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25】クールダウンのシェイク
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25】クールダウンのシェイク
「んー……」
ゴロリとベッドの上で身体をよじる。今日は週末。
仕事が休みで、昨日は少し夜更かしをした。といっても、溜めていたテレビを消化したくらい。それから携帯でネットサーフィンをしていたら、1時2時と時間が過ぎていた。
だが! 今日は週末!! 俺は休み!!!
ああ~、寝坊したとか焦る必要が無いのが最高。ベッドでゴロゴロしながら、また携帯でネットサーフィン。少しばかりベッドで籠城を決め込んだが、最初から兵糧が尽きている身体が空腹の根を上げた。
「駄目だ。起きるか」
ベッドから出て、いつもの台所へ。適当にパンを焼きながら、レンジで牛乳を温める。簡単な朝食を終え、今日は何をしようか。別段誰かと会う予定も無い。
「何か映画でも見に行くかな」
スーツじゃない楽な服に着替え、とりあえずプラリと外に出ることにした。トレーナーにジーパン。学生時代は、毎日好きな格好をしていたのにスーツ姿が多くなるなんて。これが大人になるということかと思いつつ、映画館へ。生憎、ちょうど良さそうな時間のものは埋まっていて、じゃあ他を見るかと本屋へ。途中まで買っていた漫画の単行本コーナーへ向かう途中、以前の俺なら脚を止めることの無かったところで脚を止めた。
「簡単レシピ……」
料理本コーナーだ。女性やカップルが多い中、ふと俺も脚を止めてしまった。サンプル用の本を一冊手に取って、中を開いてみる。簡単と書いているだけあって、俺でも出来そうな料理がいくつか載っている。オムレツ、炒め、ゆで。料理って調理だけでも色々あるな?
(海野さんは毎日沢山料理を作って凄いなぁ)
俺では時間がかかってしまうであろう料理を、毎日あんなに作っているんだから。
「うん?」
一旦本を戻して、今更ながら「ある事」に気づく。
(俺、休みの日なのに海野さんのこと考えてるな??)
美味しそうな料理が表紙の本を見ながら、同時に海野さんの顔を思い出した。(顔が良い)
……ドキン。
また胸の奥がドキドキする。おかしいぞ、これはもしかしたら、気づいてはいけないドキドキなのでは??
『可愛い』
(うわぁっ……!)
どうして俺を可愛いと言った海野さんの顔が思い浮かぶのか。それからどうして、俺の顔は熱くなるのか。
(いやいやいや、まさか、そんな)
思わず速足になって、料理本コーナーを離れる。きっと今日は天気が良いし、暑いからだとファストフード店へと向かい。
「シェイクをお願いします」
「かしこまりました!」
笑顔とシェイクを貰い、俺は身体と心をクールダウンさせることにした。そんな休みだった。
*******
更新しました
お気に入りほか有難うございます。次くらいから、終わりの方へ持って行ければと思っています
「んー……」
ゴロリとベッドの上で身体をよじる。今日は週末。
仕事が休みで、昨日は少し夜更かしをした。といっても、溜めていたテレビを消化したくらい。それから携帯でネットサーフィンをしていたら、1時2時と時間が過ぎていた。
だが! 今日は週末!! 俺は休み!!!
ああ~、寝坊したとか焦る必要が無いのが最高。ベッドでゴロゴロしながら、また携帯でネットサーフィン。少しばかりベッドで籠城を決め込んだが、最初から兵糧が尽きている身体が空腹の根を上げた。
「駄目だ。起きるか」
ベッドから出て、いつもの台所へ。適当にパンを焼きながら、レンジで牛乳を温める。簡単な朝食を終え、今日は何をしようか。別段誰かと会う予定も無い。
「何か映画でも見に行くかな」
スーツじゃない楽な服に着替え、とりあえずプラリと外に出ることにした。トレーナーにジーパン。学生時代は、毎日好きな格好をしていたのにスーツ姿が多くなるなんて。これが大人になるということかと思いつつ、映画館へ。生憎、ちょうど良さそうな時間のものは埋まっていて、じゃあ他を見るかと本屋へ。途中まで買っていた漫画の単行本コーナーへ向かう途中、以前の俺なら脚を止めることの無かったところで脚を止めた。
「簡単レシピ……」
料理本コーナーだ。女性やカップルが多い中、ふと俺も脚を止めてしまった。サンプル用の本を一冊手に取って、中を開いてみる。簡単と書いているだけあって、俺でも出来そうな料理がいくつか載っている。オムレツ、炒め、ゆで。料理って調理だけでも色々あるな?
(海野さんは毎日沢山料理を作って凄いなぁ)
俺では時間がかかってしまうであろう料理を、毎日あんなに作っているんだから。
「うん?」
一旦本を戻して、今更ながら「ある事」に気づく。
(俺、休みの日なのに海野さんのこと考えてるな??)
美味しそうな料理が表紙の本を見ながら、同時に海野さんの顔を思い出した。(顔が良い)
……ドキン。
また胸の奥がドキドキする。おかしいぞ、これはもしかしたら、気づいてはいけないドキドキなのでは??
『可愛い』
(うわぁっ……!)
どうして俺を可愛いと言った海野さんの顔が思い浮かぶのか。それからどうして、俺の顔は熱くなるのか。
(いやいやいや、まさか、そんな)
思わず速足になって、料理本コーナーを離れる。きっと今日は天気が良いし、暑いからだとファストフード店へと向かい。
「シェイクをお願いします」
「かしこまりました!」
笑顔とシェイクを貰い、俺は身体と心をクールダウンさせることにした。そんな休みだった。
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