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第4話 古書店のイケメン眼鏡男子と美少女とモブな私
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次の日、窓から差し込む朝日と、雀の声で目を覚ました。
朝日が、目に染みる。眩しい……
完全に、寝不足だ。
枕の横に置かれたままのスマホに手を伸ばす。
画面をつけると、朝の8時をすぎたところだった。
昨夜は寝付けなくて、ネット小説サイトをぐるぐる読み歩き、ずいぶん夜更かしをしてしまった。
今日は土曜だから早起きをしなくてもよいということもあったけど、あ……。
何度も言うけど、今は無職なので、毎日が休日だけど。
眠れなかったのは、古書店のイケメン眼鏡男子に、コロッケ押し付けて店を飛び出すように、逃げ帰ってしまったことを、悶々と後悔していたからだ。
あれは、いい歳をした女子として、いや大人としてホントどうかと思う。
どう考えても、かなり恥ずかしいことをしてしまった……。
結局、寝て起きても、また同じ後悔が頭の中をぐるぐる廻る。
恥ずかしいを通り越して、結構イタイ女だったと思う。
きっと、これから私は、コロッケ女って、内緒で呼ばれるのだろうな……
はあ、痛すぎ。
今日は、寝不足で目が疲れ気味だから、眼鏡ですごそう。
薄いピンクのフレームの細い眼鏡を掛ける。目はそんなに悪くはないけど、あったほうがよく見えるし、なんとなく落ち着く。
ところで、押し付けられたコロッケは、彼は食べただろうか。
イタイ女から渡されたコロッケは怪しすぎるかも知れないけど、“肉のおおの”のコロッケは、本当に美味しいし、オススメだから、まじで食べて欲しい。
コロッケに罪はないですから(願)
朝食済ませて部屋の片付けをしていても、そのことが、頭の中をぐるぐる廻っていた。
ふと、白い写真立てに入った、亡き母の写真が目に入る。
彼女が、お気に入りだった桜色のカーディガンを着て、幸せそうに微笑んでいる。
美月の高校卒業記念に、二人で1泊2日の旅行で行ったときのものだ。父が小学生の頃に亡くなって以来、母が一生懸命働いて、女手一つで育ててくれた。このとき、すでに病に侵されていた彼女は、卒業旅行のあと、半年ほどして亡くなった。
机の上を片付ける手を止めて、写真立てをそっと手に取る。
こうして悶々と悩んでいるのを見たら、ママならなんて言うかな。
自分自身、こういうところが好きでない。
美月は、自分の言動を後から思い出し、ああしとけば良かった、とか、ああ言えばよかったとか、気になってしばらくウジウジと考えてしまうところがあった。
自分のこういう性格って、ほんとしんどくって嫌。
そう思うけれど、でも、なかなか自分の嫌な面って、変えたくても変わらない。
美月の口から、小さく溜息が漏れる。
きっとママなら……
『自分がこのままじゃ良くないと思うなら、行っといで』て、言うかな。
写真の中の優しい笑顔の母が、大丈夫!って笑って、背中を押してくれてるように見える。
昨夜の出来事は、ごめんなさいって謝っちゃえばよいことだよね。
そうだね……、このままでは気持ち悪いし。
我が家とは家族のようなおじいちゃんの親戚だし。
うん!良くないっ!
行こうっ!
