オメガ判定は一億もらって隔離学園へ

梅鉢

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2年生編

24

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 ボタンを外されたシャツ一枚はまだ袖を通された状態だが、他はとっくの昔に剥ぎ取られている。
 朝永はときどき深く息を吐きながら、ゆっくりと俺の中を指で慣らして行く。

 それまでどこか余裕を持っていた俺だが、いざ指を入れられそうになった時は「無理無理、無理無理無理無理無理っ死んでも無理っ」と喚いてしまった。しかし容赦のない朝永はローションをたっぷりと入り口に塗りこませて難なく侵入してきた。それも半笑いで。


 朝永になりたい、精神的に混ざってみたいと思い、脳みそを混ぜたらいいじゃん、と自分でもおかしいなと思いつつ、でもそれしか混ざる方法を考えられなくて。でも脳ミソを出す段階で物理的に無理で。でも他に混ざる方法があるじゃん、誕生日を口実にしたらいいじゃん、と自分の中にするんと入り込んできていたけど、実際の感触に脳みそが付いていかなくて慌てるばかりでなんとも情けない。

 俺のことを大好きでいてくれるのに、どこか掴みどころのない朝永。そんな朝永と一つになってみたいのは本当なのに。朝永と混ざってみたら、また何か朝永を分かれるかもしれないし、朝永と精神的にも近くなれると思うのに。親兄弟、友人、他の誰でもない、俺だけがこうやって朝永の一番近くにいられるのだ、それも実感したかった。

 俺が痛くないように指を動かし、ただただ孔を広げるような作業を繰り返していた。単純な作業に見えるが、朝永は眼を細めてずっとそこに集中して見ている。二本、三本と指を増やされても違和感しかなくて、でも広げるだけなく、内部をそろそろと撫でられ始めたら腹の中が妙に熱くなった。
 内臓を撫でられる気持ち悪さもありつつ、もどかしさもあり。
 ローションを足されてすべりをよくしてから、朝永はゆっくりと指を出し入れし始めた。出るときの排泄感に、入ってくるときの異物感。擬似挿入みたいで一気に恥ずかしくなった。
 ぎゅっと足を閉じると、朝永が膝を噛んでくる。それも容赦なく。しぶしぶ足を広げる格好になると歯も離れていった。

「あ、いっ、もう、恥ずかしいんだって」
「うん」
「や、うんじゃないし」
「かわいい」
「話通じない……」

 ずっと孔を弄られながら凝視されていては恥ずかしさが強すぎるのと違和感で背中も尻も落ち着かない。
 しかし朝永が出し入れをやめ、腹側の腸壁に向かって指の腹でぐりぐりと押されるともぞもぞが倍増した。

「~~~っ。……??」
「……かわいい……」

 そこばかりを弄られ、うーっと唸ってしまう。自分の意思に反して腹が時々ビクッと動き、小さくなっていた中心は少し緩み始めた。
 朝永は空いている手で緩んだそこの根元を掴み、ブルブルと上下に揺らした。

「ちょっ、何してっ、ああ、やだっ」

 俺の急所で遊ばないで欲しいと思ったら、ぎゅっと力任せに握られる。体全体に力が入り、後ろの朝永の指を締め付けてしまうが、そんなことはお構いナシに朝永は弱い場所を攻め続けていた。より感じられる朝永の指。もぞもぞの奥から発見してしまった僅かな快感を無意識に追ってしまう。

「うぅんっ」

 ずるっと引き抜かれて尻に冷たい空気が流れたが、前をゆるゆると扱かれているので地味に気持ちよく、今度はそっちに意識が向く。
 ひくつくそこにあてがわれた凶暴なものが遠慮なく入ってこようとした。狭い入り口(本来は出口)は拒絶をしているが、ローションを塗りまくっただろう朝永の先っちょは、痛みを伴いながらもぬるっと入ってきた。カリがおさまるまでは押し込みが強かったが、入ってしまえば朝永もそこでジッとしてくれた。

「い、……痛いよ」

 感動も何も無く、ただただ痛い。
 こんなんで朝永と精神的にも混ざれるんだろうかと疑問すら湧く。
 が、空調の効いた室内にて、裸でも寒くない程度になっているだけなのに、朝永の額には汗が浮いていた。腹筋を動かしながら呼吸する朝永の肌もそっと触れてみた。しっとりと汗ばんでいて、暑くないのにどういうことだろうとさらに疑問。

「朝永汗すごいよ」
「ん」
「……なんかしゃべってよ」
「……声を出したら夢から覚めちゃうかもしれないから」
「夢でこんなに痛いなら現実ではもうヤりたくないな……」
「俺はずっと入っていたい」

 みちみちに広げられた孔、その結合部を指でそっとなぞられる。
 ゆっくりと体を起こした朝永はローションを手に出し、少し温めてから繋がったそこに塗りつけた。ついでのように玉を掌で柔くこねられ、そこから陰茎に手が伸びてぬるぬるの手で軽く扱かれた。朝永の硬くて大きな手で包まれるように弄られるのは気持ちがいい。尻の違和感は消えないが、痛いよりは気持ちいいほうがいいのでそこに集中した。

 シーツに投げ出された俺の右手を恋人繋ぎにし、ぐっとシーツに押し付けられる。色気をたっぷり含んだ朝永の瞳が迫り、ゆっくりと瞼を下げた。唇を合わせ、口を開けると朝永の舌がすぐに絡んできた。舌の付け根や歯茎を弄られ、混ざり合った唾液が喉に降りてくる。こく、と小さく喉を鳴らして飲み込んだ。
 満足そうに鼻を鳴らした朝永は、顎から首輪、鎖骨と口付けていく。そして違和感を思い出させるよう腰を押し進めていた。孔の痛みに腹の圧迫感に苦しいが、耳に届くキスの音が静かな室内に響いて、それだけは妙な気を起こさせる。腕を解放されたが、今度は乳首で円を描くようにこねられて痛みも散漫になった。

