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【短編】
騎士団長とケモミミ事件その二 (上)
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浴室から上がってきたバーナードを見て、フィリップは飲んでいたお茶を噴き出した。
彼の濡れた黒髪の間には、再びあの丸みを帯びたケモミミが生えており、後ろには黒く長い尻尾が揺れている。
口からぽたぽたと零れるお茶を拭くことも忘れて、思わずフィリップは凝視していた。
バーナードは、フィリップの隣に座り、フィリップが噴き出したお茶を見て少し眉間に皺を寄せて言った。
「どうしたんだ、フィリップ。びしょ濡れだぞ」
そして首の後ろにかけていたタオルで口元を拭いてくれた。
その間も、フィリップは青い目を最大限に見開いて、真近のケモミミを見つめ続けていた。
「だ……団長、その……ケモミミ」
「ケモミミ?」
彼は首を傾げてフィリップを見つめ、その手を伸ばしてフィリップの額に手をやった。
「大丈夫か。熱でもあるのか? またお前はわけのわからんことを口にしているぞ」
横に座るバーナードの背中の黒く長い尻尾が、パシッパシッとフィリップの背中を叩いたり、途中からさするようなそぶりを見せるのを見て、フィリップは口元を押さえた。
(……これは……誘っているのでしょうか……団長)
顔を赤く染めているフィリップは、誘われているのに応えぬは男の恥とばかりに、目の前のバーナードをソファに押し倒した。
途端、バーナードは目を見開き「ギャー」と叫んだ。
どうやら、尻尾を背中で潰してしまったらしく、痛みで半泣きになっている。
「フィリップ、お前、酷いぞ!!」
やはり正面から責めるのはダメらしい。
「すみません、団長」
フィリップは謝りつつも、自分の膝の上に団長を「よいしょ」と声をあげて抱き上げた。
それに、バーナードは唖然とした。
フィリップの膝の上に自分が跨っていることに気が付くと、みるみる赤面する。
「なっ、なっ、何をする!!」
「だってソファーで押し倒すと、痛むのでしょう」
正面で向き合う。吐息が顔にかかるほど近い距離だった。
手を彼の後ろに回し、先ほど痛めた尻尾を優しく撫でると彼は身をよじる。
「おい、やめろ」
その尻尾の付け根をぎゅっと握ると、彼は目を見開いてぴんと身体を強張らせた。
「あああっ」
ぶわっと尻尾が膨らむ。
フィリップは舌なめずりして、彼のズボンの前を開け、手を滑り込ませて双丘のすぼまりに触れると、そこはまた潤み始めている。
「もう感じ始めているんですか、団長」
「フィリップ」
睨むバーナードの顔に口づけを落としつつ、指をその後孔に挿入させると、彼は身体を震わせ、熱く息を吐き始めた。
淫らな水音が立ち、フィリップは指を二本入れるとバーナードは膝立ちしてフィリップにしがみついて喘いだ。
「や……ああ」
ズボンを下着ごと落として、そのまま片手で彼の中を指で犯しながら、もう片手で尻尾の付け根を揉むようにすると、それだけで彼は感じてしまっているのか、前も張りつめさせて鈴口を濡らしている。
「バーナード、いいですよね」
口づけを交わしながら、許しを得ようとそう言うと、彼の目は欲で濡れたように輝き、フィリップを見つめ返した。
「……こんな…にして、お前」
抵抗しようにももはや抵抗できないような状態だった。びくびくと身体を震わせる彼の前で、すでに固く張り詰めた自身の欲望を引き出す。
「足を開いて。そうです、バーナード」
膝立ちした彼のその後孔に、指で何度も解して責めたそこに押し当てると、彼は震えながらフィリップにしがみつく。ゆっくりと挿入させていく。
「ああ、凄くいいです」
「そんな、するな!!」
思わず彼が叫んだのは、フィリップが尻尾の付け根を強く揉みつつ、バーナードの前も扱いたからだ。二か所責められつつ、後孔を貫くその状態は、バーナードを制御できない快楽の中に堕としてしまった。
「あああああああっ、あっあっ」
彼はすすり泣く声を上げながら前から精を放つ。後孔を責めるように抽送を繰り返すと、もはや力が入らないのか腰を下ろしてしまいなおも深く穿たれる状態になり、啼いていた。
「動かしますよ」
「うっ、ああっ、あっ」
腰を突き上げると、彼は中のフィリップをきつくきつく締め上げ、フィリップ自身を高ぶらせる。バーナードの目尻から落ちた涙を舐めとり、その唇に自身の唇を重ね、舌を求めた。
尻尾がぴんと立ち上がって膨らんでいる。
前回と同じく、これはきっと夢だ。
目が覚めたら、バーナードのケモミミも尻尾も消えているだろう。
だけど、今、目の前にいる彼はひどく淫らで愛おしかった。たとえ消えてしまう姿であろうと、この目に焼き付けたかった。
その腰を掴んで何度も何度も突き上げていく。奥の奥まで貫かれ、彼は何度となく身を震わせて絶頂していた。
場所を変え、寝台の上でも激しく求めた。
身体が熱くてたまらなかった。抱きしめる彼の身体も熱を帯び、口づけを交わし、身体を求めあうその感覚は、互いが互いの中に溶けてしまいそうで、陶然となってしまう。
