部室で性が出る二人の話

神谷 愛

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蕩ける理性の海の中

 彼女の家に来るのは初めてではない。今まで幾度となく来たことがあるが、何度来てもあまり慣れることは無い。これから恥ずかしいことをすると確定しているからなのかどうしても恥ずかしさが先走ってしまう。それでもここに来ることを断れない自分の意思の弱さというか流されやすさには少し辟易しないこともない。
いや、別に来たくないわけではないのだけど、でも毎回毎回誘われるままにホイホイ来てしまう自分は少しちょろすぎないのだろうかと思いながら来ている。そんなことたぶん彼女は思っていないとは思う、思いたい。
「どうしたの?」
口角が上がっている彼女がこちらを見やる。
最近彼女に心を読まれている気がする。私はそんなに顔に出るタイプではない。親ですら私の表情を読み取れないことがあるのに、彼女には全て読まれている気がする。
「ううん。なんでもない」
「そう?ほら、早く行こ」
大会もあって久しぶりに入った彼女の部屋はいつもに増して甘い匂いがする気がした。
「部屋の匂い変えた?前より甘い気がするんだけど」
「うん。天音は甘い匂いの方が好きみたいだったから」
「そんなこと言ったっけ?」
「いや、そんな気がしただけ」
「そう・・・」
「それより、ほら、早く脱いで」
「・・・本当に情緒がないわよね」
「でも物足りないでしょ?あそこだと人が来るかもしれないし、時間制限だってあるしね」
見透かされた心を悟らせないようにさっさと服を脱ぐ。
「ちょっと」
私が脱ぐや否やいつの間にか脱いでいた彼女が抱き着いてくる。そのまま何も言わずにしっかりと抱きしめてくる彼女は少し温かくて安心した。

ぱちと消された電気。暗闇の中で彼女と何も言わずに抱き合う。暗闇の中で互いの心臓の音と体温だけが巡る。二人ともすごく落ち着いていて、今から乱れるなど想像もできない静かさだけが部屋に満ちる。

暗闇に慣れた目が互いの体をはっきりと捉えられるようになってくる。どちらともなく唇を重ねる。鳥が啄むような甘くて優しいキス。だったのは最初だけ。
激しくて、貪るような、互いを消費するかのようなキスだった。
舌が絡む。唾が混ざる。そうやって唇の感触がなくなっていくまで溶けていって、理性が蕩けてなくなったところでやっと唇を離す。
「「ぷはっ。・・・ふふっ」」
お互いに顔を見合わせて思わず笑う。自分たちが酸素が足りなくなるまでキスをしていたことが何となく気恥ずかしい。
そのままベッドに向かう。今この瞬間だけは私も魅子も考えていることがわかる。言葉なんて野暮なものは要らない。
少し大きめのベッドの中で魅子の白い指が私の身体を這い回る。いつも外で走っている私とは対照的な白さ。私も陸上部の中では白い方だが、彼女はさらに白い。それなりに外に出ているはずだけど。
「んんっ」
白い指が私の少し浅黒めの肌を撫でていく。さっきのキスは私の感覚まで鋭敏にしていたみたいで、触られる度に声が漏れる。彼女が触っている場所全てが性感帯になっているかのような感覚がある。
彼女の小さい唇が私の秘部に口づける。彼女の舌がぬるりと入ってくる。彼女が気にしている長い舌は私の気持ちいいところを的確に舐めていく。彼女が気にしているので言ったことは無いが、彼女のその長い舌は暗い程にその艶っぽさを増していっている。小さい口から覗く長めの舌は官能的で煽情的だった。
彼女の舌が私の弱点をざらりと舐める。まだ湿っているだけだった私の膣が愛液で溢れていく。思わず動く腰を彼女はしっかりと押さえ、快楽が逃げる隙を見せない。
「んあっ」
軽い絶頂で締まる膣の中に彼女の舌の熱が残る。この数時間で熟成された性欲がそう簡単に収まることなどない。
どろどろと煮詰まった性欲と人気者の彼女への独占欲が心の奥で微かに燃える。
秘部の次は太ももにキスしようとしていた彼女の頭を目が合う高さまで持ち上げる。
「っ!!」
驚いて、何か言おうとした彼女の唇を塞ぐ。さっきの互いに貪るキスではない、私が、私だけが貪る、彼女だけを貪るだけのキス。彼女の口は私の愛液でべとべとしている、それでも彼女の唇は甘かった。
驚く彼女を気遣う余裕もないキスをやっと終える。驚きとむすっとした表情が混ざった顔が妙に印象に残った。
「んひゅっ」
彼女手が私の胸に触れる。私がフェザータッチに弱いことを知っている彼女の攻めは的確で、正確で、気持ちよかった。
学校とはまた違う触り方は少しだけあった彼女への優越感を刹那の彼方に吹き飛ばしていった。
くりくりと舐るように虐められる乳首は学校の続きを強請るようにヒクついている。無言で下から見つめてくる彼女目には確かに優越の色が浮かんでいた。

これは、朝までコースかも。そんなことを考えながら彼女の目を見つめ返した。



窓から差し込む朝日で目が覚める。いつの間にか眠っていたらしい。
「おはよう」
目の前に会った顔はいつの間にか目が開いていて朝の挨拶が飛んでくる。いつも事後の朝は何となく気まずい。
でもその酔いが無ければ言えないこともあるし、それは彼女だって同じだ。
「好き」
「私も」
私たちはまた顔を見合わせて笑った。
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