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虎は熟成した肉体を客の元へと届ける
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空間内に充満した熱気が、裸体を絶え間無く火照らせていく。心地良い温度と湿度を自動で保たれているサウナ内に漂う熱が、男達の身体をじっとりと湿った状態に仕立て上げていく。
人ならざる者の証である体毛が、肌から噴き出した汗を吸って濡れそぼる。本来なら不快であるだけのその感覚を味わいながら、獣人の男達は雄々しく鍛えられた裸体を昂ぶらせていく。
硬く勃起した男根の様子を他の獣人に見せ付けながら、発情を膨れ上がらせていく。乳首を弄りたい。男根を扱きたいという欲望を熱と淫欲に蝕まれた思考で抑え込みながら、だらしなく開いた口から唾液を零しつつ忍耐を継続する。
そんな己を淫らに律する雄の獣人達が無言で待ち続けている空間に、電子音が鳴った。それを耳にした獣人達は一様に顔を上げ、入り口の上に設置されたモニターに期待を込めた視線を寄せる。
そうして注目が集まったモニターに映し出されたのは、一人の獣人の名前と三桁の数字。安堵と至福を剥き出しにした表情を浮かべつつ立ち上がった虎の獣人の名前と、その虎を指名した客が待つ部屋番号を表わす数字だった。
「はぁ……く、ふっ」
ほんの少し身体を動かすだけでも、全身の体毛を濡らした汗があらゆる箇所から滴り落ちる。尻尾を寄らす動きすら、汗を吸った重み故に平時の状態とは比べ物にもならないくらいに不自由な物となっている。
そんな状況を愉しみ、羨望の眼差しを浴びつつサウナを出た虎獣人の男は扉の前に置かれていたペットボトルを一本手に取りその中身である媚薬混じりの水を躊躇い無く飲んで発情を更に加速させながら、裸体の熱が引かない内にとエレベーターに乗り込んでの移動を始めた。
「っ、あぁ」
もうすぐ、この汗塗れの身体を気持ち良く可愛がって貰える。自分でも匂っていると分かるくらいに汗の香りが染み付いたびしょ濡れの裸体を、お客様に責め立てて貰える。
汗に濡れた自分達の肉体を客が待つ部屋へと運ぶ為に用意されたエレベーターの振動を感じつつ乳首と男根の硬度を引き上げた虎は、空となったペットボトルをエレベーター内に設置された籠に放り込むと間も無く開く扉の前で足をがに股に開き、張り詰め切った男根を強調するように両手をその左右に添えつつ、扉が開くと同時に自分を待ち望んでいた客へと歩み寄りながら決められた台詞を、自らの欲望をそれに重ねる形で口にした。
「お客様、ご指名ありがとうございまぁす。今日は俺のこの汗だくの身体をたっぷりと嗅いで、苛めて、愉しんで帰ってくださぁい」
床に敷かれた絨毯を汗で汚し左右の手を脇にあてがった男根をはしたなく踊らせる腰振りを行いつつ接近する虎の熟成された体臭を堪能しながら、汗に塗れた男が性的な奉仕を客に捧げる爛れた嗜好の店に自らの意思で所属し悦んで高まりきった裸体を披露する虎の蕩けた顔や淫猥な態度を満喫しながら、客である人間族の男はいつも通りの痴態を提供してくれる虎に充足の笑みを返しつつ、何度触れても堪らない汗に湿った体毛の感触を手で愉しみながら早く触って欲しいとねだるように脈動している男根ではなくその湿った体毛の中で真っ赤に染まって自己主張している左右の乳首へと、指を嬉々として這わせていくのだった。
人ならざる者の証である体毛が、肌から噴き出した汗を吸って濡れそぼる。本来なら不快であるだけのその感覚を味わいながら、獣人の男達は雄々しく鍛えられた裸体を昂ぶらせていく。
硬く勃起した男根の様子を他の獣人に見せ付けながら、発情を膨れ上がらせていく。乳首を弄りたい。男根を扱きたいという欲望を熱と淫欲に蝕まれた思考で抑え込みながら、だらしなく開いた口から唾液を零しつつ忍耐を継続する。
そんな己を淫らに律する雄の獣人達が無言で待ち続けている空間に、電子音が鳴った。それを耳にした獣人達は一様に顔を上げ、入り口の上に設置されたモニターに期待を込めた視線を寄せる。
そうして注目が集まったモニターに映し出されたのは、一人の獣人の名前と三桁の数字。安堵と至福を剥き出しにした表情を浮かべつつ立ち上がった虎の獣人の名前と、その虎を指名した客が待つ部屋番号を表わす数字だった。
「はぁ……く、ふっ」
ほんの少し身体を動かすだけでも、全身の体毛を濡らした汗があらゆる箇所から滴り落ちる。尻尾を寄らす動きすら、汗を吸った重み故に平時の状態とは比べ物にもならないくらいに不自由な物となっている。
そんな状況を愉しみ、羨望の眼差しを浴びつつサウナを出た虎獣人の男は扉の前に置かれていたペットボトルを一本手に取りその中身である媚薬混じりの水を躊躇い無く飲んで発情を更に加速させながら、裸体の熱が引かない内にとエレベーターに乗り込んでの移動を始めた。
「っ、あぁ」
もうすぐ、この汗塗れの身体を気持ち良く可愛がって貰える。自分でも匂っていると分かるくらいに汗の香りが染み付いたびしょ濡れの裸体を、お客様に責め立てて貰える。
汗に濡れた自分達の肉体を客が待つ部屋へと運ぶ為に用意されたエレベーターの振動を感じつつ乳首と男根の硬度を引き上げた虎は、空となったペットボトルをエレベーター内に設置された籠に放り込むと間も無く開く扉の前で足をがに股に開き、張り詰め切った男根を強調するように両手をその左右に添えつつ、扉が開くと同時に自分を待ち望んでいた客へと歩み寄りながら決められた台詞を、自らの欲望をそれに重ねる形で口にした。
「お客様、ご指名ありがとうございまぁす。今日は俺のこの汗だくの身体をたっぷりと嗅いで、苛めて、愉しんで帰ってくださぁい」
床に敷かれた絨毯を汗で汚し左右の手を脇にあてがった男根をはしたなく踊らせる腰振りを行いつつ接近する虎の熟成された体臭を堪能しながら、汗に塗れた男が性的な奉仕を客に捧げる爛れた嗜好の店に自らの意思で所属し悦んで高まりきった裸体を披露する虎の蕩けた顔や淫猥な態度を満喫しながら、客である人間族の男はいつも通りの痴態を提供してくれる虎に充足の笑みを返しつつ、何度触れても堪らない汗に湿った体毛の感触を手で愉しみながら早く触って欲しいとねだるように脈動している男根ではなくその湿った体毛の中で真っ赤に染まって自己主張している左右の乳首へと、指を嬉々として這わせていくのだった。
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