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4】良い日だったけれど、ハラハラした
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4】良い日だったけれど、ハラハラした
今日はついてる。
お忙しく、毎日俺たち騎士団の訓練を見てくれるわけではないアラン様が、朝早くから訓練場に来てくれている。あまりの嬉しさに、すぐに自身の存在を主張する俺。
「アラン様―!」
ブンブンと大きく振った手は、自分でも犬みたいだと思うが気にしない。
俺がアラン様の忠犬だと周囲が認知していれば、悪い虫もつかないだろう……多分。
「おはよう、トーマ。いつも元気だな」
ふふっ、と笑ったアラン様の顔が可愛くて思わず俺の口角も上がる。
おまけにだ。俺の方にアラン様が近づいて来てくれた。良い匂いがする! と身体が反応してしまう。家を出る前……朝に反応してしまった自身の下半身も、アラン様の匂いに反応するように熱が集まる感じがして、思わず背中に変な汗をかいた。
(鎮まれ! 鎮まれ、俺! 絶対反応するんじゃねぇぞ!!)
アラン様の前で、そんなことになってしまえば、俺の心が持たない。俺の様子に気付かないアラン様は、また一歩と近づいて来てあっと間に俺の前に立っていた。やはり良い匂いがする。ムクムクと大きくなりそうな自身の着を散らすように、バレないように尻をつねった。
(痛ぇ!)
俺にそんな趣味はないため、気持ち良いなんてことはなく。ただつねった尻が痛い。だが、ここで気を抜けば勃つ。100%勃つ。
「トーマ? どうしたんだ。何だか顔が赤いぞ? 熱でもあるんじゃないのか?」
コツッ……と、更に一歩。アラン様の顔が近づいて俺の額に手が触れた。ひゅっ……と喉が引き締まり、空気が抜けるような。声にならない悲鳴を上げる俺。
ドキドキドキ。
「トーマ?」
「だ、だだ、だだだっ、大丈夫です! 俺、いつも通り元気なんで!」
「そうですよ、アラン様。トーマはただの二日酔いです」
「トーマが?」
意外だと顔に書いて驚くアラン様に、俺の好感度が下がったのでは? と焦る。
「違います! 二日酔いじゃないです!」
ブンブン顔を横に振る時も、油断が出来ないと尻をつねり続ける俺。
「俺ぁ、昨日トーマと飲んでたんで間違えねぇです。久しぶりにベロンベロンに飲んでましたぜ、トーマ」
「ありゃ、やけ酒だったな」
「そうだな」
「そうか……トーマがやけ酒か……」
せっかくの至近距離が遠のき、アラン様が何かを考える。うーんと握った手を口元に置きながら考える姿すら様になり、視線を逸らす仕草すら色っぽい。
「あまり思いつめるなよ? 何かあれば、相談にのるからな」
「あ、りがとう……ございます……!」
じゃあ、アラン様に好きって言っても良いですか? と言えるはずもなく。ただ自身の下半身が起き上がらないでくれと願うばかりだった。
(んあ゛~~。やっぱりアラン様、綺麗で可愛い……! 好きだ~~!)
*******
今日はついてる。
お忙しく、毎日俺たち騎士団の訓練を見てくれるわけではないアラン様が、朝早くから訓練場に来てくれている。あまりの嬉しさに、すぐに自身の存在を主張する俺。
「アラン様―!」
ブンブンと大きく振った手は、自分でも犬みたいだと思うが気にしない。
俺がアラン様の忠犬だと周囲が認知していれば、悪い虫もつかないだろう……多分。
「おはよう、トーマ。いつも元気だな」
ふふっ、と笑ったアラン様の顔が可愛くて思わず俺の口角も上がる。
おまけにだ。俺の方にアラン様が近づいて来てくれた。良い匂いがする! と身体が反応してしまう。家を出る前……朝に反応してしまった自身の下半身も、アラン様の匂いに反応するように熱が集まる感じがして、思わず背中に変な汗をかいた。
(鎮まれ! 鎮まれ、俺! 絶対反応するんじゃねぇぞ!!)
アラン様の前で、そんなことになってしまえば、俺の心が持たない。俺の様子に気付かないアラン様は、また一歩と近づいて来てあっと間に俺の前に立っていた。やはり良い匂いがする。ムクムクと大きくなりそうな自身の着を散らすように、バレないように尻をつねった。
(痛ぇ!)
俺にそんな趣味はないため、気持ち良いなんてことはなく。ただつねった尻が痛い。だが、ここで気を抜けば勃つ。100%勃つ。
「トーマ? どうしたんだ。何だか顔が赤いぞ? 熱でもあるんじゃないのか?」
コツッ……と、更に一歩。アラン様の顔が近づいて俺の額に手が触れた。ひゅっ……と喉が引き締まり、空気が抜けるような。声にならない悲鳴を上げる俺。
ドキドキドキ。
「トーマ?」
「だ、だだ、だだだっ、大丈夫です! 俺、いつも通り元気なんで!」
「そうですよ、アラン様。トーマはただの二日酔いです」
「トーマが?」
意外だと顔に書いて驚くアラン様に、俺の好感度が下がったのでは? と焦る。
「違います! 二日酔いじゃないです!」
ブンブン顔を横に振る時も、油断が出来ないと尻をつねり続ける俺。
「俺ぁ、昨日トーマと飲んでたんで間違えねぇです。久しぶりにベロンベロンに飲んでましたぜ、トーマ」
「ありゃ、やけ酒だったな」
「そうだな」
「そうか……トーマがやけ酒か……」
せっかくの至近距離が遠のき、アラン様が何かを考える。うーんと握った手を口元に置きながら考える姿すら様になり、視線を逸らす仕草すら色っぽい。
「あまり思いつめるなよ? 何かあれば、相談にのるからな」
「あ、りがとう……ございます……!」
じゃあ、アラン様に好きって言っても良いですか? と言えるはずもなく。ただ自身の下半身が起き上がらないでくれと願うばかりだった。
(んあ゛~~。やっぱりアラン様、綺麗で可愛い……! 好きだ~~!)
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