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■そういった目で見れなかったのは■
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■そういった目で見れなかったのは■
「お……俺っ……」
先輩の家で、二人きり。また「好きだ」と言った先輩の言葉に、可愛くない言葉を吐いて、皮肉を含んだ笑みを浮かべた俺。
『俺の事フッたくせに。そういう風に見れないって言ったくせに』
可愛くないと、こんな自分が嫌になった。来たばかりだが家から出て行きたくなって、どうしようか考えたが無駄らしい。
「水野、帰らせないぞ。それに、お前は可愛い。ずっと前から、高校の時からずっと可愛いかった」
先輩は帰らせる気なんてさらさら無いし、俺の今の気持ちの混乱だとか、起伏を知らないと言葉を続けた。
「……意地悪」
今さら、そんなこと言うなんて。
我慢出来ずに、感情が高ぶって流れた涙が口元に触れ。ミルクティーが少しだけしょっぱく感じた。
(なんだろ。ミルクティーなのに、少ししょっぱいや)
ドラマのように、綺麗に頬を真っすぐに伝い……なんていかないのは、俺が名俳優じゃないからだろうか。口の端に流れた涙のしょっぱさが、俺を冷静にさせる。高ぶって、嫌だとなっていた気持ちを落ち着ける。変わらず先輩は、まっすぐに俺を見つめたまま。視線だけ逸らして、また小さな声で言った。
「先輩の意地悪」
「水野?」
「俺は……、先輩が初恋だったんですよ。そりゃあもう、俺同性が好きなんだって結構葛藤とか悩み多き青少年だったんですよ。それを、会えなくなるよりはって告白したら……先輩、俺のことそういう目で見れないってフッたじゃないですかぁ……!」
ボロッ、とせっかく引いた涙が滴になって零れた。目が熱い、視界が滲む。声だって、だんだん震えてる。何だよ、何もありませんとか、気にしませんとか。怒ってますって素振り、さっきまで出来てたのに。早く冷やさないと、明日は目が腫れて可愛くない。分からない。涙が止まればいいのに。
「……あの、なんだ。水野」
「何ですか」
ズビッと鼻を啜れば、歪みが薄れた視界に映った先輩が口元を押さえていた。その目尻は、心なしか嬉しそう。パチパチ数回瞬きをした目が、先ほどまで俺を見つめていた強さが薄れている。
(人の気も知らないで(怒))
「水野、俺のこと好きだろ?」
「俺の話聞いてました!?」
ニコリと照れくさそうに笑った表情に、大きな声が出た。
「そうだな……。確かに、俺は水野を傷つけてしまったのは事実だ。あの時、正直に答えたんだが、言葉が足りなかった。そういった目で見れないのは、水野が俺にとって可愛い後輩だったから。俺も、恋愛経験なんか無かったし、友達とは違う特別な好きが分からなかったんだ。だから、ああいう言い方しか出来なくて……」
「それで?」
「怒るなよ? 卒業した後にも、何度か告白されたんだが、やっぱり違ったんだよな」
「先輩、モテますからね」
「そういう刺がある言い方は止めてくれ。何人に告白されたって、いつも水野が俺の頭にチラついて離れなかったんだから」
■そういった目で見れなかったのは■
******
R1ついれるか迷うのと、気力が続かないので…駆け足で完結…させたいです
「お……俺っ……」
先輩の家で、二人きり。また「好きだ」と言った先輩の言葉に、可愛くない言葉を吐いて、皮肉を含んだ笑みを浮かべた俺。
『俺の事フッたくせに。そういう風に見れないって言ったくせに』
可愛くないと、こんな自分が嫌になった。来たばかりだが家から出て行きたくなって、どうしようか考えたが無駄らしい。
「水野、帰らせないぞ。それに、お前は可愛い。ずっと前から、高校の時からずっと可愛いかった」
先輩は帰らせる気なんてさらさら無いし、俺の今の気持ちの混乱だとか、起伏を知らないと言葉を続けた。
「……意地悪」
今さら、そんなこと言うなんて。
我慢出来ずに、感情が高ぶって流れた涙が口元に触れ。ミルクティーが少しだけしょっぱく感じた。
(なんだろ。ミルクティーなのに、少ししょっぱいや)
ドラマのように、綺麗に頬を真っすぐに伝い……なんていかないのは、俺が名俳優じゃないからだろうか。口の端に流れた涙のしょっぱさが、俺を冷静にさせる。高ぶって、嫌だとなっていた気持ちを落ち着ける。変わらず先輩は、まっすぐに俺を見つめたまま。視線だけ逸らして、また小さな声で言った。
「先輩の意地悪」
「水野?」
「俺は……、先輩が初恋だったんですよ。そりゃあもう、俺同性が好きなんだって結構葛藤とか悩み多き青少年だったんですよ。それを、会えなくなるよりはって告白したら……先輩、俺のことそういう目で見れないってフッたじゃないですかぁ……!」
ボロッ、とせっかく引いた涙が滴になって零れた。目が熱い、視界が滲む。声だって、だんだん震えてる。何だよ、何もありませんとか、気にしませんとか。怒ってますって素振り、さっきまで出来てたのに。早く冷やさないと、明日は目が腫れて可愛くない。分からない。涙が止まればいいのに。
「……あの、なんだ。水野」
「何ですか」
ズビッと鼻を啜れば、歪みが薄れた視界に映った先輩が口元を押さえていた。その目尻は、心なしか嬉しそう。パチパチ数回瞬きをした目が、先ほどまで俺を見つめていた強さが薄れている。
(人の気も知らないで(怒))
「水野、俺のこと好きだろ?」
「俺の話聞いてました!?」
ニコリと照れくさそうに笑った表情に、大きな声が出た。
「そうだな……。確かに、俺は水野を傷つけてしまったのは事実だ。あの時、正直に答えたんだが、言葉が足りなかった。そういった目で見れないのは、水野が俺にとって可愛い後輩だったから。俺も、恋愛経験なんか無かったし、友達とは違う特別な好きが分からなかったんだ。だから、ああいう言い方しか出来なくて……」
「それで?」
「怒るなよ? 卒業した後にも、何度か告白されたんだが、やっぱり違ったんだよな」
「先輩、モテますからね」
「そういう刺がある言い方は止めてくれ。何人に告白されたって、いつも水野が俺の頭にチラついて離れなかったんだから」
■そういった目で見れなかったのは■
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R1ついれるか迷うのと、気力が続かないので…駆け足で完結…させたいです
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