10コ上のイケボと付き合ってます

マカリ

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同棲編 3

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 ある病気だと分かってから数カ月――

 気持ちの持ちようもあるだろうけど、すっかり体調が悪くなってしまった僕。主治医によれば、治療薬が体に馴染んでいないせいもあるらしく。仕事の合間や休みの日は、横になっている事が多くなってしまった。

 そして……
 僕はとてつもなく欲求不満になっていた。何故なら智ちゃんが全然エッチを誘って来ない。しかも僕が誘っても、物凄く気を使ってくれちゃってキスだけで終わってしまう。
「智ちゃん、今日は凄い体調良いんだよ。ねぇ、しよ?」
「将暉、医者にしばらく安静にしてくださいって言われたんだろ。病状が落ち着くまで油断したらダメだって」
「……」
 解せぬ。全く持って解せぬ。

 仕方ないから僕は、ひとりエッチで我慢するしかなくて。十代に戻ったくらい、ひとりエッチをしまくっている……同棲してて、これってどうなんだと思うし、隣でスヤスヤ寝ている智ちゃんを見ると、たまにイラッとしちゃう自分が嫌になる。

 大体、智ちゃんは性欲が僕より凄い。なのにエッチしないで居られる訳が無い。疑いたくないけれども、浮気を疑った。もしかしたら、やっぱり女の方がいいってなっちゃったのかも、とも考えた。
 でも、そんな事信じたくない。だから、血眼になって、智ちゃんが、ひとりエッチしてる証拠を探し回った。
 トイレや浴室で抜いてんじゃないかって、掃除をしながら痕跡を探した。けどこれは無駄だ。僕がそこで抜いている……
 ゴミ箱も見たけど、それらしいティッシュとか見当たらない。
 そのうち『僕は何してんだ……』と虚しくなってきちゃって。
 結局……
「智ちゃん、お話があります」と、尋問する事にした。

 智ちゃんが仕事から帰ると、有無を言わさず『魅惑の寝室』へ智ちゃんを連れて行った。
「おい、将暉。どした……」
「智ちゃん」
「何?」
「僕とエッチしたくなくなっちゃったの?」
「何ぃ?!」
「浮気してるならハッキリ言って欲しい」
 この時点で僕は、泣き虫発動してしまった。
「将暉……」
「やっぱり女?そうだよね。女の方が良いよね。いや、僕は智ちゃんを信じたい。疑いたくない。でも最後にエッチしたのは一ヶ月前だし……性欲おばけの智ちゃんが、一ヶ月もエッチしないで居れるなんて思えない……」
「……おい」と、智ちゃんが僕の両肩を掴んで言葉を遮る。そして、
「激しい運動は控えろ、って医者に言われたって言ってただろ?だから……その……」
「だから何だよ……エッチは一回位なら、そこまで激しくない!」
「でも!……あれだ!……そのぉ」と、しどろもどろの智ちゃん。
 それを、じーっと疑り深く見つめる僕は、
「まさか風俗……」と、言いながら目を見開く。
「行くかバカ!」
 必死で訂正する智ちゃん。そして、
「具合い悪いお前を見てたら、誘えなくて……」
「だから風俗……」
「行ってねぇってば。とりあえず落ち着け」

 僕は深呼吸して涙を引っ込ませた。その間ずっと智ちゃんは僕の頭を撫でてくれていた。
「お前の体が心配なんだよ。凄いしんどそうだし、横になっている時も多くなったし」と、智ちゃんが話し出した。
「風呂入ってる時とかトイレとかで抜いてたんだよ」
「僕もだよ……智ちゃんが全然だから、シャワー浴びながらとか……」
「気使いすぎたかな、俺」
「余計ストレスで具合い悪くなった」
「すまん……」

 バカップルが過ぎるアラサーとアラフォー……

 ◇◆◇◆

「息苦しくないか?」
「んッ……大丈夫だよ……だから……もっと激しくしていいから」

 馬鹿みたいな言い合いをした後、そのまま一ヶ月振りのセックス。
 智ちゃんはいつも優しいセックスをするのに、僕のアナルを解すのもそこそこに、僕の中に入ってきた。

「あああっ……んっ……」
 ちょっと痛くて力が入ってしまう僕。
「ごめん、痛かった?」
「ん……大丈夫。続けて」
 深呼吸して力を抜くと、グググッと更に奥に入ってくる智ちゃん。
「ハァハァ……将暉……気持ちぃよ」
 いつもはそのイケボでも僕を感じさせてくれるのに、連結部を見せるのも忘れてピストン運動を始めちゃった智ちゃん。それくらい我慢してたんだって思ったら、何だか可笑しくなって来てしまった。
「ハァハァ……どうした?」
「……何でも……ないよ……智ちゃん……可愛いって思って」
「えぇ?何がだよ」
「いいから、続けて」と、智ちゃんに舌を絡ませる。
「あぁ、将暉……俺もうイク……」
 そう言って、あっという間にイケボで果てる智ちゃん。本当に可愛くて、意地悪したくなった僕は智ちゃんの頭を撫でながら、
「もう終わり?これで僕が満足したとでも?」と言ってみる。
「ハァハァ……お前、全然可愛くねぇぞ」
 この後何度もイカされるちゃった僕。

 親しき仲にも礼儀ありとはよく言うけれど、度を越すと逆効果なのを学んだ僕たちでした。
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