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第22話『ヴァンシャルロット流への道』
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《…間接的に倒すなら……刺客を送り込む…とか》
《別に構わねぇぜ?…ぶっ倒してやる!》
《けど…俺は君と勝負して負けたら魂は取れない……じゃあ…こうしよう!》
《なんだ?》
《俺は君に刺客を送り込む、君は刺客の相手をしながら俺を見つけ出して勝負をする、君が勝てば対価の魂は払わなくていい》
《完璧だ》
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「…デモニオ…」
「ああ…俺はデモニオと勝負することになった」
「ふふ…懐かしな…デモニオか……アイツは強いぞ?……力の勝負も…知の勝負も」
「上等だ」
「それで…お前はザインと共に迷宮の最深部に到達したわけだが……何か変わったことは?」
特に変わった様子はない。本当に強くなれてんのか?
「…特に」
「……それでは…丸太を斬ってみようか」
「…なんか…久しぶりに来たような…」
「まだ三週間も経ってないぞ」
「マジかよ」
正直、もう少し時間が経ってるかと思ったが、それほど経っていなかった。
「…一太刀だぞ?」
「分かってるよ」
俺は丸太に向かって思い切り剣を振った。
ザンッ!!!
俺の足元には丸太が転がっていた。正面を見ると半分になった丸太があった。
「やったな」
「ど…どうなってんだ…?」
「…このお題に挑戦してお前は気付かずとも…あるものを握った」
「なんだよそれ」
「…集中力だ」
「集中力?」
俺はあっけにとられていた。
「最初のお前は集中力が散漫だったが、工作を沢山したろ?…それに…強敵とも戦った筈だ」
確かに…工作は沢山したし、強敵には……ザインや明智軍……ブルゴーニュ公国軍…がいたな。
「…数々の強敵と戦う…工作をするなど…一つのことに対する集中力が高まっていったのだ…」
「マジか…すげぇぜ!俺!」
「…おいおい…お前の最終目標は吾輩と互角に渡り合えるようにかることだぞ?」
そう言ってテオスは丸太を持ち、なんと手刀で斬った。
「…ヤッバ……けど…お前人外じゃん…追いつけねぇよ」
「人外か…今の吾輩は人間だぞ?」
「え!?」
「人間になると…身体能力が激減してしまうが……お前がそう言うと思って人間になっておいた」
「えぇ……ホントだ…」
確かに…人間のような肌の艶もあるし、脈も通っている。
「…だが…お題をクリアしたんだ…褒美に吾輩の秘密を一つ教えてやろう」
「なになに!?」
「…吾輩は自分の力をコントロールできるのだ。今の平均的な成人男性の時は50%…そして、子供の姿の時が75%だ」
「あれで75かよ…」
「初めて戦った時か?…あの時は75%だったが、実際は5%も使ってないぞ?」
アレで5%以下だと…!?…なんて底知れぬ強さだ…!
「…先は遠いな…」
「案ずるな…鍛錬を怠らなければ吾輩の40%くらいには強くなれる…!」
「………」
テオスの圧倒的な強さを聞いた俺は、死ぬまでに修行終わるかなと思いながら、マンションに戻った。だが、丸太斬りの手応えはあった。このままいけば…
「…デモニオに勝つ為に何か教えてくんない?」
「……何か…か……そうだな…まずは戦闘技術だな」
「戦闘技術…?」
「ああ、集中力は手にしたが、技術が殆ど無い。獣のように戦っている状態だ」
「まあ…そうだな」
「技術は大切だ。吾輩が直接教えてやろう」
「マジすか!?」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「…先に言おう。剣には流派のようなものがある。だが、吾輩の流派は我流。オリジナルだ。だから、教えることはできん。盗め」
「分かった」
「…吾輩の剣はヴァンシャルロット流だ」
「俺の剣はヴァンシャルロット流だ」
「そこは真似しなくてよい」
そして、テオスはヴァンシャルロット流の基本的な構えをとった。利き腕に剣を一つ持ち、そのまま剣を構える…そんな感じだ。剣道とは違い、前には構えていない。
「…これが構え…そして」
テオスは剣を振った。まるで嵐のように。
「…こう」
「こうって…」
だが、初心者の俺でも気づいたことがある。ヴァンシャルロット流は剣を振る時、そのまま次の斬撃に繋げている。流れるような剣技だ。剣を止めることはない。
「…ああ、そうだ。ヴァンシャルロット流は攻撃を止めない。360度全てに対応するように全方位へ止めずに攻撃をする」
だから嵐のように見えたのか。
「…どうだ?」
「……できそうだな…頑張ったら」
俺は早速剣を持ち、ヴァンシャルロット流を真似てみた。
…なかなか上手くできない。何が足りないんだ…
「…ただ真似るだけでは駄目だ。模倣するのではない。完・璧・に・ヴァンシャルロットを演じることだ」
「どうやんだよ」
「…ふむ…トシジ…お前一回俳優になってこい」
「ええ!?どゆこと!?」
「…知り合いに俳優がいる。そいつに教えてもらうといい」
「演技とヴァンシャルロット流がどう関係すんだよ」
「行けば分かるだろう。お前が《演技》を会得する頃にはヴァンシャルロット流も取得している」
そんなもんなのか?俺はテオスに渡された地図の場所へ行った。
《…間接的に倒すなら……刺客を送り込む…とか》
《別に構わねぇぜ?…ぶっ倒してやる!》
《けど…俺は君と勝負して負けたら魂は取れない……じゃあ…こうしよう!》
《なんだ?》
《俺は君に刺客を送り込む、君は刺客の相手をしながら俺を見つけ出して勝負をする、君が勝てば対価の魂は払わなくていい》
《完璧だ》
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「…デモニオ…」
「ああ…俺はデモニオと勝負することになった」
「ふふ…懐かしな…デモニオか……アイツは強いぞ?……力の勝負も…知の勝負も」
「上等だ」
「それで…お前はザインと共に迷宮の最深部に到達したわけだが……何か変わったことは?」
特に変わった様子はない。本当に強くなれてんのか?
