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第29話 まさか、恋ですか!?色々とモヤモヤします。
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アレクシス様の秘密を知った後、私たちは夜遅くランドルフの屋敷に帰ることになった。
帰りの馬車の中で、レイは窓の外にしとしとと降る雨を見ながら、ごめんな、とポツリと言った。
何のことかと、首をかしげる。
「俺たちの問題にあんたを巻き込んで」
「あ……」
アレクシス様の秘密の話?
「大丈夫!むしろ言ってもらえてよかった。私、聖女様かもしれない女子高生が召喚されるとこ、邪魔しちゃって私なんかが来てしまったから、本当に申し訳ないって思ってたの。だから、少しでもお手伝いさせてもらえたら、嬉しい」
少し前のめり気味に私が言うと、彼は黙って少しの間、私の顔を見ていた。
「ん?」
首をかしげると、彼はフイッと顔を背けて、再び、雨の降る外へ目を向けた。
「あんたはもう少し自分を大切にするべきだ……」
「え?」
「いや、なんでもない」
馬車の走る音で、レイが何を言ったのかよくわからないけれど、馬車の窓ガラスに映る彼の表情は真剣で、眉根を寄せてなんだかちょっと辛そうな表情をしている。
「危険かも知れない。あんたを入れるかは迷ったんだ。けど、俺たちの目が届くところにいた方が、安全かも知れないとも考えたんだ」
どういうこと?
「妖精はいいヤツばかりじゃない。中にはズル賢いのもいる。それに……」
レイは少し言葉を切って、私を見る。
「あんたは本が白く見えたと言った。妖精も見える、そんなあんたが何者かもしれないし、偶然かも知れない。だから俺たちの傍にいた方がいいと思ったんだ」
「それは、私が敵かもしれない…てこともあるのかな……」
なんだろ…胸がズキッと感じて、私は俯いた。
「あんたを怖がらせるかもしれないし、言いたくなかったんだけど、場合によっては、あんたが狙われるかも知れないから」
レイはそう言ったけど、敵かも知れないことについても、私が言ったことを否定はしなかった。
私が、狙われるなんてことは、ないよ。
だって、全然普通のパッとしない女子だよ?
それは、無いって……
そのあと口数が少ないまま、私たちを乗せた馬車は、ランドルフ家に着いた。
その頃には先程までの雨も小雨になった。
私の前に彼が降りて、いつものように馬車のドアの横に立つ。
私が降りて、雨に濡れた地面に片足が着いたとき、泥濘んだ地面でつるっと滑った。
きゃ、と小さく叫ぶと同時に、レイも、あっ!と手で支えようとしてくれた。
でも、なんとか転ばず、自力で体制を立て直すことが出来た私は、彼の手に掴むことも支えられることもなかった。
彼はそのままスッと手を引っ込めて、「滑りやすいから」と言って背中を向けてしまった。
ここへ来た初日の夜以来、馬車から降りるときも手を出してエスコートしてくれない。
あの時、彼の手を掴むことが出来なかった私には、必要ないと思われてるのかも知れないな。
まあ、お姫様じゃないから、別になくてもいいのだけど……
なんか、ちょっと寂しく感じてしまう。
あの時手を取れなかったのは、私なのに。
寂しいなんて……私、勝手で我が儘だな……
玄関を入ると、夜遅かったので、屋敷は静まり返っていた。
子供たちはもう寝てしまっていたので、執事のセバスチャンとマリアンヌの二人が出迎えてくれた。
レイとマリアンヌが軽くハグをして、彼女は心配そうにレイの顔を見上げて言う。
「レイ、大丈夫?最近、帰りが遅いし、帰ってからも仕事してるようだけど、頑張りすぎてない?」
「大丈夫だよ」
「ほんとに?」
「明日の夜もちょっと帰れないかも知れないから、今夜は早めに寝るよ」
「え?ちょ…」
マリアンヌが何か言おうとしているところを、レイは遮るように彼女の頬にキスをする。
「おやすみ、マリィ」
そして、私の方へ振り向くと「おやすみ、また明日」と言って、さっさと自室のある方へ続く階段を、上がって行ってしまった。
い、今のは、ただいまのハグとおやすみのキス、だよね?
