【完結・BL】マンネリ化を解消したかっただけなのに!【店員×社〇人】

彩華

文字の大きさ
16 / 78

15】また来ますと言ったから

しおりを挟む
15】また来ますと言ったから

 「お疲れ様です。お先に失礼します」

「お疲れ様~」

仕事も終わり、帰路につく。辺りは暗くなり、朝の通勤ラッシュに比べると、帰りの電車はあまり苦しくなくて良い。ガタコトと電車に揺られながら、適当に携帯でネットを開く。けれど、画像は見てもたいして頭に入ってこない。何だろう、こういうのは初めてだ。心ここにあらずって感じ。

「……」

(また来ますか)

また来ます。そう中村さんに伝え、お店を出てから数日経つ。結局、まだお店には行けていない。自慰する時は、家にあるオナホで事足りているから。あと、一度自慰する時に想像してしまったら、あれ以降。ずっと中村さんをオカズにしている。しかも、やたらと言葉責めしてくる妄想をしている設定で。

(知らなかった一面が見えてくる……)

この前言われた、工藤さんの言葉を思い出す。
自分自身の知らなかった一面に、最近出会ってばかりだ。Mッ気があるとは思わなかったし、こう……オナホにペニスを挿れてはいるが、男として何だかイク時が変わり始めてる気がする。

(何なら最近、ち……乳首まで弄り出してしまったしな……)

TKB。乳首だ。この平たい胸の突起を、出来心でつねったりしている。まだ気持ち良いかは分からないが、変に癖になりそうだ。ちょっと触っては、怖くなってペニスをオナホで扱いて、すぐにイッて寝ている。おかげで身体は健康に磨きがかかっている。
さて、どうしようかと思っていた頃。タイミングよく駅に着いた。降り損ねないように、すぐに出て帰路へ。うーんと思いながら、建前と気持ちが違うように、俺の足は途中から寄り道を始め。

(また来ますって言ったから……な!)

行かないのは、失礼だし。そう言い訳しながら俺の中村さんのお店へと向かっていた。距離は、そう遠くない。特に迷うことなく辿り着き。今度こそ、すぐにバレないようにと思いながら静かにお店のドアを開いた。

(平常心。もしバレても、自然にするんだぞ、俺……!)

意を決した数秒。

「あ! 伊織君」

「コンバンハ」

(どうして!)

どうしてこう、すぐに見つかってしまうのか。(二回目)
心の中では、ガクッ……! と膝をついた。中村さんは嬉そうに笑顔を見せてくれて、また軽くカタコトになってしまう俺。

「またカタコト?」

「入ってすぐに、中村さんに会うとは思わなくて……あ! 別に悪い意味とかじゃないですよ! 驚いただけってだけで」

「……引かないで聞いてほしんだけど」

「はい」

「前に伊織君が、また来ますって言ってくれたから気になっちゃって。つい、扉が開く感じがしたら注目しちゃってたんだ」

どことなく照れ臭そうな様子の中村さんに、不覚にもキュンとした。

(いや、キュンて何だ)

********
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

番を拒み続けるΩと、執着を隠しきれないαが同じ学園で再会したら逃げ場がなくなった話 ――優等生αの過保護な束縛は恋か支配か

雪兎
BL
第二性が存在する世界。 Ωであることを隠し、平穏な学園生活を送ろうと決めていた転校生・湊。 しかし入学初日、彼の前に現れたのは―― 幼い頃に「番になろう」と言ってきた幼馴染のα・蓮だった。 成績優秀、容姿端麗、生徒から絶大な信頼を集める完璧なα。 だが湊だけが知っている。 彼が異常なほど執着深いことを。 「大丈夫、全部管理してあげる」 「君が困らないようにしてるだけだよ」 座席、時間割、交友関係、体調管理。 いつの間にか整えられていく環境。 逃げ場のない距離。 番を拒みたいΩと、手放す気のないα。 これは保護か、それとも束縛か。 閉じた学園の中で、二人の関係は静かに歪み始める――。

冴えないおじさんが雌になっちゃうお話。

丸井まー(旧:まー)
BL
馴染みの居酒屋で冴えないおじさんが雌オチしちゃうお話。 イケメン青年×オッサン。 リクエストをくださった棗様に捧げます! 【リクエスト】冴えないおじさんリーマンの雌オチ。 楽しいリクエストをありがとうございました! ※ムーンライトノベルズさんでも公開しております。

竜帝陛下の愛が重すぎて身代わりの落ちこぼれ薬師は今日も腰が砕けそうです 〜呪いを解いたら一生離さないと宣言されました〜

レイ
BL
「死ぬ覚悟はできています。でも、その前に……お口、あーんしてください」 魔力を持たない「無能」として実家で虐げられていた薬師のエリアン。 彼に下されたのは、触れるものすべてを焼き尽くす「死の竜帝」ヴァレリウスへの、身代わりの婚姻だった。

冤罪で堕とされた最強騎士、狂信的な男たちに包囲される

マンスーン
BL
​王国最強の聖騎士団長から一転、冤罪で生存率0%の懲罰部隊へと叩き落とされたレオン。 泥にまみれてもなお気高く、圧倒的な強さを振るう彼に、狂った執着を抱く男たちが集結する。

身代わりにされた少年は、冷徹騎士に溺愛される

秋津むぎ
BL
第13回BL大賞奨励賞頂きました! 最終17位でした!応援ありがとうございます! あらすじ 魔力がなく、義母達に疎まれながらも必死に生きる少年アシェ。 ある日、義兄が騎士団長ヴァルドの徽章を盗んだ罪をアシェに押し付け、身代わりにされてしまう。 死を覚悟した彼の姿を見て、冷徹な騎士ヴァルドは――? 傷ついた少年と騎士の、温かい溺愛物語。

伝説のS級おじさん、俺の「匂い」がないと発狂して国を滅ぼすらしいい

マンスーン
BL
ギルドの事務職員・三上薫は、ある日、ギルドロビーで発作を起こしかけていた英雄ガルド・ベルンシュタインから抱きしめられ、首筋を猛烈に吸引。「見つけた……俺の酸素……!」と叫び、離れなくなってしまう。 最強おじさん(変態)×ギルドの事務職員(平凡) 世界観が現代日本、異世界ごちゃ混ぜ設定になっております。

大学一軍イケメンにいちご狩りに誘われた陰キャの俺、なぜかいちごじゃなくて俺が喰われたんだが(?)

子犬一 はぁて
BL
大学一軍イケメン×大学九軍陰キャ 喰われるなんて聞いてないんだが(?) 俺はただ、 いちご狩りに誘われただけだが。 なのに── 誘ってきた大学一軍イケメンの海皇(21)に なぜか俺が捕まって食われる展開に? ちょっと待てい。 意味がわからないんだが! いちご狩りから始まる ケンカップルいちゃらぶBL ※大人描写のある話はタイトルに『※』あり

後輩が二人がかりで、俺をどんどん責めてくるー快楽地獄だー

天知 カナイ
BL
イケメン後輩二人があやしく先輩に迫って、おいしくいただいちゃう話です。

処理中です...