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第1話『弟子入り』
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「…なんだと…?」
「俺を…弟子にしてくれ!」
俺は、テオスに弟子入りを志願した。何故したかって?…俺は、平凡な日常が当たり前だった。
なんとなく生きて
なんとなく結婚して
なんとなく子供できて
なんとなく死んでいくのだと思っていた。
そんな俺を変えたかったのかもしれない。これも、なんとなくなくなのかもしれないが、半直感的に俺はそう叫んでいた。
「…ふむ……」
「頼むッ!!!」
「まぁ…いいよ…」
「よっしゃあ!!!」
「うるせぇぇぇ!!!」
俺の隣の壁が叩かれた。やばい、この隣は超怖いオッサンが住んでたんだった。外からバタバタ音が聞こえる。
「…ちょ……師匠助けて…」
「…………馬鹿な奴だな」
テオスは俺を担ぎ、窓から飛び降りた
「うわぁ!」
「あまり喋らないほうがいいぞ!舌を噛むからな!」
「…おい!大家さん!開けてくれよ!」
「はいはい、今開けますよ…」
「おい!トシジ!お前うるせ……あれ?」
「…誰もいませんね……」
テオスは建物の上を忍者みたいに進んでいる。
「…もうすぐ吾輩の家に着くぞ」
「テオスの家か、どんなのなんだ?」
「…師匠と呼んだり…名指しで呼んだりして…どっちかに統一しろ…」
そうこう言っているうちにテオスがとあるビルの上で止まった。
「…着いたぞ」
「え……本当にここが家なの…?」
そこは東京の一流マンションの屋上だった。
「…ここに住んでたらおかしいか?」
「アンタって一人暮らしだろ?そんな見た目でよく一人暮らしできるな…」
「ああ、そう言えばまだ姿を変えていなかったな」
テオスはその場でうずくまった。
「おーい、どうした……って、え?」
起き上がるとテオスは高身長の20代男性になっていた。
「…普段はこの姿で過ごしていたのだった」
「アンタなんでもアリだな…」
俺はテオスについていった。しかし、すごいな、こんな豪華なマンション、テレビでしか見たことないぞ。そして、俺は部屋の一室に入った。
「おぉ…」
そこには高級な家具が並んでいた。いいなぁ…
「…なんでこんな一室で、それも高級家具をこんなに持ってんだよ」
「…ふむ……吾輩はこのマンションを勧められたのでな。家具はそこらの店で買った物だ」
「金は…?…こんな一室に住むなんて、家賃絶対ヤバいだろ。どっかの大手企業にでも務めてんのか?」
「職業か……吾輩は金儲けは苦手でな、務めてはおるが普段は部下に全て任せておるからあまり知らぬのだ」
「飲食店のオーナーとか?」
「確か財閥とか呼ばれておったな」
財閥だと…?確か金持ちの一族で出資とかしてる奴らだろ!?
「なんかようわからんが、すごいのか?」
「当たり前だろ、金持ちの一族しかなれねぇんだぜ、財閥ってのは。アンタの親がすごいのかもしれねぇけどな」
「…親か……見たこともないな。それに物心ついた時には血縁の者はいなかった」
「…っていうか、アンタ何年生まれだよ」
「……今で言うところの縄文時代くらい…?」
縄文時代だと!?この人何歳だよ!……さっきから驚くことばかりだ。
「…まぁ、そんなことよりも。お前は吾輩の弟子になったわけだが、どうすんだ?」
「なにが?」
「…お前が助けを求める目をしていたからお前をここに連れてきたが、ここからお前のアパートは近くはないぞ?」
思えば結構離れてたな。こんな時間に歩きだと何時間かかるか…
「…実はこのマンションは買ったものなのだが、一室空きがあってな、そこ……」
「住まわしてください」
「早いの…」
こうして、俺はテオスに頼み込み、家賃無しで住まわしてもらえた。テオスが荷物を持ってきてくれ、最初はラッキーと思っていたが…
「…起きろ、トシジ」
「なんだよ…」
朝早くに俺は起こされた。
「…お前、吾輩の弟子になるとか言ってたな」
「………あ」
「…弟子になるからには吾輩と渡り合うくらいにはなってくれないと困る」
俺はテオスと共に外に出て近くの人気のない空き地に行った。着くや否やテオスが話し始めた。
「…それじゃあ早速…」
そう言ってテオスは置いてあった丸太を立てた。
「…これを一太刀で斬ってみせろ、これでお前の点数を決める。点数によって練習は変わるからな」
「これを!?」
「ああ。真っ二つにできたら100点だ」
どう見たって一回で斬れない程の太さだ。俺はテオスに渡された剣を持ち、斬りかかった。
「…オラァッ!」
ザンッ!!
