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第3話『頭文字K 前編』
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周りには沢山の人たちとドローンが飛び交っている。
「…おい!あの拓馬だ!」
「まじかよ!本物だ!」
俺はロクハチに乗り、スタートの準備をした。そして、審判がカウントダウンを始める。
「2!………1!………GO!!!」
その合図と共に俺はアクセルを踏んだ。
ブォォォォンッ!!!
中田の前に出た。そして、俺は最初のカーブを曲がった。次のカーブまでは900m程ある。そして、この春花山の麓までの道は山の中ではかなり長く、曲がりくねっている。山の標高2700m、ゴールに着くまで気を確かに持たないと。一瞬の油断も許されない。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「…おお!今のところ拓馬が先頭だぞ!」
拓馬の車と中田の車がドローンの中継映像で写っている。
「…頑張れよ!拓馬!」
「……ふふ。中田はここからだ…!」
後ろから俺の肩をポンと叩き、スカジャンの男が出てきた。
「…俺は牧野。中田の友達みたいなもんだ」
「…ここからとは…どういうことだ」
「………もうすぐ分かるさ」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
…あと100m……ここだ!
ブウゥゥンッ!!
俺はカーブを曲がった。だが、俺の前には車が走っていた。いつ追い抜かれた…?…と、その時、俺の頭にはあの中田の乗っている車の名称が思い浮かんだ。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「スバルBRZだ。ドリ車として知られている。そしてそれプラス、アイツのドリフトテクニックだ。アイツより早くドリフトできる奴はいねぇ!」
「…拓馬…!……俺はお前を信じてるぜ!」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
スバルBRZ……ドリ車として知られている後輪駆動の車両だ。俺はあまり車に詳しくないが、ドリ車はいつも最新のを確認している。
《一つ言っておくが、このロクハチはドリフトには向いていない。あのハチゴーのような後輪駆動車は作れなかったんだ》
俺はドリフトには自信がある。後輪駆動車ではなくともドリフトはさっきもやった。だが、このままではカーブで差をつけられてしまうな。俺はアクセルを思い切り踏んだ。
ブルゥゥゥンッ!!!
俺のロクハチは加速し、中田にピッタリ追いついた。次のカーブまではまだ距離はある。
この春花山は大きな山を小さな山が取り囲むような地形になっている。ゴールに行くにはその小さな山を回らないといけない。いくつもの山の集合体。それが春花山だ。だからか、カーブが非常に多い。カーブの多いこの山を選んだのはスバルBRZのドリフト力を引き立てる為か…!……そしてタイヤはもちろんドリフトタイヤだ。この中田という男…ドリフトに相当なこだわりがあるらしいな。
だが、負けられない!……トシジが作ってくれたんだ!
ブロロォォォンッ!!
俺のロクハチはなんとか並んだ。だが、ここから追い抜かねばならない……そして、次カーブ!
ブルルゥゥッ!
…追い抜かれたか……やはり前輪駆動車で後輪駆動車にドリフトで勝つのは難しいか……
前輪駆動はドリフトには向いていない。だが、安定性は高い。ロクハチは一本道でこそ、真価を発揮する。
ブロロロロロォ!
俺のロクハチはなんとか再び並ぶことができた。ここからだな。このままではさっきのように追い抜かれてしまう。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「…もうすぐあのゾーンか…中田の勝利だな…!」
「あのゾーン…?」
「……カーブで離されても、今はなんとか追いつけているようだが、もう終わりだ」
「まだ分からないだろ!」
「……いや、この勝負は中田の勝ちだ」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
あと500m先と1500mにカーブ。ここでなんとか追い越さねば、俺の負けは確定する!……ゴール地点までは残り4700m…だが、残り2000mからはカーブが一気に多くなる。あそこまでになんとか追い越さないと……考えるんだ、どう追い抜くかを!
ブロロロ!