それにしては、親密にも見えたけど。
挨拶かも知れないけど、日本人の私には、見慣れない抱擁とキスで、刺激的でまるで恋人同士にも見えてしまう。
忘れかけてたけど、初めてこの屋敷に来たときにも見た、親しげな二人の姿を思い出した。
レイとマリアンヌは、家族だけれど、血の繋がりはない。年齢も9歳ほどしか違わないし、マリアンヌには二人の子供がいるけれど、どちらかと言えば可愛い系の美人さんで、まだ28歳だし、全然OK!
レイにとって、そういう対象でも全然おかしくない。
あれ?
……なんか、ちょっと、いま……
……ズキッて、した?
ホールに残されたマリアンヌと私は、レイの姿を見送る形になった。
彼の姿が見えなくなってから、振り返ったマリアンヌと目が合う。
「あ……えっと」
思わず小さく口ごもる。先程の親しげな二人の姿がなんだか刺激的…いや、衝撃的で、なんか心臓がドキドキしてる。
ううん、このドキドキは違う意味で、……なのかな。
一人、そんなことを自問自答する。
元の世界へ、すぐに帰ってしまう私には関係ないのに、バカだな。
好きになったりなんかしたら、自分が辛いだけじゃない。
そもそも元の世界へ帰らなくても、私なんて恋愛対象外だから。
彼氏いない歴、二十年。
告白されたことも、したことも、ない。
私の人生、今まで恋愛の要素なさすぎて、すっかりひねくれてるようだけど、仕方がない。
イケメン貴族たちに、こんなに綺麗なお姫様達が溢れてる世界だもん。私なんて厚かましすぎるでしょ。
うん!
心の中で吹っ切るかのように、ふんっと鼻息荒く、ドキドキを無かったことにする。
マリアンヌが困ったように、首をかしげてくすっと笑った。
「レイに誤魔化されちゃったわ」
私は、ハハ……と乾いたような中途半端な愛想笑いしか出来ず、私も「おやすみなさい」と告げて、足早にその場を離れてしまった。
部屋に戻った私は、なんだかまだモヤモヤしていた。
馬車の中での会話といい、馬車から降りるときもエスコートしてくれない彼と私との間には、まだ遠く距離があるのかな……
ずいぶん近づいたって、思ってたのは私だけだったのかな……
そう考えるとなぜか悲しくて、切ない気持ちになった。
恋愛にたいして自分に自信もないから、すっかり後ろ向きになってる自分にも苛立つような、モヤモヤしてる。
そして、レイとマリアンヌの関係にも。
二人の間には、恋愛感情あるのかな…
マリアンヌはレイのこと、弟って言っていたけれど、レイのマリアンヌに対する想いは?
彼は彼女のことが好き?
そう考えると、さらにモヤモヤしてきた。
ああ、もう。きっと疲れてるんだ!
こういうときは、とりあえず寝よう!
私は、そそくさとベッドに潜り込むと、ばふっと勢いよく布団を頭から被った。
帰りの馬車の中で、レイは窓の外にしとしとと降る雨を見ながら、ごめんな、とポツリと言った。
何のことかと、首をかしげる。
「俺たちの問題にあんたを巻き込んで」
「あ……」
アレクシス様の秘密の話?
「大丈夫!むしろ言ってもらえてよかった。私、聖女様かもしれない女子高生が召喚されるとこ、邪魔しちゃって私なんかが来てしまったから、本当に申し訳ないって思ってたの。だから、少しでもお手伝いさせてもらえたら、嬉しい」
少し前のめり気味に私が言うと、彼は黙って少しの間、私の顔を見ていた。
「ん?」
首をかしげると、彼はフイッと顔を背けて、再び、雨の降る外へ目を向けた。
「あんたはもう少し自分を大切にするべきだ……」
「え?」
「いや、なんでもない」
馬車の走る音で、レイが何を言ったのかよくわからないけれど、馬車の窓ガラスに映る彼の表情は真剣で、眉根を寄せてなんだかちょっと辛そうな表情をしている。
「危険かも知れない。あんたを入れるかは迷ったんだ。けど、俺たちの目が届くところにいた方が、安全かも知れないとも考えたんだ」
どういうこと?