丸太には僅かな切り傷ができた程度だ。
「………斬れるわけねぇ……」
「…剣道を習ってただけはあるな………まぁ…37点くらいが妥当だな」
「低いのか高いのか…」
「案ずるな、西洋の騎士が62点程度だからな」
騎士が60点代か。こりゃあ長くなりそうだ。テオスは少しの沈黙の後に口を開いた。
「………よし!トシジよ、これから言う試練をクリアしてこい!」
「…どんなのだよ」
「この紙に書いてるお題を達成するだけだ。簡単だろ?」
紙にはお題が書かれていた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
一つ目
・神田神社に参拝する
二つ目
・銃を製作する
三つ目
・変死事件の犯人を捕まえる
四つ目
・流砂を攻略する
五つ目
・東京地下迷宮の最深部に到達する
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「これをクリアしてなんになるんだ?」
「…これらをクリアする頃にはこの丸太を一太刀で斬れるようになっているだろう」
「マジかよ…」
「さぁ、戻るぞ。お前にはまだ今日の内にやってほしいことが残っている」
テオスはマンションへ戻っていった。俺も半信半疑ながら一緒にマンションへ戻っていった。
マンションに戻り、俺はテオスに手招きされ、マンションの地下へ降りていった。
「…お前は工作が得意らしいな」
「あぁ…そう言ってたな」
「…常識だが…得意なことは極めた方がいい。幸い、ここには吾輩の集めたガラクタが沢山ある。お前の工作技術をここで磨け…!」
…俺が寝ている間集めたのか……
「…どうして、俺の為にここまでするんだ?」
「………ふふ……お前が一人前になったら教えてやろう」
「……ったく…何でもかんでも条件をつけるな…」
「…こういう目標をつけた方がいいだろ?」
まぁ、そうだがな。テオスは一通り話し終えた後、上へ上がっていった。俺は工作が好きなので、少しここで工作でもするつもりだ。
「…さて…何を作ろうか…」
「…なんだと…?」
「俺を…弟子にしてくれ!」
俺は、テオスに弟子入りを志願した。何故したかって?…俺は、平凡な日常が当たり前だった。
なんとなく生きて
なんとなく結婚して
なんとなく子供できて
なんとなく死んでいくのだと思っていた。
そんな俺を変えたかったのかもしれない。これも、なんとなくなくなのかもしれないが、半直感的に俺はそう叫んでいた。
「…ふむ……」
「頼むッ!!!」
「まぁ…いいよ…」
「よっしゃあ!!!」
「うるせぇぇぇ!!!」
俺の隣の壁が叩かれた。やばい、この隣は超怖いオッサンが住んでたんだった。外からバタバタ音が聞こえる。
「…ちょ……師匠助けて…」
「…………馬鹿な奴だな」
テオスは俺を担ぎ、窓から飛び降りた
「うわぁ!」
「あまり喋らないほうがいいぞ!舌を噛むからな!」
「…おい!大家さん!開けてくれよ!」
「はいはい、今開けますよ…」
「おい!トシジ!お前うるせ……あれ?」
「…誰もいませんね……」
テオスは建物の上を忍者みたいに進んでいる。
「…もうすぐ吾輩の家に着くぞ」
「テオスの家か、どんなのなんだ?」
「…師匠と呼んだり…名指しで呼んだりして…どっちかに統一しろ…」
そうこう言っているうちにテオスがとあるビルの上で止まった。
「…着いたぞ」
「え……本当にここが家なの…?」
そこは東京の一流マンションの屋上だった。
「…ここに住んでたらおかしいか?」
「アンタって一人暮らしだろ?そんな見た目でよく一人暮らしできるな…」
「ああ、そう言えばまだ姿を変えていなかったな」
テオスはその場でうずくまった。
「おーい、どうした……って、え?」
起き上がるとテオスは高身長の20代男性になっていた。
「…普段はこの姿で過ごしていたのだった」
「アンタなんでもアリだな…」
俺はテオスについていった。しかし、すごいな、こんな豪華なマンション、テレビでしか見たことないぞ。そして、俺は部屋の一室に入った。
「おぉ…」
そこには高級な家具が並んでいた。いいなぁ…
「…なんでこんな一室で、それも高級家具をこんなに持ってんだよ」
「…ふむ……吾輩はこのマンションを勧められたのでな。家具はそこらの店で買った物だ」
「金は…?…こんな一室に住むなんて、家賃絶対ヤバいだろ。どっかの大手企業にでも務めてんのか?」
「職業か……吾輩は金儲けは苦手でな、務めてはおるが普段は部下に全て任せておるからあまり知らぬのだ」
「飲食店のオーナーとか?」
「確か財閥とか呼ばれておったな」
財閥だと…?確か金持ちの一族で出資とかしてる奴らだろ!?
