壁に飾られ男達は淫欲に溺れる

五月雨時雨

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壁に飾られ男達は淫欲に溺れる

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壁に開けられた穴に入れさせられた頭部は、呼吸用のパイプを取り付けられた柔らかな素材で緩み無く絞め付けられどんなに力を込めても引き抜けないよう拘束されてしまった。
これだけでも、男達は苦しい状況へと追いやられている。天井を見上げるような角度で頭部を固定された男達は常に首への強い負担を感じさせられ、身に着けていた衣類を一つ残らず剥ぎ取られた裸体は不自然に仰け反った体勢を強いられている。
だが、男達を捕らえた者達はすでに満足な抵抗を行えなくなった哀れな男達に容赦無く追加の拘束を与えた。それは、手足への拘束。頭部と同じように手足も壁の穴へと無理矢理に入れさせ、自力ではどうやっても手足を壁から抜けないよう二の腕から先と膝から先をきつく絞め付けて自由を奪ってしまったのだ。
絶えず背骨が軋み、節々が痛む苦悶の格好。何も見えず、何も聞こえず、手も足も言葉も出せない惨めな姿。そんな無様な男達を作り出し、まるで剥製でも飾るかのように五人の情けない裸体を一つの壁に並べた残酷な男達は、丸出しの男根を揺らして無駄な足掻きを繰り返す男達を眺めて笑い、嘲りの視線を浴びせていた。
自分達の邪魔を幾度となくしてきた男達が、身動きを完全に封じられた肉体をくねらせている。かつて自分と対峙し、敗北の屈辱を味わわせた五人が自分が味わった以上の屈辱を味わいながら裸体を無意味によじらせている。
最高の娯楽を目で愉しみ、心に充足感と優越感を募らせていく数十人の男達。汗に濡れた裸体が必死にもがく様を堪能し、表情と目を輝かせていく残忍な男達。そんな男達の目の色が、表情が、変わった。部屋の扉が開き、遅れてやって来た仲間の声が聞こえたからだ。
これで、全員が揃った。捕らえた五人を本気で弄び、悶え苦しむ光景を愉しむ準備は整った。遅れてきた仲間が五人を鑑賞する人の輪に加わる。それを確認した一人の男は手にしていたリモコンを他の全員に見えるよう高く持ち上げて小さく揺らすと、親指を使ってリモコンの赤く丸いボタンをぐっと押し込んだ。
それは、壁に埋め込んだ五人の呼吸用のパイプに薬品を流し込む機構を作動させるボタンだ。ただ呼吸のためだけに五人の口に噛まされていたパイプに、気体状の薬品が流し込まれる。当然、それを拒む術など五人には無い。
唯一の呼吸孔であるパイプに強力な媚薬ガスを送り込まれた五人は、抑えきれずに湧き上がる媚薬による発情に苛まれながら、淫らに火照っていく裸体をじたばたと暴れさせることしか出来ない。
五人は媚薬の効果で張り詰めさせられた男根をめちゃくちゃに振り乱し、力の源であるスーツを剥ぎ取られた裸体を仲良くガクガクと痙攣させ、ヒーローとしての誇りと人間としての理性を失いながら淫猥に追い詰められる自分達の悶絶を悪の組織の男達に最高の娯楽として晒すことしか出来ないのだ。

「うぉ、あ、うぅ、んぐっ……!」
「っぅ、うぅ、ふぅ、ぶふぅぅ!」

頭部を包み込む壁の仕掛けごしにかすかに聞こえてくる甘く歪んだ悲鳴を聞きながら男達は我を忘れて身悶える五つの裸体を細めた目でじっくりと観察し、正義に属する五人の男が淫欲に溺れていく過程を仲間と共に味わいつつ、ヒーローを自分達の手に堕とした至福の事実を改めて胸で噛み締めるのだった。
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