 さらにグッと奥に入り込まれ、もう無理だと思って朝永の胸を押した。これ以上は入ってきて欲しくなかった。ぎゅうぎゅうで体が辛かった。

「も、むり……入んないよ」
「うん。ごめん。かわいい」
「あ、ダメだってっ」
「分かった。全部入れないから、動いても良い?」
「……んー、今くらいまでなら……」

 入れればきっと擦りたいし出したいだろう。そんな男心は分かるので(童貞だけれども)今入っている分は出し入れをヨシとしてみた。
 朝永はその通りにしてくれ、これ以上は入ってこず、ゆっくりと引きまた少し入ってきては引いてを繰り返した。もどかしいだろうなと思いつつも、本能のままに動かれたらきっと俺の尻穴は大変なことになるので今日はこれ以上を許せない。
 何度か出し入れされると、先ほど追加したローションのせいなのか慣れたせいなのか、朝永の動きがスムーズになった。俺の違和感は消えないが、朝永の気持ち良さそうな顔を見ることで俺も気が高ぶってくる。
 朝永を飲み込むそこから視線が動かない朝永だったが、俺が朝永を見ていることに気が付いて右の口角を上げて不敵に笑った。

「そんなエロい顔して俺を見てたの。痛くないの?」
「い、痛いけど。え、えろい顔なんてしてないし」
「しているよ。じゃあ、ここ好きかな」

 少し上体を後ろにやった朝永は突き上げるように浅いところを擦ってきた。さっき指でいじめられて落ちつかなくなった場所だ。

「え、あ、あ、やだっ」
「うん、ヤなとこなんだね」
「や、やだって、あっ」

 ぐぷぐぷと変な音が響き、朝永は楽しそうにそこばかりを攻めてくる。

「ああっ、ともながっ、やめ、……あっ」
「……あー……しまる」

 揺れる体を縮ませていると、朝永に腕を取られ、自分の膝裏に持っていかれた。足を抱いていろということだろうか。なすがまま足を抱くと、露になった腿の裏をさらに朝永が押さえつけてきた。そうやって中を擦られていると体の奥が疼き始める。届かない、未知の場所は何かを求めるように朝永を受け入れていた。そして朝永もソレを察知でもしたのか、いつの間にか朝永の体と俺の尻がピッタリとくっついているほど奥までハメられていた。朝永の太いのが俺の中を一杯にし、体ごと揺すられる。浅いソコも、届かなかった奥も満たされ、ただただ喘いだ。

 だらしなく蜜を垂らしている俺の中心も、朝永の手によってぐちゅぐちゅとローションを使いながら擦られた。前を擦られる気持ちよさも、後ろと連動しているかのようだった。根元から先までゆるく搾るよう擦られ、射精感が強くなってきた。

「あっ、んっ、やばい、でそうっ」
「ん、出していいよ」
「あ、もう、後ろ、やめっ、でるっ、でちゃうって」
「うん。出して。見せて」
「ああっ、……っ、」
「……夜詩人」
「むぅ、んっ」

 びゅくびゅくと白濁で朝永の手を汚す。最後まで出し切ると朝永は俺に思い切り体重を乗せ、口付けてきた。
 腰をぐっと押し付けられる。朝永の腹筋がゆれ、呼吸が乱れた。そして俺の中の朝永がドクンと動くたび、腹がぎゅうっと切なくなった。朝永の射精は長く、鼻から抜ける息はずっと興奮をしていた。
 朝永が離れていくまでそうやってくっついて口付けを繰り返した。



 あのあとほぼ失神するように眠ってしまった俺は、1時間ほどして目を覚ました。朝永があらかた体をキレイにしてくれたようだったが、一緒に風呂に入ろうと誘われ、横抱きで連れて行かれた。
 丁寧に隅々を洗われ、朝永はまた勃起していたが見てみぬふりをした。ソレをどうこうする元気は俺にはない。突っ込みも無理。どうやらきちんと避妊具を使用してくれたようだった。いつ付けたのか不明だし、手馴れすぎているのではとちょっと癪に障ったが、「夜詩人を大事にしたいから」と言われて許した。自分でも単純だと思うがそれがいいところだと開き直る。
 その後は孔に軟膏を塗られ、体も揉み解してくれた。至れり尽くせり、殿様みたいだ。
 背中をマッサージされ、涎が垂れそうになっていると朝永が話しかけてきた。

「俺としては嬉しかったけど、どういう心境の変化かなのかな」
「へ?」
「誕生日だから?」

 ああ、セックスのことか。
 口にたまった涎を吸い、ぼんやりとする頭で思い起こす。

「朝永になってみたかったんだよ。朝永と一つになるにはどうしたらいいかなって。さっきも言ったけど脳みそ混ぜられたらいいけどできないし」
「その辺が少し理解に苦しむんだけど」
「ああ、うん。いいよ。俺がそう思っているだけだから」
「それは俺が好きってことでいいの?」

 セックス前の俺の言葉を借りた朝永。

「朝永なんて大大大好きだよ」

 ははっと笑うと、背中にべちゃっと重みが増す。ぎゅうぎゅうに締め付けてきて、苦しい。

「17年しか生きてないけど、今日が一番嬉しい誕生日だ。夜詩人に会えたことの次に嬉しい日。夜詩人。会えたことに感謝しかない。俺を選んでくれてありがとう。一生大切にする。好きだよ。好き。俺だけの夜詩人。ずっとそばにいて」

 低く、静かに、淡々と言葉を吐いた朝永。でも重みを感じた。


 2年生編おしまい

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