ディミオルゴ=プリェダーニエ

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第43話『ライダーマンの激情』

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「おい!ライダーマンだ!!」
「すげぇ!…なんかの撮影か!?」

俺が子供を追いかけているのを見て人々は写真を撮ったりしている。すると子供は車に乗り込んだ。

「おいおい!…免許持ってんのか!」

子供はそのまま車で逃げようとしている。俺は【ライダーマン・ビースト スーツ】のベルトのボタンを押した。すると身体の様々な部分からジェットの噴射口が出てきた。

「これで追いつける!」

俺は急いでジェットを発射して走り出した。



ドドドドドドドッ!!


早い…!…しかしこれは身体にかかる負担が凄い。次の日に全身筋肉痛だな…そして俺は高速道路で追いついた。

「…ヤバ……」
「待ちやがれ…!」

俺は車とほぼ同スピードで走り続けた。








ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー








「……クソ…」

そろそろ限界だ………俺は東京にいつの間にか戻っていた。すると子供の目の前が車で渋滞している。今だ!

「…終わりだ!」

俺がジェットをしまって車に近づいた瞬間、子供はまた逃げ出した。

「…そろそろ鬼ごっこはお開きにしようぜ!」
「……それもそうだね!」

俺は走りながら言った。そして、しばらく追いかけていると子供が立ち止まった。

「…今度こそ終わりだ」
「ふふ…皮肉だね。まさかライダーマン・ビーストの敵がライダーマン・ビーストなんてね」

子供はこちらに振り向くと仮面を取った。俺は驚愕した、その子供はライダーマン・ビーストの一期を演じた天才子役の長谷部君だった。

「…何で…長谷部君が…」
「それよりも、僕が何も考えずに逃げていたと思っていたの?」
「何?」

すると証明がついて俺たちの周りを照らした。そこには沢山の人が立っていた。ここは!

「…ライダーマン10周年記念会場…!」
「うん!…最後だから言っとくけど、僕の能力は《世界》のタロットカード。人々の記・憶・を上書きする能力さ。ここの人々には[ライダーマンは人間の敵だ、見つけたら殺せ]と今吹き込んだ」
「…ライダーマン……殺す!!!」

周囲の人々は一斉に俺に襲いかかってきた。

「くッ!!」
「…今は深夜だし街は広いから大阪の街では効果が薄かったけど、ライダーマン10周年記念会場は24時間開館だ!…人も多いし狭い!」
「クソ!」

民間人には下手に攻撃できない!……どうするか………こうなったら…

「…無理矢理押し切る!!」

俺は人々の上へジャンプした。そして長谷部君の元へ突っ込んだ。

「…うわ!」
「捕まえた……ライダーマンの身体能力はすげぇぜ!」
「…は…離せ!」
「嫌だね、捕まえるのに苦労したから。能力を解いたら離してあげるよ」

俺は長谷部君を捕まえたまま、会場の天井を突き破り、屋根に着地した。長谷部君は俺の腕の中で暴れている。

「…ったく…一旦静かになってもらうしかないな」
「嫌だ嫌だ嫌だ!!」
「どうしたんだ…いきなり…」

長谷部君は涙目になっている。そして、泣きながら言った。

「失敗したら駄目だ……だ…誰も見てくれなくなる……」
「あ…?」
「ごめんなさい!…ごめんなさい…」

長谷部君は額から凄い量の汗をかいている。

「おい!…どうした!…大丈夫か!?」
「…ト…シジ…」
「いきなりどうしたんだよ…」
「…僕を…殴るの…?」
「ああ?…何もしねぇよ、てか能力を解けよ。下からハシゴ持ってきてる奴がいるんだ」
「………」







その後、俺は長谷部君から能力を解いてもらった。そして、俺は長谷部君を近くへ座らせた。

「…解いたよ…」
「あんがとな、落ち着いたか?……それで…見てくれないとかごめんって何だよ」
「……僕は…親の道具なんだ…だから失敗したら…痛い思いをする…」

どうやら長谷部君は望まず子役になったようだ。そして、失敗したら親に虐待を受けていたらしい。さっきは俺の言った『静かになってもらうしかないな』を聞いて殴られると思ったようだ。

「主役から外されて、僕は親から逃げたんだ…もし会ったら殺される…」
「………」

俺は長谷部君の記憶を読み取った。そして理解した。

「…だけど…この能力があれば再び主役になれる…」
「……そう言うことか」

俺はその後、長谷部君と西映本社に行き、経緯を話した。







「…すみません!…衣装を改造してしまって…」
「……あぁ…本当に新人が…あのライダーマンだったのか…」
「…スーツはもっと見てみたいが、それよりも、長谷部君、それは本当か?」

賢治監督が長谷部君に聞いた。

「…うん……」
「薫!!」

大声が聞こえ、俺たちは後ろを振り向いた。そこには男と女が立っていた。どうやら長谷部君の親らしい。

「…この野郎!…何処ほっつき歩いてた!」
「コラ、駄目だろ!…子供を虐めたら!」

俺は長谷部君の髪を引っ張る男の腕を掴んだ。

「…なんだお…ぐぁぁぁ…!」

少し力を入れると男は髪から手を離し、その場にしゃがみ込んだ。

「ちょっとアンタ!…何なの!?…夫を離しなさいよ!」
「るせぇな…お前らだってこのくらいのことをこの子にしただろ?…アンタらが痛めつけたからこの子は悪魔の洗脳すら効かねぇ程の悪意を持ってしまったんだ。そこまでこの子を追い込んだお前らを俺は許せねぇ」

そして俺は男を突き飛ばし、声を荒げて言った。

「薫には二度と近くな」

女が男を立たせて、二人は俺たちの目の前から去った。















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