ディミオルゴ=プリェダーニエ

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第12話『傷だらけの過去』

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「…見たんだ……奥の方に…頭が羊で体が人間の悪魔が…」
「……絵に描いたような悪魔だな…」

羊頭の悪魔か…日本では悪魔は美化されているが、本物の悪魔はそんな見た目だというのを聞いたことがある。

「…どうする?」
「どうするも何も進むしか無いだろ」
「…じゃ…じゃあ…俺も行く!…道案内くらいにはなると思うから…」
「ほんじゃあ頼むわ!…えーと…」
「…俺の名前は…デモニオ…って名前…」

俺たちはデモニオと共に迷宮を進んで行くことにした。そして、ある地点に着いた時、デモニオが言ってきた。

「……もし…歪みみたいなのが来たら気を付けて…」
「歪み…?」
「うん…それに当たると過去の時代に行っちゃうから……」
「…どうなってんだここは…」
「ここは時間軸の歪みの空間のようなものだと思う……推測だけど…」

俺たちはとんでもない所に来ちまったようだな。俺は改めてそう思った。

ゥゥゥゥン…

「……なんだ?」

奇妙な音が聞こえてくる。そしてそれは近づいてきていた。

ブゥゥゥゥン…

「…あ…あれが歪みだよ!」

空間に魚眼のような球体がこちらに近づいている。これが歪みか!

「…歪みの奥には…侍……多分この歪みに触れると江戸時代に飛ばされる!」

球体の魚眼の奥には江戸時代の町のようなものが写っている。そうか、魚眼に写っている時代に飛ばされるのか!

「トシジ!こっちに行くぞ!」

ザインが道を指した。俺とデモニオは急いで向かった。

ブゥゥンッ!

「…うお!?」

近くにもう一つ来ていた。俺は球体の近くにいたデモニオを押した。だが、その時…

「トシジ!」
「う…うおおお!?」

体が球体に触れた瞬間、瞬きすると俺の景色は切り替わっていた。

「…な…なんだ…!?」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



「…ト…トシジ…」

俺は球体が消えたあと、トシジが飲み込まれる瞬間に落とした懐中電灯を見ていた。懐中電灯はトシジがいた場所を照らしている。

「…トシジさんは……多分…過去に飛ばされた…」
「……クソッ!………デモニオ…行くぞ」
「う…うん」

俺はデモニオと共に迷宮を進んで行った。俺は進む、トシジの分まで…!







ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー










「…」

チャリリ…ン

俺の前を自転車が通っていた。これは…何時代だ!?俺は近くにあった新聞紙を見た。

「1987年…」

比較的最近だ。しかし、早くあの迷宮に戻る方法を探さないと…だが何よりまず服装だよなぁ…このままでは怪しまれる。揉め事は避けたいしな。


ーーーーー



「…よし!」

リーゼントに長ラン、完璧だ。この時代の高校生はこんな服装だと思う…多分…

「…おい!テメェ!」
「あぁ?なんだよ」

ヤンキーみたいな奴に話しかけられた。怖いなぁ…

「テメェ…どこ高だ…?」
「え?…〇〇高校だけど…」
「そんな高校聞いたことねぇよ!…テメェよ…俺のシマでそんな格好してんじゃねぇよ…!」
「別に服装くらい自由だろ。つーかシマってなんだよヤクザかよ」

その時、ヤンキーは殴りかかってきた。あれ?なんか懐かしいな。

ドゴッ!

「おい!喧嘩だ!」
「アイツって△□高校の番長だぞ!あのリーゼント野郎死んだな…」

俺は顔面を殴れて少し怪我をした。なんか…見覚えがあるような………




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー




中学の頃はよく悪いことをしていた。例えば…

「…おいコラ!何ガン飛ばしてんだガキ!」











「…お…おい…誰か救急車呼べよ…」


わざとガン飛ばして喧嘩したりしていた。

「…おはようございます!ト・シ・ジ・さ・ん・!!!」
「………」

同級生で俺に逆らう奴はいなかった。

「…トシジさん…聞いてくださいよ…隣の町の奴がめちゃくちゃ強くてさぁ……ここらで幅利かせてるんですよぉ…なんか中岡って奴…」

なんで俺に言うんだよ…しかも俺そんな奴どうでもいいし……






「…ウラァッ!!!」

ドゴッ!

なんだよ……弱えじゃん……


ドゴォンッ!!!


「一発で気絶させたぞ!」

俺は強い奴に縋り付く小物が嫌いだった。

「…う…う…」

…俺がボコしたらコイツのために泣く奴がいんのかな……

「……」

…なんで俺泣いてんだろう…




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー








「…おい…アイツ…平然と立ってやがる…」
「……おい…仕掛けたのはそっちだからな…」








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