「…特に」
「……それでは…丸太を斬ってみようか」
「…なんか…久しぶりに来たような…」
「まだ三週間も経ってないぞ」
「マジかよ」
正直、もう少し時間が経ってるかと思ったが、それほど経っていなかった。
「…一太刀だぞ?」
「分かってるよ」
俺は丸太に向かって思い切り剣を振った。
ザンッ!!!
俺の足元には丸太が転がっていた。正面を見ると半分になった丸太があった。
「やったな」
「ど…どうなってんだ…?」
「…このお題に挑戦してお前は気付かずとも…あるものを握った」
「なんだよそれ」
「…集中力だ」
「集中力?」
俺はあっけにとられていた。
「最初のお前は集中力が散漫だったが、工作を沢山したろ?…それに…強敵とも戦った筈だ」
確かに…工作は沢山したし、強敵には……ザインや明智軍……ブルゴーニュ公国軍…がいたな。
「…数々の強敵と戦う…工作をするなど…一つのことに対する集中力が高まっていったのだ…」
「マジか…すげぇぜ!俺!」
「…おいおい…お前の最終目標は吾輩と互角に渡り合えるようにかることだぞ?」
そう言ってテオスは丸太を持ち、なんと手刀で斬った。
「…ヤッバ……けど…お前人外じゃん…追いつけねぇよ」
「人外か…今の吾輩は人間だぞ?」
「え!?」
「人間になると…身体能力が激減してしまうが……お前がそう言うと思って人間になっておいた」
「えぇ……ホントだ…」
確かに…人間のような肌の艶もあるし、脈も通っている。
「…だが…お題をクリアしたんだ…褒美に吾輩の秘密を一つ教えてやろう」
「なになに!?」
「…吾輩は自分の力をコントロールできるのだ。今の平均的な成人男性の時は50%…そして、子供の姿の時が75%だ」
「あれで75かよ…」
「初めて戦った時か?…あの時は75%だったが、実際は5%も使ってないぞ?」
アレで5%以下だと…!?…なんて底知れぬ強さだ…!
「…先は遠いな…」
「案ずるな…鍛錬を怠らなければ吾輩の40%くらいには強くなれる…!」
「………」
テオスの圧倒的な強さを聞いた俺は、死ぬまでに修行終わるかなと思いながら、マンションに戻った。だが、丸太斬りの手応えはあった。このままいけば…
「…デモニオに勝つ為に何か教えてくんない?」
「……何か…か……そうだな…まずは戦闘技術だな」
「戦闘技術…?」
「ああ、集中力は手にしたが、技術が殆ど無い。獣のように戦っている状態だ」
「まあ…そうだな」
「技術は大切だ。吾輩が直接教えてやろう」
「マジすか!?」
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「…先に言おう。剣には流派のようなものがある。だが、吾輩の流派は我流。オリジナルだ。だから、教えることはできん。盗め」
「分かった」
「…吾輩の剣はヴァンシャルロット流だ」
「俺の剣はヴァンシャルロット流だ」
「そこは真似しなくてよい」
そして、テオスはヴァンシャルロット流の基本的な構えをとった。利き腕に剣を一つ持ち、そのまま剣を構える…そんな感じだ。剣道とは違い、前には構えていない。
「…これが構え…そして」
テオスは剣を振った。まるで嵐のように。
「…こう」
「こうって…」
だが、初心者の俺でも気づいたことがある。ヴァンシャルロット流は剣を振る時、そのまま次の斬撃に繋げている。流れるような剣技だ。剣を止めることはない。
「…ああ、そうだ。ヴァンシャルロット流は攻撃を止めない。360度全てに対応するように全方位へ止めずに攻撃をする」
だから嵐のように見えたのか。
「…どうだ?」
「……できそうだな…頑張ったら」
俺は早速剣を持ち、ヴァンシャルロット流を真似てみた。
…なかなか上手くできない。何が足りないんだ…
「…ただ真似るだけでは駄目だ。模倣するのではない。完・璧・に・ヴァンシャルロットを演じることだ」
「どうやんだよ」
「…ふむ…トシジ…お前一回俳優になってこい」
「ええ!?どゆこと!?」
「…知り合いに俳優がいる。そいつに教えてもらうといい」
「演技とヴァンシャルロット流がどう関係すんだよ」
「行けば分かるだろう。お前が《演技》を会得する頃にはヴァンシャルロット流も取得している」
そんなもんなのか?俺はテオスに渡された地図の場所へ行った。
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