心の中で喝をいれると、美月はタンっとテーブルに両手をついて立ち上がった。
鏡で簡単に服装をチェックする。
薄いレモンクリーム色のニットの半袖カットソーに白いロングスカート。
眼鏡、でもいいか。このほうが落ち着くし。
肩より10センチほど長い髪を、ササッと梳かすと急いで部屋を出た。
美月のアパートから歩いて7、8分程で古書店に着く。
明るく前向きに一言、昨日の失礼をお詫びをしようと、美月は意気揚々と古書店のドアを開けた。
けれども、残念なことに……
いまは、どうしようか、ものすごく悩んでる。
なぜなら、美月が勢いよくカランカランと、ベルを鳴らしてドアを開けて入ったものの、本棚に手を伸ばすセーラー服を着たものすごい美少女が立っていて、ちょうどそこへ、昨日の顔面偏差値高スペックなイケメン眼鏡男子が、対応するために店の奥から出てきたところだったのだ。
「あ」「あ」
お互いあげた気づきの声が重なる。
なんて、イケてないタイミングなんだろう。
美少女を間に挟んで「昨日は~」とも言い出せず、かと言って、そのまま回れ右をして店を出ていくのも変だし、あれこれ慌てて考えた結果「こんにちわ(汗)」とそのまま店内に残ってしまった。
美少女の立って見ている本棚の、裏側の棚を見るフリをする。
なんとも気まずくって、適当にその辺の単行本を手に取った。
わあ~、盆栽の本だった、興味ない。
このあとどうしようか考えながら、イケメン眼鏡男子に声を掛けるタイミングを図るため、聞き耳を立てる。
美少女の声は鈴を鳴らすように可愛らしく、クスクスと、何やら会話も弾んで楽しそうな雰囲気だ。
先ほど一瞬見た美少女は、色白に大きな黒い瞳。まっすぐなストレートの黒髪は腰の近くまであり、前髪も可愛く眉のあたりに揃えられている。
きっと彼女は、生徒会に所属していてたぶん会長か副会長で、黒猫を飼ってる!
そんな感じ。
思わず勝手な妄想が膨らんでしまった。
“盆栽の本”を棚に戻し、本棚を見ているふりをしながら、二人の姿が見える位置まで移動する。
やっぱり美男美女って、並ぶと絵になるって、こういうことを言うんだろうな。
美少女はすらりとしていて、手足も長そう。イケメン眼鏡男子の顎の下あたりの身長で、彼を見上げて笑う彼女は、お嬢様風で本当に可愛い。
そう思うと、なんだか自分がここにいるのは、違う気がしてきた。
早く謝って、帰ろう……
美月がそう考えたとき、ふいに彼の声が、耳に飛び込んできた。
「あなたには、この本の表紙がどう見えてますか?」
昨日、私に訊いたのと同じ質問だ!
彼女は可愛い声で答えた。
「とっても綺麗な本よ。輝くような金色で、虹色の光っぽくも見えてるわ」
え?……金の、虹、色?
それって、どんな色!?
驚いて、隠れることも忘れて二人のほうを見る。
すると、美少女の背後に黒い靄のようなものが見えたと思ったら、みるみる広がって、そこにぽっかりと真っ黒な穴が開いた。
え!なに!?
見間違えかと、目をパチパチさせて見直したりしてるうちに、その穴は、彼女の華奢な踵のすぐ傍まで広がっていた。
あと少しでも彼女が動いたら、穴に落ちてしまう。彼女は後ろに気づいていない。
私はとっさに叫んでいた。
「危ない!」
そして、思わず手を伸ばしたとたん、情けないことに私は、自分の足元にあった、本が平積みされている商品棚に蹴躓いた。
ゴンッ!
「あ!」
そのまま私は突っ込むように、美少女の背中を思いっきり突き飛ばし、お蔭で彼女は穴と反対側に倒れたけど、私は見事キレイに、真っ黒の穴に向かってダイブしてしまった。
うそーっ!!落ちるっ!!
……と、思ったときには、もう遅かった。
私は、なにか見えない力に腕を掴まれて、引っ張り込まれるように、真っ黒な穴の中に浮かんでいた。
穴が、まるで意思を持っているみたいに。
私は浮遊感の中、とっさに手を伸ばすけれど、何も掴むことは出来ず、虚しく空を切った。
伸ばした手の上のほうに、店の古びた天井が見えた。
引っ張られる力にどうしようもなく、もうなすがままだ。
私を飲み込んだ穴は、そのまま入り口を、閉じようとしていた。
そのとき、閉じかけるのをすり抜けるように、イケメン眼鏡男子が、暗闇に飛び込んでくるのが見えた。
逆光だから表情は見えないけれど、必死に何か叫んでいる。
なに?
「手を!」
言われて、慌てて精一杯右手を伸ばす。彼もまた手を私に伸ばしてくれていた。
彼の指にもう少しで触れそうになったとき、穴の入り口が完全に閉じて、あたりは真っ暗な闇になった。
怖いよ!!
お願い、一人にしないで!!