…俺のロクハチとスバルBRZはほぼ同時にカーブを曲がった……追い抜けないか…!……ゴール地点まで残り…4000m………これが…最後のカーブだ…
周りには沢山の人たちとドローンが飛び交っている。
「…おい!あの拓馬だ!」
「まじかよ!本物だ!」
俺はロクハチに乗り、スタートの準備をした。そして、審判がカウントダウンを始める。
「2!………1!………GO!!!」
その合図と共に俺はアクセルを踏んだ。
ブォォォォンッ!!!
中田の前に出た。そして、俺は最初のカーブを曲がった。次のカーブまでは900m程ある。そして、この春花山の麓までの道は山の中ではかなり長く、曲がりくねっている。山の標高2700m、ゴールに着くまで気を確かに持たないと。一瞬の油断も許されない。
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「…おお!今のところ拓馬が先頭だぞ!」
拓馬の車と中田の車がドローンの中継映像で写っている。
「…頑張れよ!拓馬!」
「……ふふ。中田はここからだ…!」
後ろから俺の肩をポンと叩き、スカジャンの男が出てきた。
「…俺は牧野。中田の友達みたいなもんだ」
「…ここからとは…どういうことだ」
「………もうすぐ分かるさ」
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…あと100m……ここだ!
ブウゥゥンッ!!
俺はカーブを曲がった。だが、俺の前には車が走っていた。いつ追い抜かれた…?…と、その時、俺の頭にはあの中田の乗っている車の名称が思い浮かんだ。
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「スバルBRZだ。ドリ車として知られている。そしてそれプラス、アイツのドリフトテクニックだ。アイツより早くドリフトできる奴はいねぇ!」
「…拓馬…!……俺はお前を信じてるぜ!」
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スバルBRZ……ドリ車として知られている後輪駆動の車両だ。俺はあまり車に詳しくないが、ドリ車はいつも最新のを確認している。
《一つ言っておくが、このロクハチはドリフトには向いていない。あのハチゴーのような後輪駆動車は作れなかったんだ》
俺はドリフトには自信がある。後輪駆動車ではなくともドリフトはさっきもやった。だが、このままではカーブで差をつけられてしまうな。俺はアクセルを思い切り踏んだ。
ブルゥゥゥンッ!!!
俺のロクハチは加速し、中田にピッタリ追いついた。次のカーブまではまだ距離はある。
この春花山は大きな山を小さな山が取り囲むような地形になっている。ゴールに行くにはその小さな山を回らないといけない。いくつもの山の集合体。それが春花山だ。だからか、カーブが非常に多い。カーブの多いこの山を選んだのはスバルBRZのドリフト力を引き立てる為か…!……そしてタイヤはもちろんドリフトタイヤだ。この中田という男…ドリフトに相当なこだわりがあるらしいな。
だが、負けられない!……トシジが作ってくれたんだ!
ブロロォォォンッ!!
俺のロクハチはなんとか並んだ。だが、ここから追い抜かねばならない……そして、次カーブ!
ブルルゥゥッ!
…追い抜かれたか……やはり前輪駆動車で後輪駆動車にドリフトで勝つのは難しいか……
前輪駆動はドリフトには向いていない。だが、安定性は高い。ロクハチは一本道でこそ、真価を発揮する。
ブロロロロロォ!
俺のロクハチはなんとか再び並ぶことができた。ここからだな。このままではさっきのように追い抜かれてしまう。
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「…もうすぐあのゾーンか…中田の勝利だな…!」
「あのゾーン…?」
「……カーブで離されても、今はなんとか追いつけているようだが、もう終わりだ」
「まだ分からないだろ!」
「……いや、この勝負は中田の勝ちだ」
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あと500m先と1500mにカーブ。ここでなんとか追い越さねば、俺の負けは確定する!……ゴール地点までは残り4700m…だが、残り2000mからはカーブが一気に多くなる。あそこまでになんとか追い越さないと……考えるんだ、どう追い抜くかを!
ブロロロ!
…俺のロクハチとスバルBRZはほぼ同時にカーブを曲がった……追い抜けないか…!……ゴール地点まで残り…4000m………これが…最後のカーブだ…
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