ディミオルゴ=プリェダーニエ

《シンボル》

文字の大きさ
10 / 51

第9話『賭博黙示録コウジ 前編』

しおりを挟む
~~~~~~~~~~~~~~~~~~

「…なぁ…流砂ってどんなゲームなんだ?」

俺は歩きながら浩司に質問した。

「……カードゲームだ」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

まず、先攻後攻を決めて、52枚のカードを双方に配る。そして、カードを二枚出し合い合計の数の大きい方が勝ちだ。勝ったら二枚のカードを捨てる。カードを選んだあと、先攻からカードを見せる。引き分けの場合は勝負無しだ。

そして、先に上がった方が勝ちだ。
引き分けの場合はランダムに8枚のカードを渡して、最初に勝った者の勝ちだ。なお、引き分けの際は先攻後攻が入れ替わる

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「なんか、単純だな」
「ああ、だが、特殊なカードを使う」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

そのカードは通常のトランプと変わらないが、ハートやクローバーなどが書かれていない。そのかわり、特殊効果の書いているカードが数枚入っている。そして、それらは意味がある。

交換

そのカードに近い数のカードを交換する。3の場合は4があれば4だが、逆に言えば2にもなる訳だ。

無効

勝っても負けてもその勝負は無しになる。だが、カードはお互い消費される。

反転

その勝負の時のみカードの数が反対になる。大富豪でいう革命だな。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「……へぇー」
「あの中川はその流砂で無敗だ。かなり手強い」




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「……これでどうだ!?」
「残念だったな」

俺と浩司は流砂の行われている会場で中川の勝負を見ていた。挑戦者が出したカードはキングと5。だが、中川はキングとクイーンだった。

「…勝者は、中川!」

「……あれが中川か…」
「…なぁ、あの勝負を見て気づいた事は無いか?」

浩司が突然俺に聞いてきた。

「…まるで相手のカードを知ってるかのような風だったな」
「……ああ、アイツは相手のカードを全て把握している」

ざわ…ざわ…

「な…どうやって…」

カードを全て知ってる…どうやったらそんなことが…

「…恐らく審判とグルだ…審判は決まって同じ順番でカードを配っている」
「けど、相手がどんなカードを出すか分からないだろ」
「…同じ順番で配るという事は相手のカードの並びを全て知っているという訳だ。出すカードは分かる」

なんて巧妙なイカサマなんだッ!

「…だが…勝機はある」

ざわ…ざわ…

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー




「…それでは!次の挑戦者!トシジィ!!!」

ざわ…ざわ…

「……おいおい…高校生だぜ…?」
「勝てるはずねぇよ…」

「…ふふ…良い子はもう帰宅する時間の筈だが…」
「…悪いな!あいにく俺は悪い子なんでね」

「それでは!カードを配りたいと思います!」

俺は浩司の方を向いた。浩司は頷いている。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

バラララッ!

「!?」

ざわ…ざわ…

トシジはカードをシャッフルした。

《同じ順番で配るという事は相手のカードの並びを全て知っているという訳だ。出すカードは分かる》

『…この学生…気付いてるな……楽しめそうだ』

「先行か後攻を決めてください!」
「…コイントスだ。裏か表か」
「裏だ」

コイントスの結果は、表を選んだ中川が先行となった。

「それでは!最初のカードを選んでください!」

『だが…残念…カードはシャッフルの際に覚えておいた』
「では、出してください!」
「16だ」
「…14だ」
「おおっと!早くも中川がリード!」

『…シャッフルしたのは驚いたが、俺の勝ちだ』

「…それでは!次!」
「………」

『さて…どうするか……じゃあ…ここは…』

「…13だ」
「……10だが、無効発動だ」

ざわ…ざわ…

『…なんだと…?…まさか…そうだ、俺は特殊効果は覚えていない…』

「それでは、次!」

「14だ」
「16」

『…よし』
『……大目のカードは残しておくべきだ。ここは負けでいい…』

『…これで俺とトシジは二対二か。互角だな。だが、あと11戦』

「…なぁ…あの高校生なかなか強くねぇか…?」
「ああ…結構粘るよな…」

『当たり前だ…!……俺は勝たないといけないんだ、』

「…17だ」
「…2…だが、無効だ」

ざわ…ざわ…

「…またかよ!何個持ってんだ!?」

《極力無効で勝負は避けろ。中川は恐らくお前のカードの数をすぐに把握するからな》

『……』
『…無効で引き分けに持ち込もうという訳か…ここで巻き返さないとな』

「…次!」
「17」
「…その6を貰おうか」

ざわ…ざわ…

「ここで交換を発動だ!」
「ここでトシジが交換を使って一点を奪取!」

『…クソ…特殊効果を躊躇いもなく使ってくるな…』

《特殊効果はすぐに使え、中川のことだ。すぐにお前の特殊効果カードを把握するだろう》

「…次!」

「……3だが…反転だ」
「…くっ」

『…やはり特殊効果カードを使ってきたか…』









しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

妻からの手紙~18年の後悔を添えて~

Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。 妻が死んで18年目の今日。 息子の誕生日。 「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」 息子は…17年前に死んだ。 手紙はもう一通あった。 俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。 ------------------------------

背徳のミラールージュ(母と子 それぞれが年の差恋愛にのめり込んでいく鏡写し)

MisakiNonagase
恋愛
24歳の市役所職員・中村洋平には、自慢の恋人がいた。2歳年上の小学校教師、夏海。誰もが羨む「正解」の幸せの中にいたはずだった。 しかし、50歳になる母・美鈴が21歳の青年・翔吾と恋に落ちたとき、歯車は狂い出す。 ​母の恋路を「不潔だ」と蔑んでいた洋平だったが、気づけば自分もまた、抗えない引力に引き寄せられていた。  その相手は、母の恋人の母親であり、二回りも年上の柳田悦子。 ​純愛か、背徳か。4年付き合った恋人を捨ててまで、なぜ僕は「彼女」を求めてしまうのか。 交差する二組の親子。歪な四角関係の果てに、彼らが見つける愛の形とは――。

同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。

ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。 真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。 引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。 偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。 ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。 優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。 大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。

性別交換ノート

廣瀬純七
ファンタジー
性別を交換できるノートを手に入れた高校生の山本渚の物語

処理中です...