少年は淫らなサービスとして己を届ける

五月雨時雨

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少年は淫らなサービスとして己を届ける

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男は、いつも通りのサービスを注文して自宅でその到着を待っていた。疲労が溜まった身体から汗を洗い流して清め、すぐにサービスを堪能出来るよう楽な服装に着替えながら、期待を膨らませつつ愉しみの訪れを待ち侘びていた。
しかし、そんな男に届けられたサービスは予想外の物だった。玄関を開けた途端に室内へと滑り込んできたのは注文通りの服装に身を包んだ肉体を季節外れのコートに隠した見知った少年で、その少年は羞恥と緊張で真っ赤に染まった顔で艶やかな笑顔を浮かべながら唖然としている男に挨拶を口にした。

「お待たせしました。ご注文は、猫の衣装で間違いないですよね? 僕がエッチにたっぷりご奉仕しますから、今夜はたくさん気持ち良くなってくださいね……先生?」
「な、何で、○○が……?」

困惑し、狼狽する教師の男。そんな男の様子に可愛らしさを感じて微笑みながら少年は部屋の奥へと進み、男がリビング兼寝室として用いている空間でコートを脱ぎ捨てはしたない猫の衣装を纏った肉体を晒しつつ、男に説明と誘惑を行った。

「先生がいつも呼んでたのは、僕のお兄ちゃんなんです。好きな人がいるって相談しながらお兄ちゃんに写真見せたら自分の常連だって、告白に協力してやるって言われて……お店の人にも許可をもらって、こうして僕が来たんです。先生、好きです。お兄ちゃんと違って経験が足りなくて物足りないかも知れませんけど……僕で、してくれますか? もし嫌なら、下でお兄ちゃんも待ってますから……安心して答えてください」

フードの中から白いネコミミを装着した頭部を露わにし、猫の足をかたどった二の腕までを覆うグローブを付けた左右の手を顔の横でひょこひょこを揺らしつつ太ももまでを覆うブーツを履いた足を恥じらいながら大きく開き、白い毛に覆われたパンツ越しに小ぶりな男根を見せ付けながらパンツに空いた穴から尻穴へとねじ込まれた太いプラグと繋がっている白い尻尾をふりふりとぎこちなく動かす少年。兄から受けた指導の通りに誘惑を愛しき男に行い、もう後戻り出来ない程の痴態を晒した事実と拒絶されたらどうしようという恐怖に震えながら、今にも逃げ出したい衝動を抑え込みつつ男の答えを怯えと共に待っている少年。
そんな少年を眺めながら、男は驚愕色の幸福を募らせた。教え子である少年に対して抱いてしまった恋情を、一生内に閉じ込め隠す通すべきだと諦めていた想いを、本人にぶつけられる時が来たのだから男の感情は当然の物だろう。
叶わぬ想いを、同じ面影を持つ相手を金を払って抱くことで虚しく発散する必要はもう何処にも無い。決して知られてはいけないと奥底にしまい込んでいた恋心の痛みに苦しむことも無い。本人が着たらきっとこの上無く可愛らしいだろうという抑えきれぬ気持ちと、一回り以上年下な上に生徒である少年に邪な欲を膨らませる己への嫌悪に苛まれながら、よく似た相手を代わりに抱く罪悪感に追い詰められることも無い。
行き場の無い愛情を爆発させた男と、両想いであることを告げられながら激しい愛を寄せられた少年を阻む物はもう何も無い。二人はそれまで伝えたくても伝えられずにいた言葉を放ち合いながら、湧き上がる欲望に従ってお互いの肉体を無我夢中で貪っていた。

「せんせぇ、きもちぃっ! 尻尾よりふとくておっきぃ先生のおチ○チン気持ち良いっ! ひゅきっ、せんせぇ、らいひゅきぃっ!」
「○○、可愛いよ。もっともっと、可愛くしてあげる。○○の大好きな先生のチ○チンをいっぱい動かして、○○の気持ち良いお尻をほじほじして、可愛い○○を今よりも可愛いエッチなネコちゃんにしてあげるからね」
「んにゃ、にゃぁぁんっ! 嬉しい、にゃんっ! せんせぇ、僕をエッチにしてっ! いっぱい、にゃーにゃー鳴かしぇてぇぇっ!!」

男と少年が淫らに身体を重ねる交尾の音を猫の衣装の耳飾りに仕込んだ盗聴器で味わいながら、少年の兄は常連客を失ったことへの後悔よりも哀しげな表情で自分を抱いていた常連客の男と教師を愛してしまった事実を辛そうに告げてきた弟が結ばれたことへの悦びを感じつつ心配が杞憂に終わり役目を無くした盗聴器のスイッチを切って車のハンドルを握ると、二人が幸せな肉欲に溺れているマンションの前をゆっくりと、満足げに走り去っていくのだった。
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