BLエロ小説短編集

五月雨時雨

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捜査員達は媚薬の中で裸体をくねらせる

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湯気の漂う広い浴場に、バシャバシャという激しい水音が鳴り響いている。それは、子供がはしゃいで泳いでいるのだろうかと思う程の音量だが、その浴場に子供は一人もいない。いるのは全員大人の男だ。
それもただ入浴を楽しんでいる男ではなく、浴場にいるのは一つの浴槽を取り囲むようにしてニヤニヤと笑っている男達と、取り囲まれた浴槽の中で拘束を着せられた裸体を苦しげにくねらせている二人の男で。犯罪行為を行う組織に所属する男達は悠然とした態度で静かな興奮を抱きながら、捕らえた二人の捜査員が熱した液体媚薬をたっぷりと注いだ浴槽の中でもがき苦しむ様子を目と耳で愉しんでいた。

「うぅぅーっ! ぐぶっ、ふっ、うぶぅぅぅっ!!」

口に噛まされた赤いギャグボールの穴から媚薬と唾液が混じった液体を噴き出しつつ、片方の捜査員は乱れた息と苦悶の唸りを漏らす。一方、もう一人の捜査員の声は全く聞こえない。聞こえる訳は無い。何故なら、もう一人の捜査員は今浴槽の中に顔を沈める状態を余儀無くされ、声を出す事以前に呼吸すら出来ないからだ。
捜査員達の首に嵌められた首輪、その首輪同士を無慈悲な男達は浴槽の底に沈められた重りの金具を通して縄で繋いでしまった。どちらか片方が媚薬から顔を出して呼吸を行う間、もう片方は浴槽の底に近い位置に顔を動かすしか無い状況を強いる長さの縄でだ。
共に捕らわれた仲間を窒息させない為には、媚薬に全身を沈め気が狂いそうな程に苛烈な全身の疼きと息苦しさを嫌でも耐えるしか無い。首輪を外せればすぐにでもこの責め苦から逃れられるが、裸体に施された縄の服によって手首を背中で縛られた二人は首輪に触れる事すら叶わず、首輪同士を繋ぐ縄に力を入れて重りごと顔を水上に運ぶ荒業も足を折り畳んだまま伸ばせないよう拘束している縄のせいで試みる事すら許されない。
限界を超えて感度を高められた裸体が媚薬が肌を撫でる刺激だけで数え切れないくらいに絶頂し媚薬の中に精液を撒き散らしても、荒い呼吸交じりになりふり構わず懇願の呻きを発しても捜査員達に慈悲は与えられず、残酷な男達は苦しむ捜査員達をより無様に悶え狂わせようと考え常人では思いも付かない非情な行動を何の躊躇いも無く選択する。

「ふー! うぅっ!」

呼吸を行っていた捜査員が、首輪の縄を通して感じる仲間のもがきを察知して再び顔を沈めようとする。仲間の為に顔を下ろしていくそんな捜査員の動きを、一人の男がとめた。媚薬に触れないよう黒いゴム手袋を嵌めた手で髪を勢い良く掴み、水面に近い位置で捜査員の顔を沈めたままそこから上がる事も沈む事も出来ないよう固定してしまったのだ。

「ぐぶっ!? うぶっ、ぼっ、ごぉぉっ!!」

髪を引かれる痛みに呻いて口から泡を吐き出し、髪を掴む手を振り解こうとして捜査員が顔を振る。もちろん、そんな事をしても更なる痛みが走るだけだ。手は振り解けず、呼吸の為に上がってきた仲間の捜査員が水面に辿り着けずに恐怖と絶望の表情を浮かべても、髪を掴まれた捜査員は焦る気持ちとは裏腹に何の対抗策も出せず、媚薬風呂に沈められた捜査員達は二人仲良く呼吸を制限され発情させられた裸体をじたばたと無意味に暴れさせる事しか出来ない。

「うぶっ……ぐぶぅぅぅっ!! ごぼっ、おぼぉっ!」
「ぐぶっ、ぶぼっ……ぼっ、ほぼおぉ……っ!」

さっきまで呼吸を行っていた捜査員が、髪の痛みを耐えながら半狂乱で顔を下に動かす。さっきまで呼吸を耐えていた捜査員が、遠ざかる意識の中で必死になって許しを請う唸りを上げる。
そんな無様な苦悶を堪能していた男達は三十秒程が経過してから目を合わせ合い、髪を掴んでいた手を離した。ようやく髪を解放された捜査員が慌てて顔を深く沈め、もう一人が媚薬から顔を出し数分ぶりの呼吸を行う。

「ふーっ! んふぅぅぅーっ!!」

ビクビクと小刻みに震えながら息を吸い、吐き出す捜査員。無意識に安堵の感情を抱く捜査員に、男達は意地の悪い口調で言った。

「さ、次はもう一人が苦しむ番だよ」
「俺達と一緒に、媚薬の中で惨めに悶える捜査員さんを見て愉しもうぜ」
「うぐ!? んーんっ、んぅぅーっ!!」

髪ではなくあごを掴まれ、媚薬に沈みたくても沈めないようされた捜査員はやめてくれの意思を込めて唸る。もちろん、それが聞き入れられる訳は無い。

「ほら、見ろよ。お仲間さんが這いつくばったままくねくね悶えてるぜ?」
「あんなに腰を振って暴れて、気持ち良いのも吹き飛ぶくらいに息が苦しんだろうねぇ……大変だ」
「んぅぅぅーっ!! うー! むぐぅぅぅぅぅぅぅぅーっ!!」

肉体と言葉の自由を奪われ、命を握られた哀れな捜査員達は冷酷極まりない犯罪者達に拷問と変わり無い責めを加えられ、これ以上無い苦悶と限界を超えた快楽に嬲られながら徐々に狂わされていくのだった。
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