〜トラウマを乗り越え進化する〜出来損ない人間

雷川 ヤスケ

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宗善の第三章 シンプルライフから外れた世界

学歴の概念が無くなった

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俺は、今年の春、中学生になった、
通っている学校は、家の近くの学校だ

何故そこに行ったかと言うと
そこしか行けなかったからだ

そこの学校には、《特別支援学級がある》


クラスの人数はとくに決まりはないらしい
俺の場合は、自分を含めて4人だった

そのうちの1人は重度の自閉症を抱えている

残り2人は、
多分…俺と同じ軽度の知的障害だろう

開会式が終わり、教室に入る

?????

ん?

雰囲気は、普通の教室だ!

何も変わらない

特別支援学級って言うから、もっと子供っぽい雰囲気な所だと思ってた

その学級委員から祝いの挨拶をもらう

あれ?この人普通だ!!

入る学級間違えたんじゃ無いのかな?


そして先生の紹介、この学級には4人の先生、もしくは見習いの教師が担任している

俺たち1年生の担任になったのは
《古市先生》と呼ばれている人だ

だけど、この先生、問題がある



《熱血教師なのだ》




「おーし!じゃあお前ら明日から
毎朝校庭で1500m走るぞ!」

ええ?!

なんで?ここ陸上部なの?



そして、入学から次の日、

「いやぁぁぁ!!!」

俺は何故か特別支援学級に入り
今、校庭を走らされている

はぁ、はぁ、はぁ

運動は嫌いでは無いが、断じて身体能力が高いわけじゃ無い、この身体で、毎日走れと言うんか!

マジか!!

俺が入った教室には、1年生、2年生、3年生
が同時に生活する

つまり!!これを!!あと、3年続ける!!
………みたいだ…

「ぎゃぁぁぁ!」

運動が嫌いになりそうだ!

◆◇◆◇◆◇

この間の、母との一件は、あの後何にもならないで終わった

母は、いつも通りに戻ってしまった

幸いなことに、
俺が中学に通い始めてから、殴られることが少なくなった

いろんな影響があるとは思う
父親が韓国に行った…いや帰ったと言うべきか?

自宅で住んでいる人が1人消えると、生活費に少しだけ余裕が出てきたらしい

あと、住む家が変わった、生活費を入れて、家事をする代わりに、親戚の家に住むことになった

人の家に

それでも、
銀行からお金を借りている今の現状に変化は無い

ただ、少しだけ、俺の心にも余裕が生まれつつある

引きこもりをしていたとき、母と父のとある会話を聞いたことがある

あの子を孤児院に入れようか、という話だ

あの子とは、もちろん俺のことだ

俺はそれでも構わなかった

あの家から離れればそれで良かったのだが

残念ながら俺は未成年、13歳だ

決定権は無い

結局、めんどくさくなって、俺をこの学校に入れたのでした

「おい!ペース遅れてるぞ!」

やべ!

それにしても、このハードな生活は、
家庭環境の問題とは別の意味できつい!!

はぁはぁはぁはぁはぁ……限界だ!!

「結構遅いな!運動していないから疲れるんだぞ!」

引きこもってたからな!!

「じゃあ、次は体育館に行け!」

「え?」

「次はバスケだ!」



お前らは悪魔か!
なんで1500m走った後にバスケなんだ!?
さっきまで腰痛めて走ってたやつに対する言動か!
もう、俺出ちゃうよ!朝ごはんが!
全てを出し切る前にエネルギー源が溢れちゃうぞ!


「ほら、早く!」

……


くぅぅぅぅぅ…

これが、後3年も続くのか………


◆◇◆◇◆◇


続いては数学、

数学に関しては、生徒ひとりひとりに合わせてレベルを変えてく

俺の数学レベルは、
小5の時に0叩き出したように頭が悪い

考えてみれば、俺、掛け算ができるようになったのも、周りより10ヶ月くらい遅かったな

この時点で自分の異変に気づくべきだったのだろうか?

なんか、腹が立つな……


先生が教室に入ってきた!

ん????

なんだ、
あの先端が白いバットみたいなやつ?

まさか……



竹刀か!!!


「よーし、じゃあ始めるぞ!」

待て待て待て!!

どこのドラマだ!!


今時そんな教室がいるか!?


そんなこんなで1日が終わった

「ふぅー…」

布団に飛び込み、気が緩む

「久しぶりに疲れた」

小学校じゃ、毎日怯えていた
常に気を張っていて、
疲れを感じたことはなかった
身体を動かしたいと思う気持ちすらも湧かなかった
それぐらい、病んでいたんだと思う

それにしても、
あのスパルタ先生はなんなんだ?

厳しい、声もでかい

まるで、あのトラウマを植え付けた教師と
俺と妹をストレス発散器具として扱っていた
母とやっていることに、共通点が多い

でも、なんか違う
何かが違うんだ!
何が違うんだろう?

しばらく考える…………………



寝てしまった
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