ディミオルゴ=プリェダーニエ

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第29話『タロットカードを持つ少年』

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「…やぁ」
「ああ!?」

ジェイと家に帰っている時、私達に話しかけてきた子供がいた。

「…んだよガキ!」
「そんなに敵意を剥きださないでよ……君にあるものプレゼントしにきたんだ」
「…プレゼントだと…」

すると、子供は一枚のカードを取り出した。カードには鎌を持った骸骨が描かれている。

「…君は…《死神》がいいかな…」
「何がだよ」
「タロットカードだよ!」
「……あ!…まさかお前!トシジの言ってた少年Aって奴か!?」

今気付いたんだ……カードを出した時点で気付くでしょ…

「……トシジ…?…というか僕の名前知ってたの?」
「…聞いてたから…」
「へへ……カードをあげて俺を手下にしようってか…そうはいかねぇよ!!」
「…ええ!?……別にそんな事しないけど……僕は100%善意でカードを渡してるんだ…!…僕がそんな悪い人に見える?」
「おお…見えねぇな…」
「何貰おうとしてるの…!」

カードを受け取ろうとしているジェイを私は止めた。

「…まだ悪い人か良い人か分からないよ…!」
「おお…そうだな」
「…良い人……だよ……信じてもらえないかもしれないけど…」

子供は少し小さい声で言った。そして、私は一つ気になった事を尋ねた。

「…何故カードを人に与えてるの…?」
「……僕は不幸な人にカードの能力を与える…人助けってやつだよ!」
「…それで能力を手に入れた人を私欲の為に利用してるの…?」
「してないよぉ!…そんな酷い事しないよ!」

子供は手を左右に振りながら言った。見た感じは本音の様な気がする。

「…カードは貰わねぇよ!…俺は無欲だからな!」
「……そっかぁ…君みたいな人にこそ使ってほしいんだけどなぁ……それじゃあ…別の人を探すよ!…じゃあね!」

子供は手を振りながら夜の闇へ消えた。

「…っへ!…別の下僕を探すのかぁ!!」
「下僕なんか作らないよ!!」

ジェイがそう叫ぶと遠くで子供の声が返ってきた。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー





「……そんな弱き老人の如き斬撃でこのトシジを斬ろうなどとは…笑止千万!…片腹痛いわ!!!」
「ぐわぁぁぁぁ!!」

『トシジの勝利です』

俺は同級生で友達の世良と百合川と共にゲームセンターに来ていた。

「…鈴木も早く容態がよくなると良いな」
「そうだな…」

そんな時、俺たちがゲームをしているとガタイのいいオッさんが入ってきた。

「…おい、トシジってガキ知らねぇか?」
「し…知りません…」

「…おい…お前なんかしたのかよ…あいつらお前探してるぞ…」
「知らねぇよ!」
「…あれはどう見たってヤクザだろ!」

俺は心当たりがなかったが、思い出した。デモニオが俺を殺せと《東龍連合》とやらに言っていた。

「…心当たりあるかも…」
「お前!…マジか」
「…トシジ…お前アイツらになんかしたのか?」
「してないけど……目をつけられてんだ」

すると、百合川が立ち上がった。

「…何もしてねぇんならいいわ」

そう言って百合川は東龍連合に近付いていった。

「…なんだ…ガキ」
「……」

バキッ!!

「…このガキ!!…いきなりなん…」

ドゴ!!

「……終わり」
「うぉぉ…」

百合川は格闘技を駆使して東龍連合をあっという間に倒した。百合川は普段、寝てばっかりで頼りないが、実際はとても強い。なんでも暗殺者の家系らしい。家は山奥にある和風の豪邸だ。羨ましいぜ…

「…暗殺者の息子なだけはあるな。俺にも教えてくれよ」
「…また今度な」

俺たちは騒ぎになる前にゲームセンターから離れた。






「…じゃあな!」
「気を付けろよ!!」

俺は百合川たちと別れ、マンションに向かっていた。

「…クッソ…今度の相手は裏社会組織か…ジェイにでも頼もうかな」

俺は夕方の空を見ながら道を歩いていた。そんな時

ドンッ

[…すいません!]

俺に小学生がぶつかってきた。

「気を付けろよ!」
[はい!]

そう言って小学生はもう一人の小学生の元へ走っていった。俺もあんなんだったのかな。

《お兄さん!》

さっきの小学生によく似た子供に話しかけられた。よく似てるな、双子か?

「…なんだ?」
《実は…行きたい場所があるんだけど…》
[…ごめんなさい!…ぶつかった上に道まで聞いて…]
「別にいいよ」

俺は地図を借りて、目的地を見た。

「…あぁ…工具店か」

そういえば、新しい工具が欲しかったんだよな。

「よし!…俺が案内してやる!」
[いいの!?]
《ありがとう!》

俺は小学生二人を連れて工具店に歩いていった。






「ここだ!」

俺たちは少し歩いて工具店に着いた。

[ありがとう!お兄さん!]
《ありがとう!》

俺は工具店に入っていって工具を見ていた。

「…うお!…なんだよこれ!」

最新のドライバーだ!…先端を様々な大きさにできて+と-両方ついているドライバーは持っているが、これはなんとはんだごて機能が追加されているらしい!

「すげぇ…こんなのが発売されてたのか…」

俺は買おうと思ってそのはんだごてドライバーを持ちレジに並んだ。前には小学生たちが並んでいる。

「お前らはここに何の用があったんだ?」
[ああ!…これが欲しかったんです!]

ノコギリやハンマーを持っている。親から頼まれたおつかいか?

「…ノコギリか…そのノコギリよりもこっちのノコギリの方が切れるぜ!」
[え!?ホントに!?]
《お兄さん工具のことよく知ってるんだね!》
「まぁな…工作が好きだしな」

俺たちはそれぞれ工具を買って工具店を出た。小学生は俺とは反対の方向だ。

《お兄さんありがとう!》
[また工具の事教えてね!]
「おう!」

俺はそのままマンションに戻っていった。






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