「妖精はいいヤツばかりじゃない。中にはズル賢いのもいる。それに……」
レイは少し言葉を切って、私を見る。
「あんたは本が白く見えたと言った。妖精も見える、そんなあんたが何者かもしれないし、偶然かも知れない。だから俺たちの傍にいた方がいいと思ったんだ」
「それは、私が敵かもしれない…てこともあるのかな……」
なんだろ…胸がズキッと感じて、私は俯いた。
「あんたを怖がらせるかもしれないし、言いたくなかったんだけど、場合によっては、あんたが狙われるかも知れないから」
レイはそう言ったけど、敵かも知れないことについても、私が言ったことを否定はしなかった。
私が、狙われるなんてことは、ないよ。
だって、全然普通のパッとしない女子だよ?
それは、無いって……
そのあと口数が少ないまま、私たちを乗せた馬車は、ランドルフ家に着いた。
その頃には先程までの雨も小雨になった。
私の前に彼が降りて、いつものように馬車のドアの横に立つ。
私が降りて、雨に濡れた地面に片足が着いたとき、泥濘んだ地面でつるっと滑った。
きゃ、と小さく叫ぶと同時に、レイも、あっ!と手で支えようとしてくれた。
でも、なんとか転ばず、自力で体制を立て直すことが出来た私は、彼の手に掴むことも支えられることもなかった。
彼はそのままスッと手を引っ込めて、「滑りやすいから」と言って背中を向けてしまった。
ここへ来た初日の夜以来、馬車から降りるときも手を出してエスコートしてくれない。
あの時、彼の手を掴むことが出来なかった私には、必要ないと思われてるのかも知れないな。
まあ、お姫様じゃないから、別になくてもいいのだけど……
なんか、ちょっと寂しく感じてしまう。
あの時手を取れなかったのは、私なのに。
寂しいなんて……私、勝手で我が儘だな……
玄関を入ると、夜遅かったので、屋敷は静まり返っていた。
子供たちはもう寝てしまっていたので、執事のセバスチャンとマリアンヌの二人が出迎えてくれた。
レイとマリアンヌが軽くハグをして、彼女は心配そうにレイの顔を見上げて言う。
「レイ、大丈夫?最近、帰りが遅いし、帰ってからも仕事してるようだけど、頑張りすぎてない?」
「大丈夫だよ」
「ほんとに?」
「明日の夜もちょっと帰れないかも知れないから、今夜は早めに寝るよ」
「え?ちょ…」
マリアンヌが何か言おうとしているところを、レイは遮るように彼女の頬にキスをする。
「おやすみ、マリィ」
そして、私の方へ振り向くと「おやすみ、また明日」と言って、さっさと自室のある方へ続く階段を、上がって行ってしまった。
い、今のは、ただいまのハグとおやすみのキス、だよね?
それにしては、親密にも見えたけど。
挨拶かも知れないけど、日本人の私には、見慣れない抱擁とキスで、刺激的でまるで恋人同士にも見えてしまう。
忘れかけてたけど、初めてこの屋敷に来たときにも見た、親しげな二人の姿を思い出した。
レイとマリアンヌは、家族だけれど、血の繋がりはない。年齢も9歳ほどしか違わないし、マリアンヌには二人の子供がいるけれど、どちらかと言えば可愛い系の美人さんで、まだ28歳だし、全然OK!
レイにとって、そういう対象でも全然おかしくない。
あれ?
……なんか、ちょっと、いま……
……ズキッて、した?
ホールに残されたマリアンヌと私は、レイの姿を見送る形になった。
彼の姿が見えなくなってから、振り返ったマリアンヌと目が合う。
「あ……えっと」
思わず小さく口ごもる。先程の親しげな二人の姿がなんだか刺激的…いや、衝撃的で、なんか心臓がドキドキしてる。
ううん、このドキドキは違う意味で、……なのかな。
一人、そんなことを自問自答する。
元の世界へ、すぐに帰ってしまう私には関係ないのに、バカだな。
好きになったりなんかしたら、自分が辛いだけじゃない。
そもそも元の世界へ帰らなくても、私なんて恋愛対象外だから。
彼氏いない歴、二十年。
告白されたことも、したことも、ない。
私の人生、今まで恋愛の要素なさすぎて、すっかりひねくれてるようだけど、仕方がない。
イケメン貴族たちに、こんなに綺麗なお姫様達が溢れてる世界だもん。私なんて厚かましすぎるでしょ。
うん!
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マリアンヌが困ったように、首をかしげてくすっと笑った。
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私は、ハハ……と乾いたような中途半端な愛想笑いしか出来ず、私も「おやすみなさい」と告げて、足早にその場を離れてしまった。
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