ディミオルゴ=プリェダーニエ

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第49話『皇帝の策略』

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~~~~~~~~~~~~~~~~~


「…うぃ~」

海堂はXによって度数の高い酒を飲まされ泥酔しており、Xが肩を持ち、ホテルに運んでいた。







ーーーーーーーーーーーーーーーーーー







「…そんじゃあ、トシジも配置についたし。そろそろか」

VIPルームに戻ると海堂は酔った勢いでXを押し倒した。

「…そろそろ…始めようか…」

そう言って泥酔している海堂はXの服を剥ぎ取った。

「…あぁ…?…お…男…!?」
「へっ!…この変態野郎が!…下心丸見えだぜ!」


ドガッ!!


「ぐわッ!?」

俺は海堂を蹴った。




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



ドガッ!



「なんだ!?」
「ボスの部屋からだ!」

「…よし」

俺は騒がしいVIPルームに入っていった。

「…なんだお前は……ぐふッ!?」
「な…なにも…ぐあッ!!?」

俺は護衛を片っ端から倒していった。そして、海堂のいる部屋に入った。

「……トシジ…!」
「よう…また会ったな」
「…そうか…俺はまんまとハニートラップに引っかかったらしい…」
「女じゃねぇよ…馬鹿が!」

そう言うとXは海堂に向かって殴りかかった。

「…《皇帝》は身体能力が15倍になる単純な能力だ!…さっさと倒すぞ!」
「ああ!」
「…クソ…」


ドガッ!


「…ぐッ!」
「オラァ!!」


バキャッ!


「…ぐぁぁ…!」

海堂は俺たちの猛攻をガードしているが、着実にダメージは入っている。

「…流石の《皇帝》も一対二は分が悪いようだな!」
「トドメだ!!」


ドゴォォ…ン


俺は思い切り殴り飛ばした。海堂は壁にぶつかり、その場に倒れた。

「…はぁ…はぁ…やるな…」
「……!?」
「…へへ!…《皇帝》も終わりだなぁ!!!」
「待て!!」

俺は海堂に更にトドメを刺そうとするXを止めた。

「…んだよ…!」
「……そいつは…《皇帝》では無い!」
「なに!?」
「………」

海堂は黙っている。すると、Xが胸ぐらを掴んで問いただした。

「どういうことだ!?」
「…トシジの言う通りさ!…俺は《皇帝》じゃない!」
「あぁ…!?」
「…ただの人間だ…本物の《皇帝》がこんな弱い訳ねぇだろ…」

人間…能力者では無いようだ。海堂は笑いながら答えた。Xは海堂を突き放して言った。

「《皇帝》の影武者ってか…本物はどこだ」
「…護衛に守られている俺の元まで到達して護衛も倒したんだ…合格だ…案内してやるよ」
「合格…?」
「ああ…《皇帝》は強い人間が好きだからな。俺すら倒せないような奴なんかは…肉片にされて終わりだ」

《皇帝》…やはり強そうだな…

「…じゃあ案内しろよ《皇帝》の元へ」
「ああ…《皇帝》も待ってることだしな」

俺たちは海堂の車に乗って、マリンリゾートホテルを後にした。海堂…怪我してるのに運転できんのかよ…









「…ここだ」

海堂は海岸近くに車を止めた。

「…ああ!?…なんもねぇじゃねぇか」
「……あれだよ」

海堂が指差した所には船が浮かんでいた。大きな船だ。

「…ここにボートを停めてある。これで行くんだ」
「…ったく…なんで船にいんだよ」

俺たちはボートに乗り、海に浮かぶ大きな船に行った。


「…《皇帝》はこの中だ」
「……やっと《皇帝》と会えるぜ」
「《皇帝》…デモニオの有力な情報が手に入る…」

俺たちはドアを開けて入った。そこには

「……やぁ…また会ったね。トシジ…とX」
「…美樹…!?」

間違いない…美樹だ。どこをどう見ても。

「…アンタだったか《皇帝》は」
「…それで?…僕を倒す…のかな…?」
「当たり前だ!…俺はタロットカード使いを倒すのが目的だからな!」
「…だよね。だけど先にトシジ、君に話がある」
「俺に…?」

Xは啖呵を切っていたが、美樹はそれを無視して俺に話し始めた。

「…デモニオの情報…教えようか?」
「は?」
「兄ちゃん!…駄目だろ!」

海堂が突然叫び出した。美樹はまぁまぁと言って続けて話した。

「…たしかに僕はデモニオからの指令で君に刺客を送った。それはあの悪魔が僕より強いから仕方なくやっていたことだ」
「…それは知っている。記憶を読み取り、洗脳されていない者から教えてもらったからな」
「…悪魔に背けば死は免れない…だが状況が変わったんだ」
「…どういうことだ」

美樹は不敵な笑みを浮かべて答えた。

「…あの悪魔を倒す方法を思いついたのさ」
「なんだと!?」
「それを遂行できるのはデモニオと『ゲームで勝つと魂を奪われない』条件をつけた君だけだ」
「…詳しく」
「おい!…話はまだか!?」
「…兄ちゃん…悪魔を倒すって…本当にアレをするつもり…?」
「勿論」

海堂は少し不安な表情を浮かべている。Xは戦えなくてイライラしてるのかドアを蹴って外へ出ていった。

「…単刀直入に言うね。デモニオが君に負けたらデモニオは大ダメージを食らう。そして重症のデモニオを倒せばいい!」
「…負けたら?」
「うん!…デモニオは何がなんでも魂を奪うために願いを叶えた人間が条件を満たせるようにする。君の場合はタロットカード使いを血眼になって探して洗脳して刺客として送り込んだ」
「…要するに…デモニオは魂を奪うため、条件をクリアさせようとする。それをクリアさせないようにするってわけか」
「そう!…そういうこと!」

デモニオは魂を取られる条件を決めさせる。『タバコを吸ったら』…『女とデートしたら』…それらでは物理的にも知的にもデモニオを負かすことはできない。だが『ゲームで勝つ』ならばゲームで勝てば条件は無くなるからデモニオを負かすことができる。

「…その作戦をデモニオに聞かれないようにわざわざ船をチャーターした甲斐があったよ!」
「そんな事のためにチャーターしたのかよ…」









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