「なんかようわからんが、すごいのか?」
「当たり前だろ、金持ちの一族しかなれねぇんだぜ、財閥ってのは。アンタの親がすごいのかもしれねぇけどな」
「…親か……見たこともないな。それに物心ついた時には血縁の者はいなかった」
「…っていうか、アンタ何年生まれだよ」
「……今で言うところの縄文時代くらい…?」
縄文時代だと!?この人何歳だよ!……さっきから驚くことばかりだ。
「…まぁ、そんなことよりも。お前は吾輩の弟子になったわけだが、どうすんだ?」
「なにが?」
「…お前が助けを求める目をしていたからお前をここに連れてきたが、ここからお前のアパートは近くはないぞ?」
思えば結構離れてたな。こんな時間に歩きだと何時間かかるか…
「…実はこのマンションは買ったものなのだが、一室空きがあってな、そこ……」
「住まわしてください」
「早いの…」
こうして、俺はテオスに頼み込み、家賃無しで住まわしてもらえた。テオスが荷物を持ってきてくれ、最初はラッキーと思っていたが…
「…起きろ、トシジ」
「なんだよ…」
朝早くに俺は起こされた。
「…お前、吾輩の弟子になるとか言ってたな」
「………あ」
「…弟子になるからには吾輩と渡り合うくらいにはなってくれないと困る」
俺はテオスと共に外に出て近くの人気のない空き地に行った。着くや否やテオスが話し始めた。
「…それじゃあ早速…」
そう言ってテオスは置いてあった丸太を立てた。
「…これを一太刀で斬ってみせろ、これでお前の点数を決める。点数によって練習は変わるからな」
「これを!?」
「ああ。真っ二つにできたら100点だ」
どう見たって一回で斬れない程の太さだ。俺はテオスに渡された剣を持ち、斬りかかった。
「…オラァッ!」
ザンッ!!
丸太には僅かな切り傷ができた程度だ。
「………斬れるわけねぇ……」
「…剣道を習ってただけはあるな………まぁ…37点くらいが妥当だな」
「低いのか高いのか…」
「案ずるな、西洋の騎士が62点程度だからな」
騎士が60点代か。こりゃあ長くなりそうだ。テオスは少しの沈黙の後に口を開いた。
「………よし!トシジよ、これから言う試練をクリアしてこい!」
「…どんなのだよ」
「この紙に書いてるお題を達成するだけだ。簡単だろ?」
紙にはお題が書かれていた。
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一つ目
・神田神社に参拝する
二つ目
・銃を製作する
三つ目
・変死事件の犯人を捕まえる
四つ目
・流砂を攻略する
五つ目
・東京地下迷宮の最深部に到達する
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「これをクリアしてなんになるんだ?」
「…これらをクリアする頃にはこの丸太を一太刀で斬れるようになっているだろう」
「マジかよ…」
「さぁ、戻るぞ。お前にはまだ今日の内にやってほしいことが残っている」
テオスはマンションへ戻っていった。俺も半信半疑ながら一緒にマンションへ戻っていった。
マンションに戻り、俺はテオスに手招きされ、マンションの地下へ降りていった。
「…お前は工作が得意らしいな」
「あぁ…そう言ってたな」
「…常識だが…得意なことは極めた方がいい。幸い、ここには吾輩の集めたガラクタが沢山ある。お前の工作技術をここで磨け…!」
…俺が寝ている間集めたのか……
「…どうして、俺の為にここまでするんだ?」
「………ふふ……お前が一人前になったら教えてやろう」
「……ったく…何でもかんでも条件をつけるな…」
「…こういう目標をつけた方がいいだろ?」
まぁ、そうだがな。テオスは一通り話し終えた後、上へ上がっていった。俺は工作が好きなので、少しここで工作でもするつもりだ。
「…さて…何を作ろうか…」
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