私は、真っ暗な部屋が、すごく苦手。
怖くて、苦しくて、泣いて叫んでしまいそう。
そして私が気を失う直前、強い力で手を引っ張られ、そのまま抱きしめられたような気がした。
朝日が、目に染みる。眩しい……
完全に、寝不足だ。
枕の横に置かれたままのスマホに手を伸ばす。
画面をつけると、朝の8時をすぎたところだった。
昨夜は寝付けなくて、ネット小説サイトをぐるぐる読み歩き、ずいぶん夜更かしをしてしまった。
今日は土曜だから早起きをしなくてもよいということもあったけど、あ……。
何度も言うけど、今は無職なので、毎日が休日だけど。
眠れなかったのは、古書店のイケメン眼鏡男子に、コロッケ押し付けて店を飛び出すように、逃げ帰ってしまったことを、悶々と後悔していたからだ。
あれは、いい歳をした女子として、いや大人としてホントどうかと思う。
どう考えても、かなり恥ずかしいことをしてしまった……。
結局、寝て起きても、また同じ後悔が頭の中をぐるぐる廻る。
恥ずかしいを通り越して、結構イタイ女だったと思う。
きっと、これから私は、コロッケ女って、内緒で呼ばれるのだろうな……
はあ、痛すぎ。
今日は、寝不足で目が疲れ気味だから、眼鏡ですごそう。
薄いピンクのフレームの細い眼鏡を掛ける。目はそんなに悪くはないけど、あったほうがよく見えるし、なんとなく落ち着く。
ところで、押し付けられたコロッケは、彼は食べただろうか。
イタイ女から渡されたコロッケは怪しすぎるかも知れないけど、“肉のおおの”のコロッケは、本当に美味しいし、オススメだから、まじで食べて欲しい。
コロッケに罪はないですから(願)
朝食済ませて部屋の片付けをしていても、そのことが、頭の中をぐるぐる廻っていた。
ふと、白い写真立てに入った、亡き母の写真が目に入る。
彼女が、お気に入りだった桜色のカーディガンを着て、幸せそうに微笑んでいる。
美月の高校卒業記念に、二人で1泊2日の旅行で行ったときのものだ。父が小学生の頃に亡くなって以来、母が一生懸命働いて、女手一つで育ててくれた。このとき、すでに病に侵されていた彼女は、卒業旅行のあと、半年ほどして亡くなった。
机の上を片付ける手を止めて、写真立てをそっと手に取る。
こうして悶々と悩んでいるのを見たら、ママならなんて言うかな。
自分自身、こういうところが好きでない。
美月は、自分の言動を後から思い出し、ああしとけば良かった、とか、ああ言えばよかったとか、気になってしばらくウジウジと考えてしまうところがあった。
自分のこういう性格って、ほんとしんどくって嫌。
そう思うけれど、でも、なかなか自分の嫌な面って、変えたくても変わらない。
美月の口から、小さく溜息が漏れる。
きっとママなら……
『自分がこのままじゃ良くないと思うなら、行っといで』て、言うかな。
写真の中の優しい笑顔の母が、大丈夫!って笑って、背中を押してくれてるように見える。
昨夜の出来事は、ごめんなさいって謝っちゃえばよいことだよね。
そうだね……、このままでは気持ち悪いし。
我が家とは家族のようなおじいちゃんの親戚だし。
うん!良くないっ!
行こうっ!
