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161】【番外編】とある賢者の相談
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161】【番外編】とある賢者の相談
場所は、自身の家ではない。新しくなったローブに袖を通し、広く長い廊下を通って目的の部屋へ。俺がこの国一番の賢者なら今から会う相手は、この国一番の権力者。優しく穏やかな国王。
「おはようございます、王様。今日もちゃんと来ましたよ」
俺の名前はレオ。この国一番の賢者。仕事は主に城での王様の相談相手。といっても、この平和な国は、特に大きな問題はない。平和で実に良い国だ。
「おお! レオ。会いたかったぞ」
「昨日も会ったじゃないですが」
「良いではないか。わしには国民皆に会いたいんじゃ」
「我が国王が、国民を思ってくれて何よりです。さて、今日の話についてですが……」
「うむ。特に文官、騎士団含め取り立てて問題は聞いておらぬ。今日も平和と聞いておるぞ」
「はい、そうですね。俺も参加して完成した水路も問題なく稼働しているようですし。農作物も作りやすくなったと聞いています」
「ああ、そうじゃの。お主の助言のおかげで良い水路が出来た。感謝しておるぞ、レオ」
「まぁ、仕事なんで。ところで王様……俺と恋バナしたくないですか?」
「レオ!? お主、今なんと言った?」
「本当はしたくないですが、他に話す相手がいないので仕方なくという前提ですよ。王様、俺と恋バナしたくないですか?」
「お主……わしじゃなかったら、不敬と言われておるぞ」
「まぁ、そうでしょうね。でも俺と王様の仲じゃないですか。それに……」
「それに?」
「王様も、俺と恋バナしたいでしょう?」
「ぐっ……お主……」
「どうですか? 王様。この国一番の賢者と恋バナ……」
「したいに決まっておろうが!」
とまぁ……。
アラン様が、俺の家から逃げるように出て行ってから一夜経ち。流石に城の中で誰にも相談出来ないので、こうなれば一抹の不安は残るが王様に話すしかないと自分から話を持ち掛けることにした。
よほど恋バナをしたかったのだろう。王様は俺の言葉に驚いたあと、ウキウキと嬉しそうな表情で椅子から身を乗り出そうとしている。
「お主から話を振ってくれるとは、ありがたい!」
「待って下さい。その前に、約束して下さい」
「ん? 何じゃ?」
「ぜっっっっったい、誰にも話さないこと。以前のように、うっかりアラン様に話したりしたら、また籠城しますよ」
「うっ……それは……」
「王様、ついうっかり俺がなんて他の人に言ったら大変なことになりますからね」
これだ。王様がうっかり俺と恋バナしたのが嬉しくて、つい口を滑らせそうなこと。とりわけ、前回と同じようにアラン様に言いそうで不味い。うん? 良いのか? この場合、鈍すぎるアラン様に気付かせるように、ワザと意識させるのも有りか……? あー……色恋の駆け引きってのは、難しいな。
「レオ?」
「ちょっと待って下さい。本当に王様に話して大丈夫か、熟考しています」
「なんじゃと!? 大丈夫じゃ! ……多分」
「最後、多分って言いましたよね?」
「まぁまぁ、レオ。そんなことを言わずに。ほれ、わし王様じゃから」
「はぁ……まぁ、良いでしょう。俺も相談というか、愚痴りたいというか。まぁ、胸に溜まっている物があるので、とりあえず聞いて下さいよ」
そういって、俺は王様と恋バナをすることにした。
******
お気に入り・エール・コメント有難うございます!嬉しいです!
更新しました! もしかして関係が進むのでは…!?
場所は、自身の家ではない。新しくなったローブに袖を通し、広く長い廊下を通って目的の部屋へ。俺がこの国一番の賢者なら今から会う相手は、この国一番の権力者。優しく穏やかな国王。
「おはようございます、王様。今日もちゃんと来ましたよ」
俺の名前はレオ。この国一番の賢者。仕事は主に城での王様の相談相手。といっても、この平和な国は、特に大きな問題はない。平和で実に良い国だ。
「おお! レオ。会いたかったぞ」
「昨日も会ったじゃないですが」
「良いではないか。わしには国民皆に会いたいんじゃ」
「我が国王が、国民を思ってくれて何よりです。さて、今日の話についてですが……」
「うむ。特に文官、騎士団含め取り立てて問題は聞いておらぬ。今日も平和と聞いておるぞ」
「はい、そうですね。俺も参加して完成した水路も問題なく稼働しているようですし。農作物も作りやすくなったと聞いています」
「ああ、そうじゃの。お主の助言のおかげで良い水路が出来た。感謝しておるぞ、レオ」
「まぁ、仕事なんで。ところで王様……俺と恋バナしたくないですか?」
「レオ!? お主、今なんと言った?」
「本当はしたくないですが、他に話す相手がいないので仕方なくという前提ですよ。王様、俺と恋バナしたくないですか?」
「お主……わしじゃなかったら、不敬と言われておるぞ」
「まぁ、そうでしょうね。でも俺と王様の仲じゃないですか。それに……」
「それに?」
「王様も、俺と恋バナしたいでしょう?」
「ぐっ……お主……」
「どうですか? 王様。この国一番の賢者と恋バナ……」
「したいに決まっておろうが!」
とまぁ……。
アラン様が、俺の家から逃げるように出て行ってから一夜経ち。流石に城の中で誰にも相談出来ないので、こうなれば一抹の不安は残るが王様に話すしかないと自分から話を持ち掛けることにした。
よほど恋バナをしたかったのだろう。王様は俺の言葉に驚いたあと、ウキウキと嬉しそうな表情で椅子から身を乗り出そうとしている。
「お主から話を振ってくれるとは、ありがたい!」
「待って下さい。その前に、約束して下さい」
「ん? 何じゃ?」
「ぜっっっっったい、誰にも話さないこと。以前のように、うっかりアラン様に話したりしたら、また籠城しますよ」
「うっ……それは……」
「王様、ついうっかり俺がなんて他の人に言ったら大変なことになりますからね」
これだ。王様がうっかり俺と恋バナしたのが嬉しくて、つい口を滑らせそうなこと。とりわけ、前回と同じようにアラン様に言いそうで不味い。うん? 良いのか? この場合、鈍すぎるアラン様に気付かせるように、ワザと意識させるのも有りか……? あー……色恋の駆け引きってのは、難しいな。
「レオ?」
「ちょっと待って下さい。本当に王様に話して大丈夫か、熟考しています」
「なんじゃと!? 大丈夫じゃ! ……多分」
「最後、多分って言いましたよね?」
「まぁまぁ、レオ。そんなことを言わずに。ほれ、わし王様じゃから」
「はぁ……まぁ、良いでしょう。俺も相談というか、愚痴りたいというか。まぁ、胸に溜まっている物があるので、とりあえず聞いて下さいよ」
そういって、俺は王様と恋バナをすることにした。
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