熱くて緩やかな波の中にいて、混じり合い蕩けていく。
その感覚はなんともたとえようのない快楽だった。
彼の濡れた黒髪の間には、再びあの丸みを帯びたケモミミが生えており、後ろには黒く長い尻尾が揺れている。
口からぽたぽたと零れるお茶を拭くことも忘れて、思わずフィリップは凝視していた。
バーナードは、フィリップの隣に座り、フィリップが噴き出したお茶を見て少し眉間に皺を寄せて言った。
「どうしたんだ、フィリップ。びしょ濡れだぞ」
そして首の後ろにかけていたタオルで口元を拭いてくれた。
その間も、フィリップは青い目を最大限に見開いて、真近のケモミミを見つめ続けていた。
「だ……団長、その……ケモミミ」
「ケモミミ?」
彼は首を傾げてフィリップを見つめ、その手を伸ばしてフィリップの額に手をやった。
「大丈夫か。熱でもあるのか? またお前はわけのわからんことを口にしているぞ」
横に座るバーナードの背中の黒く長い尻尾が、パシッパシッとフィリップの背中を叩いたり、途中からさするようなそぶりを見せるのを見て、フィリップは口元を押さえた。
(……これは……誘っているのでしょうか……団長)
顔を赤く染めているフィリップは、誘われているのに応えぬは男の恥とばかりに、目の前のバーナードをソファに押し倒した。
途端、バーナードは目を見開き「ギャー」と叫んだ。
どうやら、尻尾を背中で潰してしまったらしく、痛みで半泣きになっている。
「フィリップ、お前、酷いぞ!!」
やはり正面から責めるのはダメらしい。
「すみません、団長」
フィリップは謝りつつも、自分の膝の上に団長を「よいしょ」と声をあげて抱き上げた。
それに、バーナードは唖然とした。
フィリップの膝の上に自分が跨っていることに気が付くと、みるみる赤面する。
「なっ、なっ、何をする!!」
「だってソファーで押し倒すと、痛むのでしょう」
正面で向き合う。吐息が顔にかかるほど近い距離だった。
手を彼の後ろに回し、先ほど痛めた尻尾を優しく撫でると彼は身をよじる。
「おい、やめろ」
その尻尾の付け根をぎゅっと握ると、彼は目を見開いてぴんと身体を強張らせた。
「あああっ」
ぶわっと尻尾が膨らむ。
フィリップは舌なめずりして、彼のズボンの前を開け、手を滑り込ませて双丘のすぼまりに触れると、そこはまた潤み始めている。
「もう感じ始めているんですか、団長」
「フィリップ」
睨むバーナードの顔に口づけを落としつつ、指をその後孔に挿入させると、彼は身体を震わせ、熱く息を吐き始めた。
淫らな水音が立ち、フィリップは指を二本入れるとバーナードは膝立ちしてフィリップにしがみついて喘いだ。
「や……ああ」
ズボンを下着ごと落として、そのまま片手で彼の中を指で犯しながら、もう片手で尻尾の付け根を揉むようにすると、それだけで彼は感じてしまっているのか、前も張りつめさせて鈴口を濡らしている。
「バーナード、いいですよね」
口づけを交わしながら、許しを得ようとそう言うと、彼の目は欲で濡れたように輝き、フィリップを見つめ返した。
「……こんな…にして、お前」
抵抗しようにももはや抵抗できないような状態だった。びくびくと身体を震わせる彼の前で、すでに固く張り詰めた自身の欲望を引き出す。
「足を開いて。そうです、バーナード」
膝立ちした彼のその後孔に、指で何度も解して責めたそこに押し当てると、彼は震えながらフィリップにしがみつく。ゆっくりと挿入させていく。
「ああ、凄くいいです」
「そんな、するな!!」
思わず彼が叫んだのは、フィリップが尻尾の付け根を強く揉みつつ、バーナードの前も扱いたからだ。二か所責められつつ、後孔を貫くその状態は、バーナードを制御できない快楽の中に堕としてしまった。
「あああああああっ、あっあっ」
彼はすすり泣く声を上げながら前から精を放つ。後孔を責めるように抽送を繰り返すと、もはや力が入らないのか腰を下ろしてしまいなおも深く穿たれる状態になり、啼いていた。
「動かしますよ」
「うっ、ああっ、あっ」
腰を突き上げると、彼は中のフィリップをきつくきつく締め上げ、フィリップ自身を高ぶらせる。バーナードの目尻から落ちた涙を舐めとり、その唇に自身の唇を重ね、舌を求めた。
尻尾がぴんと立ち上がって膨らんでいる。
前回と同じく、これはきっと夢だ。
目が覚めたら、バーナードのケモミミも尻尾も消えているだろう。
だけど、今、目の前にいる彼はひどく淫らで愛おしかった。たとえ消えてしまう姿であろうと、この目に焼き付けたかった。
その腰を掴んで何度も何度も突き上げていく。奥の奥まで貫かれ、彼は何度となく身を震わせて絶頂していた。
場所を変え、寝台の上でも激しく求めた。
身体が熱くてたまらなかった。抱きしめる彼の身体も熱を帯び、口づけを交わし、身体を求めあうその感覚は、互いが互いの中に溶けてしまいそうで、陶然となってしまう。
熱くて緩やかな波の中にいて、混じり合い蕩けていく。
その感覚はなんともたとえようのない快楽だった。
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