心の中で喝をいれると、美月はタンっとテーブルに両手をついて立ち上がった。
鏡で簡単に服装をチェックする。
薄いレモンクリーム色のニットの半袖カットソーに白いロングスカート。
眼鏡、でもいいか。このほうが落ち着くし。
肩より10センチほど長い髪を、ササッと梳かすと急いで部屋を出た。
美月のアパートから歩いて7、8分程で古書店に着く。
明るく前向きに一言、昨日の失礼をお詫びをしようと、美月は意気揚々と古書店のドアを開けた。
けれども、残念なことに……
いまは、どうしようか、ものすごく悩んでる。
なぜなら、美月が勢いよくカランカランと、ベルを鳴らしてドアを開けて入ったものの、本棚に手を伸ばすセーラー服を着たものすごい美少女が立っていて、ちょうどそこへ、昨日の顔面偏差値高スペックなイケメン眼鏡男子が、対応するために店の奥から出てきたところだったのだ。
「あ」「あ」
お互いあげた気づきの声が重なる。
なんて、イケてないタイミングなんだろう。
美少女を間に挟んで「昨日は~」とも言い出せず、かと言って、そのまま回れ右をして店を出ていくのも変だし、あれこれ慌てて考えた結果「こんにちわ(汗)」とそのまま店内に残ってしまった。
美少女の立って見ている本棚の、裏側の棚を見るフリをする。
なんとも気まずくって、適当にその辺の単行本を手に取った。
わあ~、盆栽の本だった、興味ない。
このあとどうしようか考えながら、イケメン眼鏡男子に声を掛けるタイミングを図るため、聞き耳を立てる。
美少女の声は鈴を鳴らすように可愛らしく、クスクスと、何やら会話も弾んで楽しそうな雰囲気だ。
先ほど一瞬見た美少女は、色白に大きな黒い瞳。まっすぐなストレートの黒髪は腰の近くまであり、前髪も可愛く眉のあたりに揃えられている。
きっと彼女は、生徒会に所属していてたぶん会長か副会長で、黒猫を飼ってる!
そんな感じ。
思わず勝手な妄想が膨らんでしまった。
“盆栽の本”を棚に戻し、本棚を見ているふりをしながら、二人の姿が見える位置まで移動する。
やっぱり美男美女って、並ぶと絵になるって、こういうことを言うんだろうな。
美少女はすらりとしていて、手足も長そう。イケメン眼鏡男子の顎の下あたりの身長で、彼を見上げて笑う彼女は、お嬢様風で本当に可愛い。
そう思うと、なんだか自分がここにいるのは、違う気がしてきた。
早く謝って、帰ろう……
美月がそう考えたとき、ふいに彼の声が、耳に飛び込んできた。
「あなたには、この本の表紙がどう見えてますか?」
昨日、私に訊いたのと同じ質問だ!
彼女は可愛い声で答えた。
「とっても綺麗な本よ。輝くような金色で、虹色の光っぽくも見えてるわ」
え?……金の、虹、色?
それって、どんな色!?
驚いて、隠れることも忘れて二人のほうを見る。
すると、美少女の背後に黒い靄のようなものが見えたと思ったら、みるみる広がって、そこにぽっかりと真っ黒な穴が開いた。
え!なに!?
見間違えかと、目をパチパチさせて見直したりしてるうちに、その穴は、彼女の華奢な踵のすぐ傍まで広がっていた。
あと少しでも彼女が動いたら、穴に落ちてしまう。彼女は後ろに気づいていない。
私はとっさに叫んでいた。
「危ない!」
そして、思わず手を伸ばしたとたん、情けないことに私は、自分の足元にあった、本が平積みされている商品棚に蹴躓いた。
ゴンッ!
「あ!」
そのまま私は突っ込むように、美少女の背中を思いっきり突き飛ばし、お蔭で彼女は穴と反対側に倒れたけど、私は見事キレイに、真っ黒の穴に向かってダイブしてしまった。
うそーっ!!落ちるっ!!
……と、思ったときには、もう遅かった。
私は、なにか見えない力に腕を掴まれて、引っ張り込まれるように、真っ黒な穴の中に浮かんでいた。
穴が、まるで意思を持っているみたいに。
私は浮遊感の中、とっさに手を伸ばすけれど、何も掴むことは出来ず、虚しく空を切った。
伸ばした手の上のほうに、店の古びた天井が見えた。
引っ張られる力にどうしようもなく、もうなすがままだ。
私を飲み込んだ穴は、そのまま入り口を、閉じようとしていた。
そのとき、閉じかけるのをすり抜けるように、イケメン眼鏡男子が、暗闇に飛び込んでくるのが見えた。
逆光だから表情は見えないけれど、必死に何か叫んでいる。
なに?
「手を!」
言われて、慌てて精一杯右手を伸ばす。彼もまた手を私に伸ばしてくれていた。
彼の指にもう少しで触れそうになったとき、穴の入り口が完全に閉じて、あたりは真っ暗な闇になった。
怖いよ!!
お願い、一人にしないで!!
私は、真っ暗な部屋が、すごく苦手。
怖くて、苦しくて、泣いて叫んでしまいそう。
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