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3月限定公開ひな祭り番外編
3月限定公開
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「わあ、かわいいね……!」
「ああ(お前がな)」
今日はひな祭り。ミーアはそれを知った魔王によりひな祭り衣装を着せてもらい上機嫌。さらにはひな祭りのお人形まで準備してミーアを喜ばせるために励んだ魔王。実際ぴょんぴょん跳び跳ねるくらいには喜んでいて魔王も満更ではない。
「わたしもみらいではだんなさまできるかなぁ」
ひたすら喜んだ後、じっと改めてひな祭りのお人形の男雛を見て呟くミーアにがががんと魔王は雷を打ち付けられたかのような衝撃を受ける。
「だ、んな………さま」
「まおう?」
珍しく震えるような魔王の声を不思議に思うミーアはどうしたの?とばかりに首をかしげた。
「ミーア」
「ひゃいっ」
「驚かせたな、悪い……」
すると急に真剣な声で名前を呼ばれ、びっくりしたミーアはつい涙声でとっさに返事をする。そんなミーアに魔王は、びっくりさせて泣かせたかと軽く動揺し、ミーアの頭を撫でることでミーアを落ち着かせてから改めて魔王がミーアに言い直すことにした。
「ミーア、お前に結婚はまだ早い」
「う、うん………わかってるよ?」
そして言い直した言葉にミーアはぽかんとしながらも困ったように返事を返す。さすがのミーアもまだ舌足らずなうちに結婚しようとなんて思えないし、できないことは理解してる。ただ、未来で魔王に見捨てられたとしてもミーアを好きになってくれる旦那様ができればそれだけで幸せだなと少しばかり夢を見ただけである。
「それとミーアの旦那になりたい相手はこれから山程できるだろう」
「や、やまほど?」
なのに魔王の言葉にミーアはえ?え?え?と混乱した。悪役令嬢となるミーアがそこまで好かれるだろうかと。しかし、魔王が嘘を言っているようにも思えずミーアはそれ以上の言葉がでない。
「そうだ。だが、半端なやつは全て八つ裂きにするから安心するといい」
「やつざき………」
なんか物騒な気がすると思いながらも魔王の話についていけずミーアはぽかんとしながら魔王の言葉を反復するだけ。
「それで人類が全滅するならば」
「じんるいきえちゃう………?」
さすがに山程にもほどがないだろうかとミーアの頭はわけがわからなさすぎて、頭がハテナだらけ。魔王がいつになく真剣な様子の意味すらミーアはわかっていない。しかし、魔王は必死であるし、真面目に話している。なんならミーアの旦那役に何故かくまが浮かんでそんな妄想を浮かべる度に八つ裂きにしていた。あのくまのぬいぐるみだけは人間以上にだめだと思いながらも、人間であってもすぐ妄想でありながら血が爆発するため認める気などさらさらないのがおわかりいただけただろうか?
「最悪結婚は俺がしてやる」
「!?」
もはやそれしか選択肢ないじゃないかとは言ってはならぬ禁句。
「幸せにしてやるから安心しろ」
「ふ………ふえぇ………っ」
「な、何故泣く!?」
ロリコn………魔王のプロポーズ炸裂。本人に自覚があるかどうかはともかく、ミーアはうれしくて泣いた。魔王が自分を見捨てる気がないと言われているようで。
(魔王がいるなら旦那様いらないや)
なんて思うくらいには今のミーアにとって魔王は大好きな存在だ。
この後しばらくして魔王があれは実質プロポーズだったのでは?と冷静になり、ひとり悶えたとか悶えなかったとか。
それはそれとして人の妄想に入り込んだ不届きものがいたため、この話はここだけの話としておわりとしよう。
「ああ(お前がな)」
今日はひな祭り。ミーアはそれを知った魔王によりひな祭り衣装を着せてもらい上機嫌。さらにはひな祭りのお人形まで準備してミーアを喜ばせるために励んだ魔王。実際ぴょんぴょん跳び跳ねるくらいには喜んでいて魔王も満更ではない。
「わたしもみらいではだんなさまできるかなぁ」
ひたすら喜んだ後、じっと改めてひな祭りのお人形の男雛を見て呟くミーアにがががんと魔王は雷を打ち付けられたかのような衝撃を受ける。
「だ、んな………さま」
「まおう?」
珍しく震えるような魔王の声を不思議に思うミーアはどうしたの?とばかりに首をかしげた。
「ミーア」
「ひゃいっ」
「驚かせたな、悪い……」
すると急に真剣な声で名前を呼ばれ、びっくりしたミーアはつい涙声でとっさに返事をする。そんなミーアに魔王は、びっくりさせて泣かせたかと軽く動揺し、ミーアの頭を撫でることでミーアを落ち着かせてから改めて魔王がミーアに言い直すことにした。
「ミーア、お前に結婚はまだ早い」
「う、うん………わかってるよ?」
そして言い直した言葉にミーアはぽかんとしながらも困ったように返事を返す。さすがのミーアもまだ舌足らずなうちに結婚しようとなんて思えないし、できないことは理解してる。ただ、未来で魔王に見捨てられたとしてもミーアを好きになってくれる旦那様ができればそれだけで幸せだなと少しばかり夢を見ただけである。
「それとミーアの旦那になりたい相手はこれから山程できるだろう」
「や、やまほど?」
なのに魔王の言葉にミーアはえ?え?え?と混乱した。悪役令嬢となるミーアがそこまで好かれるだろうかと。しかし、魔王が嘘を言っているようにも思えずミーアはそれ以上の言葉がでない。
「そうだ。だが、半端なやつは全て八つ裂きにするから安心するといい」
「やつざき………」
なんか物騒な気がすると思いながらも魔王の話についていけずミーアはぽかんとしながら魔王の言葉を反復するだけ。
「それで人類が全滅するならば」
「じんるいきえちゃう………?」
さすがに山程にもほどがないだろうかとミーアの頭はわけがわからなさすぎて、頭がハテナだらけ。魔王がいつになく真剣な様子の意味すらミーアはわかっていない。しかし、魔王は必死であるし、真面目に話している。なんならミーアの旦那役に何故かくまが浮かんでそんな妄想を浮かべる度に八つ裂きにしていた。あのくまのぬいぐるみだけは人間以上にだめだと思いながらも、人間であってもすぐ妄想でありながら血が爆発するため認める気などさらさらないのがおわかりいただけただろうか?
「最悪結婚は俺がしてやる」
「!?」
もはやそれしか選択肢ないじゃないかとは言ってはならぬ禁句。
「幸せにしてやるから安心しろ」
「ふ………ふえぇ………っ」
「な、何故泣く!?」
ロリコn………魔王のプロポーズ炸裂。本人に自覚があるかどうかはともかく、ミーアはうれしくて泣いた。魔王が自分を見捨てる気がないと言われているようで。
(魔王がいるなら旦那様いらないや)
なんて思うくらいには今のミーアにとって魔王は大好きな存在だ。
この後しばらくして魔王があれは実質プロポーズだったのでは?と冷静になり、ひとり悶えたとか悶えなかったとか。
それはそれとして人の妄想に入り込んだ不届きものがいたため、この話はここだけの話としておわりとしよう。
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昔すぎて記憶、が