!確かに貴様の物ではないようだな?」

ああ、もうだめだと知る。

「なんであらってないぱんつもってったのー?めいどしゃんこまってたよ?」

貴様がやったんだろうが!と怒鳴りたい……!

「そうかそうか、弟の使いたてがよかったのだな?そうなんだなあああ?」

なのに、頭は冷静なつもりなのに。

「ちが、なんで、え、え、え……?」

動揺を抑えられない。気持ちと頭がついていかない。

「衛兵!このど変態も牢へ連れていけ!ったく何を考えとるんだ!」

何も。父が思うようなことは何も考えてないのに。

「ではご変態様、抵抗ないようにお願いします」

「ご変態!?わ、私は変態じゃなあああああい!」

違うのに!捕まれば最後。認めることなる、この現実を。抵抗、抵抗しなければ。

「最後まで抵抗して情けないこと」

「あんな変態が将来国王になっていたと思うとぞっとするな」

誤解だ。なのに最後まで私は誰ひとり味方にしてもらえず陰口まで言われる始末。抵抗しても誰も助けてはくれない。

パサリ

「なんだ?これは……またパンツ、ですか。誰のです?」

そして………抵抗の末に、また出てくるパンツ。

ま・だ・あ・っ・た・の・か・!

さらに隠されていたパンツが姿を現した。どれだけあの悪魔は私を変態扱いにしたかったのか。

しかもそのパンツは

「私のだ!」

「自分のパンツでも興奮するんですね…」

「ちがあああああああう!」

悪魔が目の前から去ってもあらぬ誤解を受けながら、抵抗虚しく私は牢屋へと入れられるのだった。

何故こうなったのかなんて最後までわかることなく、未来に絶望だけを残して。

その日、絶望に落とされた私は、パンツを投げられる悪夢を見て余計苦しむことになるのだった。主導者にあの悪魔の弟を伴って。

「パンツ……パンツはもういやだ……」

「またパンツパンツ言ってるぜ」

「よっぽど好きなんだろうなぁ」

END




















王太子編あとがき
最後は最終兵器パンツにて完結……!

楽しんでいただけましたでしょうか?意外と頭の中では冷静でありながらそれが出しきれず気持ちが追い付かない変態子でした!まあ、状況が悪くなるばかりか最後はパンツですからね!

動揺はとんでもなかったでしょう。

そんなわけでこれにて完結。最後は想像にて!
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